- Amazon.co.jp ・本 (345ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101229287
感想・レビュー・書評
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東さん、私と同じ長崎出身。懐かしい言葉。人をひきつけないではいられない存在。一度会ってみたかったな・・・
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【本の内容】
<第1幕>
家庭ある男性との恋愛によって身ごもった作家・柳美里。
時を同じくして、かつての恋人・東由多加氏の癌発症が判明する…。
忍び寄る死への覚悟、恋人の裏切り、一人で生きてゆくことへの迷い、やがて誕生する新しい生命への希求。
そのすべてをありのままにさらけ出し、血を流しながら綴った大ベストセラー「命四部作」第一幕。
<第2幕>
わたしたちのあいだでは“末期”という言葉は禁句だった。
―わたしはあと二年で死んでもいいですから、東由多加をあと二年生かしてください。
なんとか丈陽と東由多加と三人で二年間生きたいのです。
神さま、どうかわたしの祈りを叶えてください―最先端の治療を受けるためにアメリカに渡る東。
しかし過酷な現実は静かに進行する…。
「命四部作」第二幕。
<第3幕>
余命一週間―元恋人・東由多加へのあまりにも残酷な宣告が下される。
それでも希望は失わなかった。
治療が続く限り、延命の可能性はゼロにはならないと信じて…。
しかし、さらなる悲劇が襲いかかる。深夜のマンションに忍び込んだレイプ強盗犯―ナゼワタシダケガコンナメニ!
そして何よりも辛い結末が待っていた…。
<第4幕>
祈りは叶わなかった。子どもが生まれたわずか三ヶ月後に東由多加は命を落とした。
もはや瞬きをしなくなった瞼、息をしなくなった唇…。
それから四十九日間、死者があの世に旅立つ日まで、空白は空白のまま、不在は不在のまま、血を流すため、囚われるため、沈黙するために、書き続けられた葬送と鎮魂の最終章。
[ 目次 ]
[ POP ]
人は慣れる生きものだ。
どんな悲しみであっても、そうした瞬間を重ね、時間を経るに従って、ある程度は鈍麻していく。
まして本の中の出来事ならなおのこと。
人生も読書も経験を積み上げてきた分、大人の女はそうそう安く泣いたりできない。
本書は、そんな人の涙腺さえ緩めてしまう自伝的小説だ。
家庭のある男性の子を妊娠した著者。
それとほぼ同時期に、かつての恋人であり、作家として生きることの道筋をつけてくれた恩師・東由多加氏ががんであることを知る。
生まれゆく命と消えゆく命を握りしめ、著者は“人はどう生きるべきか”という命題を自分に、そして読者にも突きつける。
「愛」「命」「弱者」といったよくある泣かせの題材が、慈しみ合う者たちの命懸けの「献身」が加わることで見事な化学反応を起こし、俄然高貴な輝きを帯びていく。
『命』は『魂』『生』『声』と続く四部作で、東氏の闘病生活から死までの時間、そして妊娠発覚や長男誕生のドラマをたどる。
読み始めたらきっと、彼女たちの絆のすべてを見届けたくなるはずだ。
ちなみに『命』の解説を担当しているのはリリー・フランキー氏。
この数ページに、私、『東京タワー』よりうるっとさせられました。
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
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☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
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読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
柳さんの本は、ココロがえぐられるような気持ちになりますが、一気に読んでしまいます。
壮絶な闘いの末に東さんが亡くなります。 -
妻ある男性の子どもの妊娠・出産と、師として、父親として、そして恋人としての関係を15年間続けてきた劇作家の東由多加の闘病生活の介護の日々を、2つの命の交錯として描き、センセーションを呼び起こした『命』、『魂』に続く「命三部作」完結編である。
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「死が死ねば良い。」只々、この一言が突き刺さる。
前作までにはなかった回想シーンが織り込まれることによって、より一層現実の時間の重さ、短さ、過酷さが際立っていた。 -
2001年9月 読了
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命、魂、生、声の4部作。中途半端にもたまたま家にあった「生」だけを読んだ。前作読んでないせいで、?な所もあったが、こんな哀しい運命ってあるのか〜?他3部も読みたい、と思った。
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05/02/19
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生きてやるんだ、生きたいんだ、そんな気持ちをもって1日でも過ごしたことがあっただろうか?