音楽 (新潮文庫 お-14-3 新潮文庫)

  • 新潮社 (1984年5月29日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784101228037

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

対談形式で展開される本作は、音楽界の第一人者たちによる深い対話を通じて、音楽に対する情熱や愛情の重要性を浮き彫りにしています。彼らの言葉からは、時代を超えた普遍的な重みが感じられ、音楽の周辺にあるさま...

感想・レビュー・書評

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  • 【訃報】小澤征爾(総監督)逝去について | OMFニュース | セイジ・オザワ 松本フェスティバル
    https://www.ozawa-festival.com/news/2024/02/10/190000.html

    小澤征爾さん死去でカリスマ失い、節目のOMF SKOの「魂」継承信じて|信濃毎日新聞デジタル 信州・長野県のニュースサイト(024/02/12 有料会員記事)
    https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2024021100614

    『音楽 新潮文庫』|感想・レビュー - 読書メーター
    https://bookmeter.com/books/19139

    小澤征爾、武満徹 『音楽』 | 新潮社
    https://www.shinchosha.co.jp/book/122803/

  • 二人の対談が文字起こしされている本。
    音声で聴きたいなと思った。音楽を第一人者として牽引されてきた熱量が伝わってきます。

  • セルフ小澤征爾追悼月間、2冊目は武満徹との対談。1981年ということで、村上春樹との対談は2011年、次に読む大江健三郎との対談は2001年らしいので、かりてきた本の中では一番古い。
    武満徹の話しているところは初めて読んだし、二人はこんな感じな関係だったんだな。

    ・そう、ピーターもポリーニも自分の音をいつくしんでいる(p.54/武満)
    ・僕も音楽の本質は公約数的なものではなく非常に個人的なもので成り立っているというんだよ。…それが音楽のいいとこなんだ。音楽界へ行って三千人すわっていても、その三千という数が問題なのではなく、一人ひとりとの関係が重要なんだよ。仮りに僕がチェロのソリストだとするでしょう。ロストロポーヴィチとするでしょう、僕が。バッハを弾く。すると演奏会場の三千人の人の一人ひとりと僕、ロストロポーヴィチとの関係になるわけでしょう。全くそこに個人的な関係が成立してくる。(p.70/小澤)
    ・…だけどね、さっきも言ったように、最も素朴でいいものだよね。僕はそうじゃなければ音楽の役割はなんにもないと思うな。政治とか科学とかがすごく極端に進んできているときに、時どきそれを引き戻すのが、音楽の役割だと思うよ。…歌を歌うとかさ、そういうことが大事だってもう一度思い出さなきゃ。それと、小澤さんがさっきから言っていられることで大事なのは、音楽が非常にパーソナルな、個人的なものだ、一人ひとりの人間に一人ひとりの音楽があるということだからさ。(p.74/武満)

    ・…おれが「日本」と言って愛しているものはいったい何か?とね。そうすると、それはね、結局、帰巣本能みたいなものだろうね。それは多分、僕が子供のころからなじんできた習慣で合ったり、文化的伝統であったり、感受性であったり、友人たちであったりするものの総体だと思うんだよ。だからいわゆる国粋主義ではないんだよ。…日本国でも、歴史上、幾多の政治権力が交代してきた。しかしみそ汁はあまり変わってないし、四季の変遷も変ってないのね。それが日本人の血というものだと思うんだ。だから、僕の日本に対する愛は、みそ汁に対する愛国心みたいなものだよ。(p.190/小澤)

    ・…音楽家でないにしても文化人だよ。そういう日本で一応芸術を理解している人が、アメリカやドイツにきて芸術を批評するときに実に単純な民族主義者、愛国主義者になるか、全面的敗北主義者、西欧文明の絶対崇拝者に豹変するんだな。…彼らは、ブロードウェイのなかにも玉と石が百以上もあって、ドイツ音楽の伝統にもいいものと悪いものがあるということを見極める訓練に欠けているよ。それはおそらく、日本固有の《国境のイメージ》に関係があるんだろうし、芸術家の自由さ、音楽家の自由さとも関係するんだろうね。(p.193/小澤)

    小澤も武満も海外に戻ると「ほっとする」、自分らしく過ごせるということを書いていて、めちゃくちゃわかるが、この二人でさえ・この時代でさえそうだったんだなと不思議な感覚だった…。
    途中で出てきた、横文字多用の小説家、もしかすると村上春樹…?笑

  • 「音楽」というタイトルの割には、その周辺の話が多く、音楽そのものの話は少ない印象でした。とはいえ、巨匠二人の対談は、時代が変わっても、普遍的な重みがあるように感じました。深い内容です。

  • 一流の二人が、日本の音楽界での愛や情熱の不足を嘆いている点が印象的だった。一方、対談からは二人の音楽への情熱がとても伝わってきて、一流になるためには技術だけでなく、情熱もすごく大事なのだと改めて実感した。

  • 積読本にやっと手を伸ばしたと思ったら、夢中で一気読み。
    個人的に人生の教科書と相成りました。

    私が生まれたころに発行された本書。
    何でもっと早く読まなかったんだ!!学生時代に読んでおきたかった。こういう本こそ学校の推薦図書にして!笑

    とは言え、出会った時がタイミング。今だから存分に吸収出来たのかも。

    世界を代表する音楽家たちの、歯に物着せぬ対談が、頼もしくもあり、耳が痛くもあり、日本の芸術教育や学ぶ者の姿勢を考えさせられ、何より「音楽」への愛情が会話の隅から隅まで溢れておりました。

    今後きっと何度も読み返したくなる本。

  • 2019/04/15 読み終わった。
    小澤征爾と武満徹の対談。音楽と人生を真正面からぶつけている人たちの話は、刺激的だ。

  • 再読。1回目は10年くらい前だけど、その時よりだいぶさくっと読めた。
    78.79年の頃の対談なので、さすがに現状と違うところと多いのだろうけど、今読んでも思わずメモってしまうようなところがたくさん。
    小澤征爾の本は、音楽武者修行、村上春樹との対談と3冊読んだけどどれも面白いのでほかに有れば見てみようかと思う。
    武満徹は肝心の音楽が僕にはよくわからんので、そこからもう一度聴いてみたい。

  • 音楽についての話だけれど、その他の分野のこと、全般的なことに応用もできる。音楽のトップシーンを走っている二人の対話から本質的な課題はなにかが透けてくる。

  •  33年も前の本だが、今もって新鮮な対談集。両氏が当時から憂えた日本の音楽事情は、今もって解決には遠い状況なのかもしれない。一方、多くの演奏家が世界的に活躍している現状もある。武満氏は天国で、今の音楽界をどのように見るか?小澤先生は?と、興味の尽きないテーマでの対談であった。

  • ここ数年、西アフリカの音楽家と
    一緒に過ごしている
    彼の国に寄せてもらった時
    飛行機で二日間の行程を経て
    彼の村に寄せてもらった、その瞬間
    いきなりバラフォン(木琴の一種)の演奏が始まった
    すると、その辺で 布を丸めてサッカー遊びをしていた子供たちが集まってきて、その音楽に合わせてダンスを始めた。
    彼に、聞くと
    「あなたが来たので、歓迎の音楽と踊りをしている」
    とのこと。
    たった一週間ほどの滞在にすぎなかったけれど
    その音楽のシャワーは全ての暮らしの中で
    ごく当たり前に奏でられ、踊られていた
    そう、まるで呼吸をするように音楽も存在するのです。
    彼の国の音楽には楽譜なぞは無い。
    先達がそれを受け継ぐ奏者に口伝で伝えていくのである

    武満徹さん、小澤征爾さん、お二人の対談を読みながら
    あの日のことをまざまざと思いだしていました。

  • 音楽、演劇、ホール、教育、政治に関わる全ての人に、一読を強くお勧めしたい本。1984年発行(対談は78-79年)なので古い部分もあるが、二人の指摘していることはぐさっと来るものが多い。音楽するということ、ホールのあり方、オヤクショの仕事などなど、私一人で悶々と最近考えていたことが綺麗に言語化され、しかも対談という形で話が深まっていく。うらやましいし、もっと勉強しようという気持ちになれた。10時間近くの対談が一冊にまとめられているそうだが、未編集の全文読みたい。
    二人の他の著書も探しに行きます。

  • この二人の関わる音楽に疎いため、その観点からの感想を持ち得ません。
    この本を読んで感じたのは自由の希求とそのための覚悟かな。
    芸術家なら尚更だろうが、それはやはり闘いなんですな、実はあらゆる人が立会ってる。
    その事実に鋭敏に反応し、能動的に動くのが所謂大物。その意味で疑いもなく小物です、当方は。

  • 商売や金儲けが絡んだ瞬間、物事はつまらなくなる。

    全てのことから自由に。
    それは偏見であり、自分の中の固まった価値観や見方。
    そんなものから自由でありたい。

    音楽とは声からすべてがはじまる。
    それはほかのなによりも本質的である。

    一流の集団の中で競争して、刺激を受けて、尊敬しあわないと、やっぱりつまらなくなる。
    なによりも楽しまないと!

  • 20130716読了
    1984年出版。1978~79年にかけておこなわれた小澤氏(40代前半)と武満氏(40代後半)の対談をまとめたもの。巻末に2人の年譜とディスコグラフィ収録。●巨匠2人の熱い意見交換。30年前の写真!若い!ポリーニもバーンスタインも若い!●親しい間柄ゆえの遠慮のないやりとりがおもしろい。小澤氏「武満さんを神様だと思っている音楽家がヨーロッパやアメリカにたくさんいる(笑) あなたのみってくれがそうなんじゃない」 「火星人みたいな感じでさ。いつ死ぬかわかんない顔してるでしょう(笑)」 ・・・っておいおい(笑) 年の差はあんまり気にならない関係なのね(笑) ●小澤氏は40代に入って教育に手をつけ始めた様子。教育には麻薬的な魅力があると仰る。こつこつと蓄積していれば、しかるべき年齢になると教える側に自然とシフトしていくものなのかもしれない。それは逆に、修養を怠って享楽に走れば、不惑を迎えても後世に伝えるべき何かを持たない人間になるってことなんだな。どんな職業でも、子育てにしても。そう思うと、まだまだ知識に貪欲でありたい。●現代人は、作曲家が考えているほどには「現代音楽」を必要としていないのではないか?という武満氏の疑い。いまだ現代音楽がよく分からない私は思いっきり頷きながら読む。小澤氏によると ・武満氏個人について言えば、世界中に熱烈な支持者がいて演奏されているから存在理由はある。 ・現代音楽そのものについて言えば、名曲として残る割合は5%。今日クラシックと言われる作品は無数の駄作のなかから精選されて残ってきた作品。時代によって悪評が覆ることもある。紹介するからこその打率5%であって、やりがいはある。

  • (1992.03.19読了)(1984.06.01購入)
    内容紹介 amazon
    音楽との出会い、恩師カラヤンやストラヴィンスキーのこと、現代音楽の可能性――日本を代表する音楽家二人の鋭い提言。写真多数。

    ☆関連図書(既読)
    「やわらかな兄 征爾」小澤幹雄著、芸術現代社、1985.12.20

  • これはよんどかなきゃ

  •  世界が評価する日本の作曲家と指揮者がそのエネルギーの頂点に達した時期に行なった対話であるだけに、すべての点で説得力と迫力がある。
     それにしても、フランスやアメリカを代表する音楽家から武満徹が「あなたはなぜ日本では有名でないのか」だとか、逢うたびに「金持ちになったか」と尋ねられたり、心配されたりしているところは、いつの時代もこの国は変わらないと思わされる。

  • 文部省唱歌から国立オペラ専用劇場の是非に至る音楽にまつわる政治政策の話を含む興味深い対談です。昭和56年4月出版の本ですが演奏や作曲で忙しい二人でも、若手を指導し後任を育てるという音楽教育にもやや自分の役割を感じつつあるようでした。しかし、教育に片足つっこんでしまうと手が抜けなくなってますます多忙になるというジレンマをかかえていました。

  • 名指揮者と名作曲家による対談集。小澤征爾は武満徹作品の指揮もかなり手掛けているから、本当に息のあった濃密な対談を楽しめる。印象的なのは、音楽がパーソナルなものであるという点について語った部分。聴衆と演奏家が一対一で対峙するところに、音楽の持つ魅力の1つがあるのだなと考えることしきり。

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