なぜ君は絶望と闘えたのか―本村洋の3300日 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (348ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101231426

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  • 母子の尊厳と正義のために戦う青年木村洋。
    絶望の淵に立たされてもなお、戦い続ける姿に自分も励まされた。

  • ☆死刑判決で初めて被告は自分の罪と向かい合うことができた

  • 山口光母子の事件は当初から衝撃を持って事件のニュースを聞いていた。本村さんの執念は画面越しに伝わってきた。このように詳しく書き記された本が世に出たことは事件をただの事件として埋もれさせにないためにも良かったと思う。この事件とその後本村さんが起こした行動による社会的影響はその位すごいものだった。

  • 1つの行為について、解釈や評価をするにあたり、10年以上の月日と多くの人々の苦悩があることが分かる1冊だった。

  • 重大犯罪の被害者遺族の内面を丁寧に描いた作品。
    非常に読み応えもありどのようにここまで掘り下げられるか非常に興味が湧いた。

  • 読みながら、本を持つ手が震えました。
    勿論それなりの覚悟を持って読んだのですが、そんなものあっという間に
    打ち砕かれました…。惨過ぎる、重すぎる現実。
    無力な私に出来る事といえば、本村さんの幸せと、亡くなられたお二人の魂の安寧を祈るぐらい…。ほんとうに辛い。

  • 「光市母子殺害事件」の遺族・本村洋氏の9年間の闘いを綴ったルポ。報道を通して事件や裁判の経緯は大まかには知っていたが、その中で本村氏がいかに苦しみどのように絶望を乗り越えたかを目の当たりにすると胸が痛くなる。表紙の彼は事件当時会見で見た怒りと悲しみを抱えた若者から精悍で深みのある大人な男の顔になっていた。遺族の闘いと人間的成長の記録であり、司法のあり方を考えさせられる傑作ノンフィクション。

  • 司法を動かした。

  • 一審、二審と司法に裏切られながらも決して諦めない本村さんの姿に胸が痛くなります。
    一審では司法の無力さを、二審で裁判官一人の問題ではなく制度そのものの問題であること、傲慢な言い方になるけれど、本村さんが成長していく課程が描かれていると思う。

    通夜と葬儀を手配し「君は社会人たりなさい」と言った本村さんの上司、「一緒に少年法を学ぼう」と言った刑事、「一緒に闘ってください」と訴えた検事、お守りを渡したキャビンアテンダント…と、非常に周りに支えられて、何より本村さんの意志の強さで最後まで乗り越えてきたんだと思いました。

  • 凄まじい。

    冒頭の、事件の経緯から涙が止まらなかった。

    被告、被害者遺族、検察、弁護士、裁判官の想いが生々しく交錯する。

    挙句に有名なドラえもん発言。

    最終弁論でのまさかの言動。

    現在の裁判批判も含まれている。
    必ずしも死刑反対論者や「人権派」弁護士の主張が可笑しいわけではないと思うが、手段と目的がぐちゃぐちゃになって主張のための主張に陥るのは愚だ。

    読ませる。

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著者プロフィール

作家、ジャーナリスト。1958年、高知県生まれ。中央大学法学部卒業後、新潮社入社。『週刊新潮』編集部記者、デスク、次長、副部長を経て2008年独立。『この命、義に捧ぐ─台湾を救った陸軍中将根本博の奇跡』(集英社、後に角川文庫)で第19回山本七平賞受賞。主な著書に『死の淵を見た男─吉田昌郎と福島第一原発』(角川文庫)、『日本、遥かなり─エルトゥールルの「奇跡」と邦人救出の「迷走」』(PHP研究所)、『なぜ君は絶望と闘えたのか─本村洋の3300日』(新潮文庫)、『甲子園への遺言』(講談社文庫)、『汝、ふたつの故国に殉ず』(KADOKAWA)、『疫病2020』『新聞という病』(ともに産経新聞出版)、『新・階級闘争論』(ワック)など。

「2022年 『“安倍後”を襲う日本という病 マスコミと警察の劣化、極まれり!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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