ゴールドラッシュ (新潮文庫)

  • 新潮社 (2001年4月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (400ページ) / ISBN・EAN: 9784101229225

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

テーマは人間の深い闇とその中での葛藤であり、作品を通じて作者の熱量が伝わってきます。主人公は恵まれた環境にいるものの、孤独や混乱を抱えたキャラクターであり、読者はその複雑な感情に翻弄されます。物語は進...

感想・レビュー・書評

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  • 全てを正確に受け取れているとは思わないが、作者がこの作品に込めた熱量だけは感じとることができていると思いたい。

  • 2023.5.8読了
    著者の作品は学生の頃にトライしようとして挫折した覚えがある。
    あれから長い月日が経過してまた作品を手に取った時、同じ理由で諦めそうになった。
    暴力的な描写もその一つだが、何より、ごく一般的な暮らしを営む者にとって、主人公の周りを取り巻く環境が特殊なために読んでいて馴染めない。
    この作品で言えば、主人公はまだ14歳の少年だが、ドラッグや犯罪が身近にあって、それらがもたらす悪影響に怯えながらも解決しようとはしていない。また、親が羽振りのいい経営者であり、彼はその跡継ぎということもあって世間に対して上から目線だということも共感しにくい材料の一つだ。
    プライドが高くて繊細なこの少年が、どのようにして成長していくのか。自分の個人的な期待で言えば、社会のダークサイドから抜け出して欲しい、何かきっかけになるような出来事が起こって欲しいと思いながら読み進めていくのだが、物語はまったく反対の方向へ進んでいく。
    転落していく人生を描いた作品は数多くあるが、その転落には何かしらの教訓であったり、読者に訴えかけるものがあると思う。
    しかしこの作品では、少年が問題に突き当たっても前向きに解決しようとせず、ひたすらに自分の思うがままを通そうとするのでほとんど共感できなかった。
    文庫本としては少し厚めのページ数だが、読み終わるまでがとても長く感じた。

  • 途中で想像していた以上に、ラストスパートが怖かった。
    なぜ人を殺してはいけないのか、筆者にとっての答えになってるようだが、読みきれなかった。

    少年も憎みきれないし、いい大人もいる。
    救いはあるが、怖い、嫌悪感、の方が勝ってしまう。

    色んなことが過ぎ去った大人が読むには良いが、今現在、混沌としてる若者が読むにはどうか。
    闇が深すぎて引きずられてしまうのではないか。
    それとも、書かれてたように、18歳や20歳で大人になるのだろうか。
    若者でもこの本を受け止められるのだろうか。

  • いちいち文章が長くてくどくて一体どこで息継ぎをしていいのかわからず困惑しながら読み始めて、ものすごく苦しみながら読み終えたけど結局この話は何なの?でもつまらない小説だったなあというわけでもない。そこがとても不思議。
    主人公はお金持ちの息子で家族はめちゃくちゃで友達もいなくて誰もあんまり親身じゃなくて本来ならば読んでいてこの主人公に対してもう少しカワイソウだとかムカツクだとかの感情がこちらも生まれてきそうなもんだけど、あんまりにもこの少年が純一無雑というか本人は何が良くて何が悪くてなんてこと全然わかってもないし考えようともしないもんだから読んでいて彼の敵にも味方にもなってあげられないまま読み終えてしまった。
    ラストは本当に意味が分からなかった。小説ってこんなことしていいんだ、いいのか?どういう意図でこんな結末にしたのか全く理解ができない。うーんでもやっぱり全体を通して、つまらなくはなかったんだよなあ・・・。

  • 黄金町が舞台ということで興味を持って手に取ったが、あまりに重く怖くて手に取った事を後悔した…。しかしなんとか読み終えたし、結果的には読んでよかった。
    闇の描写が秀逸すぎて、途中読むのを渋ってしまった。情景描写も素晴らしかった。夏の暑さにより増す息苦しさや焦りや不安からでる冷や汗など登場人物のリアルな体感が頭の中に広がった。人を頼ることも、自分を認めることもできず、そんな自分を殺すことも狂うことも出来ない人間の悲痛の叫びを感じた。罪を犯した少年は最後になって後悔し大人にすがっていくが、その姿に脆いけれどまだ取り返しがつくのかもしれないと感じた。でもどうやったら彼が救われるのかわからなかった。あのまま救いがなかったとしたら彼の闇はどこまでも深く、深く落ちていくのだろう。
    社会的マイノリティである登場人物たちがお金や宗教に縋り、自分を守る術として狡猾さを身につけているが、金本さんだけは少年に寄り添おうとし、側にいる大人として何もできない悲哀感を示したり、少年に現実を諭そうとする。物語で唯一光を見れた気がする。
    人は置かれた状況によって、いくらでも光にも闇にも進めるのだと感じた。

  • 村上龍、罪と罰をミックスしたようなストーリーと表現。章立てはないが、明確に前半と後半に分かれていると感じました。
     暴力表現にパンチがあるので、疲れます。読み進めるのに時間がかかりました。

  • 少年犯罪、闇、グロい感じの作品は嫌いではないが、この作品は…だった。

  • これまず結論は置いておいて、閉塞感が物凄くて読むのに結構体力がいった。
    パチンコ屋の従業員、ヤクザの知り合い、中華屋はじめ黄金町の住人たち。
    そしてやることなすこと支離滅裂なのに、妙に達観していて妙に責任感がある14歳の少年。
    少年の一挙手一投足が読めなくて、理解できなくて、その不安定さが恐ろしい。
    常に誰に対しても敬語なところが不安感を助長する。

    父親を殺したあたりの描写は割とあっさりで、でも人並みにその後不安になっていたりして、とにかく描写が秀逸。

    最後が救いだったのか崩壊だったのかは私にはよくわからなかったけれど、ひたすら心を揺さぶられる作品だった。

  • 「どうして人を殺してはいけないのですか」と聞かれ柳美里さんなりのアンサー本だそう。

  • イタリアを車で旅行しながら読んだ
    それは正解じゃなかった

    私たちが生きなくてはならない世界の、嫌で嫌でたまらない部分を、ためらいもなく描いているから、読まずにはいられない

  • ふむ

  • 判断が難しい。衝撃的ではあった。少年が金本に「あなたは子どもなのか大人なのか」と問われ、金本が自分の考える「子どもとはなんぞや」の答えが共感できた。この少年もつかみどころがないというか、親にはあんなことしちゃうくせに、お兄さんのことは妙に大切にしてるのが、優しいのか冷酷なのか最後までよくわからなかった。物語の最後、動物園の場面もあんなにめちゃくちゃな描写いるのかな? とか思った。あらすじに「生きることはゲームだと思っていた少年が、信じる心を取り戻すまで」ってあるが、あまりそういうラストとも思えなかった…。

  • この毒々しさが好きな人はいると思うし、自分がそうだと思う。
    かといって憎しみや怒りに対する理解というよりも、情緒の末の逃亡に、どうしようもない無力感を感じ取ってしまう。
    そういう弱者の痛々しいところを、作者ははっきり書き切ってくれるから好き。

  • 色んな意味で読むのが苦痛でしたが、これは修行だと自分言い書かせて何とか読了しました。

  • 読むかどうか悩んでいる。評価が低い。

  • 風俗店が並び立つ横浜黄金町。14歳の少年は、中学を登校拒否してドラッグに浸っている。父親は、自宅の地下に金塊を隠し持つパチンコ店経営者。別居中の母、知的障害を持つ兄、援助交際に溺れる姉など、家庭崩壊の中、何でも金で解決しようとする父に対し、少年が起した行動とは……。生きることはゲームだと思っていた少年が、信じるという心を取り戻すまでを描く感動的長編。

    少年の狂気を描いた小説。エロ、バイオレンス、グロが揃ったダークなハードな文学。文学ですから、心情だとか夢の中だとかのシーンになると文章の表現が大変なことになっていくのです。まさにメタファーと比喩の桃源郷。不安定な年頃だとか、大人扱いを望んでるのに都合が悪くなると子供に帰るシーンとか、少年の狂ってる表現が凄い。最初の1ページでため息がでましたが、最後まで読んでみると良かったので手元に残すかどうか迷います。ところで、裏表紙のところのあらすじに感動的長編ってあるけど、コレそういう話だったのか……。感動ってどこに……。

  • このサイトではなぜか評価が低いが、私は素晴らしい小説だと思っている。柳美里の小説では主人公は弱者であり、彼らは迷いはありつつも、自分なりの正義感と価値観があって、それらに基づいて自分なりに正しいと考える行動をとっているのに、不器用であり、また置かれている社会環境あるいは時代背景、生まれた境遇によって失敗してしまう。阻まれてしまう。
    このコロナ禍で私にもそういうことは起こっていたから、彼女の小説はいつも私にとっては救いであり、この小説もまたそうであった。

  • 光が届かない陰鬱な空気が常に漂っていて読むのが苦しかった。
    読みながら自分自身にも暗い陰が覆うような…
    自分とはかけ離れたところで生きている少年の話。
    感想を書くのが難しい。

  • 重い暗い息苦しい。続き読むの気が進まないなぁと思いながら気付くと読み終わってた。読み終わったけどやっぱり暗い重い息苦しい。グロ描写が苦手なんだな自分は…と気付いた。なんだかなぁ…。

  • 街の匂いや色が見えてくるようで圧倒される。到底共感が出来ないことなのに、何故か目をそらしてはいけないような思いにさせられる。

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著者プロフィール

柳美里(ゆう・みり) 小説家・劇作家。1968年、神奈川県出身。高校中退後、劇団「東京キッドブラザース」に入団。女優、演出助手を経て、1987年、演劇ユニット「青春五月党」を結成。1993年、『魚の祭』で、第37回岸田國士戯曲賞を受賞。1994年、初の小説作品「石に泳ぐ魚」を「新潮」に発表。1996年、『フルハウス』で、第18回野間文芸新人賞、第24回泉鏡花文学賞を受賞。1997年、「家族シネマ」で、第116回芥川賞を受賞。著書多数。2015年から福島県南相馬市に居住。2018年4月、南相馬市小高区の自宅で本屋「フルハウス」をオープン。同年9月には、自宅敷地内の「La MaMa ODAKA」で「青春五月党」の復活公演を実施。

「2020年 『南相馬メドレー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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