制服捜査 (新潮文庫)

  • 新潮社 (2009年1月28日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (448ページ) / ISBN・EAN: 9784101223216

みんなの感想まとめ

警察官が地域の問題解決に取り組む中で、独自の捜査を進める姿を描いた物語。北海道の寂れた街を舞台に、駐在所勤務の巡査部長が遭遇する5つの事件を連作短編として楽しめる。各短編はスラスラと読み進められ、特に...

感想・レビュー・書評

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  • 面白かった。

    北海道の寂れた街に赴任した駐在所の警察官が独自に捜査を進めるストーリー。普通駐在所の警察官は地域のお困りごとの対応が主体で捜査に参加するのは稀なんですが。この辺りがタイトルの由来かな?

    5つの短編からなり、スラスラと読めます。

    オススメ!

  • 佐々木譲氏の警察小説。連作短編。北海道警察シリーズではないが、北海道十勝の駐在所勤務の巡査部長が活躍。推理が当たりすぎることに若干の違和感がありますが、警察小説らしいです。

  • 4つの事件の連作
    札幌の刑事だった川久保篤は、道警不祥事を受けた大異動により、志茂別駐在所に単身赴任してきた。十勝平野に所在する農村。ここでは重大犯罪など起きない、はずだった。だが、町の荒廃を宿す幾つかの事案に関わり、それが偽りであることを実感する。やがて、川久保は、十三年前、夏祭の夜に起きた少女失踪事件に、足を踏み入れてゆく――。警察小説に新たな地平を拓いた連作集。

  • 佐々木譲の「制服捜査」は、札幌で刑事課に15年在籍した後、十勝地方の農村の駐在所に異動となった、川久保巡査部長が遭遇する5つの事件を描いた連作集。

    個々の事件を経て、13年前の夏祭りの夜に、7歳の少女が失踪した事案に至り、管内一の犯罪発生率の低さを誇る"健全な町"に隠された、深くて暗い闇が浮かび上がる構図は、実に見事だ。

  • 北海道のある町の元刑事の駐在の話
    5個の短編が時系列で進んでいく。
    田舎独特のルール、偏見、差別も絡み話を面白くしている。
    3.7

  • タイトルの制服捜査は、
    通常は制服を着ている駐在警官が捜査を行うから。
    どうやら一般的に捜査は私服組みの刑事が行い、
    駐在はその指示に従って動くようだ。
    この物語の主人公の駐在警官は、
    現場で起きる事件に独自の推理を働かせ捜査する。

    というのも、つい直前まで刑事だったからだ。
    北海道警で起きた不祥事の影響で、
    癒着防止を優先し、一定期間以上、
    同じ地方・部署にいる者は異動となったのだ。
    経験やキャリア問答無用の配置転換。
    初めての駐在勤務で、
    十勝平野の小さな農村に単身で赴く。

    犯罪は管内一の低さ。
    性的軽犯罪の報告は15年間で一度もなく、
    大きな犯罪は起きない。
    地域の有力者たちと良好な関係性を築き、
    つつがなく日々を送ることが使命。
    前任者たちもそうして過ごしてきた。
    時には現場の裁量で、
    良きに計らったりもしながら。
    長いものに巻かれ、大樹の陰に身を寄せ。

    ところがそうした大人の事情に、
    飲み込まれない者がやって来た。
    表面的な平和、お茶を濁した安全の下に潜む、
    危険性や犯罪の匂いを敏感に見抜く。
    隠された真相がひとつずつ暴かれる。

  • TVの2時間サスペンスなんかでは、スチュワーデスでも科捜研でも、刑事になって犯人捕まえてるけど、実際は警察官であっても駐在さんなんかは捜査できない訳ですね。
    このお巡りさんは、元バリバリの刑事だから、捜査しちゃうんだけど、実際問題てんこもり。

    他の部署のお役所仕事や地元有力者の横槍にも負けず孤軍奮闘。
    でもただ黙って言うこと聞いてるだけじゃないよ。結構ズバっと言っちゃうよ川久保は。そこが気持ちいい。

  • 可もなく不可もなく

    長編にした方が面白そうな内容

    ベルリン、ストックホルムの方が好きかな

  • 短編集だった。淡々とした書き味の小説です。でも心打たれました。

  • 駐在さんと呼ばれる警察官を通じて描く、街や人の風景。淡々とした日常を鋭い視線でえぐっていく感じがたまらん。次作も楽しみですね♪

  • 警察小説といえば、佐々木譲ですねぇ。

    1文1文が短く、読みやすい。
    それゆえテンポがいい!
    短編なのでこれまた読みやすいです。

    セリフのやり取りが特に好きです。

    おすすめ。

  • 2021/5/28 読了

    駐在さんは犯人逮捕ができない?
    小さな村の中で起きた事件を解決していくが、閉鎖的な空間で起きた事件は自分達でなんとかするのが昔から当たり前になっていて、最終的には村全体を相手にしているような感じだった。

  • 小説でも映画でも落語でも、フィクションの手法として、ある一定のとこで話を止めて「ここから先は貴方の想像の世界です」みたいな突き放し方するのあるよね。あえて結末を言わずに余韻で深みを出すというか…。

    佐々木譲の小説って、その余韻の手法を多用してると思う。中には「それは余韻じゃなく、おいてけぼり」って思えるくらいのとこで話終わらせるようなのもあるくらい。佐々木氏の得意技かつ味なんだと思う。

    この短編集に収録された各作品も、余韻をしっかり味わせてくれる、作品と作品の間を急ぐと余韻を損なうので要注意!って言いたいくらいに。一つ一つの短編を読み終わるごとに「うわっ、ありゃ、んー…」などと余韻を積み重ねるのが良い。

    そして、その余韻が最後の作品で、なんとも絶妙に息を吹き返して動き出すのだ。余韻があるからこその、お祭りシーン!群衆シーン!主人公たちの焦燥感…全てがリアル感じられるように思う。音や臭いや温度ですら心の中で再現される。その見事なこと。

    正直、佐々木譲作品の中では注目もしてなかったし、実際後回しで読んだわけだが…なかなかどうして、これはすごいぞ。

  • 僕の中では警察小説を書く方の中で打順を組んだら必ずクリーンアップとなる佐々木譲さんの連作集です。
    長編では無く連作なので若干後回しにしていたのですがこれが大ヒット。僕の中では警官の血に迫る勢いで心のランキングを駆け上って行きました。
    元々刑事だった川久保が駐在さんとして赴任した先で出会う事件を連作として書いています。
    遭遇する事件としてはとても現実味が有って、やたらと重大事件に遭遇したり、やたらと姿死体が発見されたりせず、人と人の軋轢によって生じる心の闇の部分を描いていて違和感が無く読めました。
    比べる訳ではないのですが、笹本稜平さんの「駐在刑事」はあまりにも事件起き過ぎ人死に過ぎという違和感がぬぐえなかったので、これだ!と膝をはたと打つ思いでした。
    そしてそして粛々と村の闇の部分に目を向けながら、最後の中編で十数年前の祭りで行方不明になった少女と、村の闇の部分が重なり合い新たな事件が発生します。
    十数年ぶりに復活した祭りに人々が訪れ、忌まわしい失踪事件とあまりにも類似する新たな誘拐事件が勃発するのでありました。
    これが最後のフィナーレにふさわしい手に汗握る物語で、あまりに強く握ったので本がよれよれになってしまいました。

  • 何と言っても主人公の造詣がいい。警官らしい警官。駐在さんにもかかわらず、こんなにきれて人間味のある人って実際にはいるのかな。

    また、舞台の設定もいい。地方の小さな町ってこんな感じなんだろうな。

    お話的には「割れガラス」が一番良かった。大工の人間味がなんとも言えずいい。こういう人が生きにくい世の中ではいけないが、今の日本はどうなんだろうか。

  • 交番ものって読んだことはなかったがきっとつまらないという気がしていたのだけど、実際に読んでみるとすごくおもしろかった。

  • 最後の「ゴゴゴゴゴゴ」感は好きだが、
    やや間延び。
    各回の背景にある「理不尽さへの憤り」は好み。

  • 盗犯係が駐在警察に。 
    北海道警察だか佐伯さんではない。
    面白いが肥溜めだ

  • 駐在所の警察官が謎を解いていく短編連作。
    人間関係が濃く描かれており面白かった

  • 北海道が舞台ということもあって、ちょっと贔屓目にみている感は否めないものの佐々木譲さんの作品の中でも好きな小説のひとつ。

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著者プロフィール

1950年北海道生まれ。79年「鉄騎兵、跳んだ」でオール讀物新人賞を受賞しデビュー。90年『エトロフ発緊急電』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞を、2002年『武揚伝』で新田次郎文学賞、10年『廃墟に乞う』で直木賞、16年に日本ミステリー文学大賞を受賞。他に『抵抗都市』『帝国の弔砲』など著書多数。

「2022年 『闇の聖域』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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