ベルリン飛行指令 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.94
  • (67)
  • (96)
  • (61)
  • (7)
  • (2)
本棚登録 : 538
レビュー : 72
  • Amazon.co.jp ・本 (543ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101223117

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 文句なく面白い娯楽小説。舞台は1940年、第二次大戦が世界に拡散しようとする時代の緊張感を背景に、三国同盟成立前後の短い時間軸の中で緊迫したドラマが展開される。

    題材となったゼロ戦のベルリン空輸が史実かどうかはともかく、筆者が取り上げた各地の情勢はそれぞれ迫真であり、ストーリーに厚みを持たせている。描き出される人物はそれぞれ実在人物に味付けしたもののようだが、日本海軍の軍人も、インド独立の志士も、野心溢れるイラクの将軍も、そしてヒトラーの部下ですら、それぞれが真剣な眼差しで何かを成し遂げようとしており、第二次大戦という壮大なる愚行を背景に、清冽な人物像が見事に浮かび上がっていると思う。

    ゼロ戦は驚異的な航続力と戦闘能力で一時アジア・太平洋を席巻したが、防御に弱く、結局は多くのパイロットの命を犠牲にした。この小説は単なるゼロ戦礼賛に陥ることなく、最後にドイツ軍のレポートという形で弱点もビシッと指摘しているところも好感。

    自分にとって佐々木譲は初めて。20年も前にこれほどの本を書いた人がいまさら直木賞か、という疑問は残る。ただ文学界の慣行はさておき、この本の娯楽性の高さと、筆者の筆力の高さは素直に称賛したい。

  • 歴史を主題にしたサスペンス?
    今回は佐々木さんらしい人物の業
    が織り成す物語はすくなかった
    飛行に関する記述もいいのですが
    物語的にどこに連れて行くのかな
    という、佐々木せんせいの世界に
    なってないかも~

  • 最も好きな1冊かしらねぇ

  • 最近では仕事の舞台を警察小説の分野に移している著者の初期傑作。
    フィクションなのだが、もしや史実なのでは…と思わせるほどリアリティに富んだ筆致である。
    これもまた男臭い作品だ。国籍も年齢も何もかも違う環境にいる男たちが、一つの目的に向かい
    協力するさまには涙を誘うものがある。

    祝・直木賞受賞!!

  • 太平洋戦争開戦前、海軍航空隊の凄腕パイロット2名が、新鋭機「零式艦上戦闘機」を対英戦まっただ中のベルリンへ、敵勢力圏を突破し空輸するという物語。警察モノで昨今有名な著者ですが、このあたりのジャンルも巧いですね(警察モノ読んだこと無いけど・・・)。ストーリーもリアリティ抜群で、スケールも大きく、おもしろかったです。ただ、終わり方がちょっと寂しいというか、もう少し爽快感みたいなものがほしかったなぁ、と。

  • 09/04/10読了
    三部作って只太平洋戦争(またはWW2)が共通ってだけではなかったのか…登場人物もかぶっているとは思わなかった…
    安藤、ストックホルム〜でいい感じ!と思ってたんだけどもこのベルリン〜の頃はちょっと高潔すぎる気も。

  • 「エトロフ発緊急電」の数年前の設定。おもしろい。一気に読める。戦時下のミステリーだが、特定のイデオロギーや国を善玉・悪玉扱いしていない。

  • 信念をもって時代に抗う人々の半端ない格好よさ。
    安藤さん、格 好 よ す ぎ ま す よ ! !
    一気読みでいけます。

  • 20070714
    1週間

  • 昭和15年、ベルリンに日本の戦闘機零戦がいた。それは事実なのか?英国との戦線で戦果を上げられないドイツ軍が目をつけた零戦。そして、その零戦をベルリンまで飛ばすことになった安藤・乾2人のパイロットの胸のうちとは?空を飛ぶことを愛しし、戦時下という時代に翻弄された者たちの物語。いよいよベルリンに飛び立つ日は号泣してしまいました。感動作。

全72件中 61 - 70件を表示

著者プロフィール

一九五〇年三月、北海道生まれ。七九年「鉄騎兵、跳んだ」でオール讀物新人賞を受賞。九〇年『エトロフ発緊急電』で日本推理作家協会賞、山本周五郎賞、日本冒険小説協会大賞を受賞。二〇〇二年『武揚伝』で新田次郎文学賞を、一〇年『廃墟に乞う』で直木賞を受賞する。他に『ベルリン飛行指令』『疾駆する夢』『昭南島に蘭ありや』『警官の血』『代官山コールドケース』『獅子の城塞』『犬の掟』など著書多数。

「2017年 『武揚伝 決定版(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ベルリン飛行指令 (新潮文庫)のその他の作品

佐々木譲の作品

ツイートする