たけしくん、ハイ! (新潮文庫)

  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (135ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101225173

感想・レビュー・書評

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  • 図書館でたまたま目に付き、懐かしくなって読んでみた。1985年にドラマ化された原作エッセイ。薄くて挿絵も多いのであっという間に読み終えた。

    林隆三が演じる父親のダメダメぶりとか、ビートたけしによく似た小磯勝弥君の顔が思い浮かぶ。
    中身は、ドラマほど筋がある訳ではなく、少年時代の記憶を今の砕けた漫談調で語る内容。(口述筆記なのか、言文一致で本人が書いたのかは不詳。)

    貧乏は子供にとって罪でもあり、這い上がる原動力でもあり、どっちにも転がりうるんだろうなあ、と思った。

  • まだ世界の北野になる前、タレント本の中でも異彩を放ったエッセイ。ビートたけしが、下町の貧乏なペンキ屋のセガレとして育ったことを、言文一致体で綴ったエッセイ。世代は違うが、かろうじて当時の遊びの環境を想像できることは幸いと言うべきか……絵本を読むように、あっという間に読了。

  • 柱切ったら倒壊しちゃう家に住んでる子がいたり、DDTを頭からふっかけたまま学校来る子がいたりする、今考えるとけっこうむちゃくちゃな時代。
    貧乏に怒りや反発もあるけど、悲壮感はない。ペンキ屋の父ちゃんのことさんざん言ってるけど、愛がある。環境を受け入れて、その中で楽しみや打開策を見つけ出していたたけし少年に、当時の人びとの強さを見た。
    戦後昭和って、絶対に今より厳しかったはずなのに、こうして語られるとなぜかほっこりしちゃう、不思議な時代なんだよな。

  • 2023.05.20

  • たけしの話し口調で書かれているのがまた良い

  •  ビートたけしが少年時代を綴るエッセイ。
     物が少ない時代だから一つのことに熱中できたのかなと感じる。今はありとあらゆるものにあふれ、すぐに飽きてしまい捨ててしまう時代。それはモノだけではなく、人間関係でも同じ。しかし、この時代には腐れ縁というか、そうした繋がりが確かにあった。切り捨てるのは金持ちの思想かもしれない。そうした意味では確かに今は恵まれた時代なのかなとも思うが、その分人間臭さが失われた時代という気もしてくる。

  • 4

  • いまさらながら。

  • ビートたけしの子供の頃の話。
    よくこんなに覚えているな~と思いながら読んでいたら、あとがきで自分の子供の頃はひとつのものに固執したという思いがあると言っていた。
    今の子は何でもあるので自分の欲しいものを見つけられないとも。
    この本が書かれてからさらに30年ちかくたった現在さらに情報化社会となり情報過多になっている。
    物に溢れている今に少し疲れる。

  • 少年時代に過ごした時に嫌だったこと、悲しかったこと、切なかったことが書いてある短編集です。
    お母さんが起こると怖い、教育熱心、お母さんの目を盗んで宿題をやらずに抜け出したり、メンコや紙芝居、お年玉等の話が書いてある。
    なかでも、親父の話はとてもよかった。
    遺品に(字が読めないために)自分の名前を練習していたノートがあり、「やっぱり字をかけるようになりたくて陰でずっと練習していたことがわかり」たけしさんも泣いてしまったこと。
    飲み屋で、息子さんが大学に行っていること「なに!まだ大学から帰ってないのか!?」ってみんなに言いたいこと、クリスマスの日にサンタのひげなどを買ってきて驚かそうとしていたら、既にケーキがあって、卓袱台をひっくり返しちゃったこと、気が弱いので、常に酒を飲んでいないと駄目等。

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著者プロフィール

1947年東京都足立区生まれ。浅草フランス座で芸人としてデビュー後、1972年に漫才コンビ「ツービート」を結成、人間の「建前と本音」「理想と現実」との落差を舌鋒鋭く突きまくる芸風で漫才ブームの牽引役となる。テレビに進出後、『オレたちひょうきん族』『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』などの人気番組を次々と手掛ける。映画監督としても『その男、凶暴につき』『ソナチネ』『HANA-BI』などの話題作を多数世に送り出す。2016年にレジオン・ドヌール勲章、2018年には旭日小綬章を受章。近年は小説執筆にも力を入れている。著書に『弔辞』(講談社)、『不良』(集英社)、『浅草迄』(河出書房新社)など。

「2022年 『浅草キッド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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