六番目の小夜子 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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レビュー : 1488
  • Amazon.co.jp ・本 (339ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101234137

感想・レビュー・書評

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  • 文庫で再読。

    前回はドキドキして読んだはずだけど、今回は青春だなー、という気持ちの方が大きかった。

  • とある高校に受け継がれる奇妙なゲーム。三年に一度選ばれる「サヨコ」はそのゲームの見えざる主役。そこに同名の「沙世子」が転校してきて…?


    ミステリーのように、時にはホラーのようにゲームは進められていき楽しく読めました。そして、特に秋くんはかっこいいなぁ(笑)

  • 新刊に惹かれるものがない時は古本もいいなと思うようになり、今度は会社の近くのブックオフで、前から気に掛かっていたこの本を買ってみる。

    高校の中で何年も前から秘かに申し伝えられてきた謎めいた”儀式”と美しい転校生・沙世子の謎。
    薄っすらとベールが掛かったような筋書きの中で繰り広げられる進学校の3年生の青春の物語は、今でも古さを感じさせず、爽やかで微笑ましい。
    一方で、「六番目のサヨコ」については、尻尾をつかませない、ぞわぞわーっとした、居心地が悪さ。
    学園祭での全校生徒参加の“一人芝居”の得体の知れなさったら…。
    恩田陸って最初からこんなんだったんだな。

  • 「2012年 POPコンテスト」

    所蔵なし

  •  まだ序章なので、話のきっかけになったゲームの説明しかないのですが。出だしはひかれます。
     これも新潮文庫のパンダにひかれて買ってしまった本です。
     舞台は学校。まわりは誰だか知らされていないサヨコと呼ばれる1年間の犯人役。3年に1度のそのゲーム。物語はそのサヨコとしての指名をされた春からはじまります。
     そーんなゲーム、まさか実際にはないとは思うけれど。だからこそそんな物語に引かれるのかなあ?
     今後続きを読むのがたのしみな1冊です。


     春の章です。春は、4月のサヨコの赤い花が活けられてから、梅雨が始まるまでの話ね。
     春の章を読んでいてずっと疑問だったのは、どうして3年に1度なのかってこと。どうやって?って思った。だって、卒業式の日に3年生のサヨコが、次の年にサヨコをやる在校生に鍵を渡すわけ、だよね。だったら、どうやって3年後のサヨコに鍵がわたるの?って思ったわけだ。その答えは物語の中にあって、間に2人ずつ鍵を渡すだけのサヨコがいるってことだったんだけど。それは最初に説明してほしかったかも。
     あと、わかったのは、この物語がホラーだってこと。学校という都市伝説の中にありがちな舞台の中で、「小夜子」という舞台劇を中心にして、物語は進んでいく。何年も前に交通事故で死んだ少女なんかも登場して。
     どんな劇だったのかなーってのが、とっても気になるところです。


     夏の章で夏休みの場景から、秋の章のまだ学園祭はやっていない頃の部分ね。
     このあたりでは、津村沙世子のふつうな部分とふつうじゃない部分が、対比して書かれている…みたいな部分です。ふつうにみんなで海へ出かける沙世子。なんだ、ふつうなんだ、って思う。でも、男たちに襲われそうになり、男たちを血だらけの重体に追いやってしまう沙世子。やっぱり人間じゃないんだ、って思う。でも、その後沙世子の家へ招待され、ふつうの両親を紹介されてしまう。
     沙世子の正体と、新しく作られたサヨコの劇の内容…ここが焦点になってくるようです。いったい誰がサヨコなのか。


     学園祭の終わりまで。
     学園祭で行われたサヨコの劇は、サヨコの力か生徒達の力か、突然打ち切られることとなった。その場には、やはり沙世子はいなかった…。
     しかし、沙世子が人間らしく写真に撮られるシーンやふくれっつらをするシーンも存在する。とうとう、サヨコの正体もわからぬまま、劇の本番が終わってしまったということだ。物語は、仲良し四人組をつくりあげたまま、冬へ突入する。
     結局サヨコは何者なのか。目的は…。物語はどこへ向かっているのだろうか。


     学園祭も終わり、学校にはすべて終わったのだという空気が流れていた。沙世子でさえ、美少女以外の何者にも見えなくなっていた。しかし、物語は続く。黒川という事実が浮き出て、人間関係に巻き込まれた沙世子は普段と違う自分を見せる。
     とうとう山場、という感じ。いろいろな事実がぽろぽろとでてくる。注目は秋くんでしょう。学園ものだから読みやすく、秋くんみたいな好奇心の強い秀才タイプは物語の中でもひときわわかりやすいキャラだからね。
     沙世子にドキドキ。


     読み終わりました。前半は、いまいちそれぞれのキャラクターがつかめずやきもきしましたが、終わりに近づくにつれ、沙世子がかわいくみえてくるんですね。特に好きなのは、沙世子が泣きじゃくっているのに容赦ないあのシーン。ほんと、かわいく見えてきます。
     サヨコが誰だったのか、という問題も解け、ほのぼのと終焉、という感じでしょうか。結局沙世子は沙世子だったし、黒川は黒川だったし。でもそれでよかったなって思える本です。
     学園ホラーではなかったのかなー。

  • まず『プロローグ』の引力が凄くて、読まざるを得ない。それにしても、いろんな意味で怖かった!一言でいえば学校の怪談的なストーリー。意味深な超絶美少女の転校生・高校に受け継がれる『サヨコ伝説』......なかなか舞台はドラマチック。それにしても、ありとあらゆる謎を残したまま物語は終わる。物凄いモヤモヤ感。それでも、みょうに心惹かれてしまう不思議な本だった。何気に恩田陸さんの本は初めてなのだが、他の本もこんな感じなのか??

  • 学園もの独特の甘酸っぱさと、ミステリーもの独特の曇り空のようなものが混じった作品。
    当時を思い出しノスタルジーな気分に浸れると共に、謎の伝統を解き明かすべく奔走している彼らを堪能できるので見ものです。

  • デビュー作だけに作者の良いところと悪いところが明瞭
    題材と切り口は面白くまた広く読める引いた視点も良い
    しかしこの形式ゆえに上滑りすると酷いことに
    本作の文章もかなり悪い
    悪いがゆえに仕掛けの面白さが目立つ
    ところでひとつの学校で10年教師しているのって当たり前では
    20年でも普通にいると思う

  • 初恩田陸はデビュー作。ミステリーとして見れば詰めが甘い印象はあるものの、多分それを目指したものではなく、学校という特殊な場で受け継がれていくものやそれに関わる人たちが巧みに描かれている。文体もなじみやすかった。NHKドラマをチラッと観ていたのを思い出す。

  • 得たいの知れない怖さと高校生のまぶしさ。
    ミステリー要素もたっぷりでおもしろい。
    学園祭のシーンは秀逸。
    ページをめくる手がとまらなかった。

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著者プロフィール

恩田陸(おんだ りく)
1964年、青森市生まれ。水戸第一高校を卒業し、早稲田大学進学・卒業。1991年、第3回日本ファンタジーノベル大賞最終候補作となった「六番目の小夜子」でデビュー。2004年刊行『夜のピクニック』で第26回吉川英治文学新人賞及び第2回本屋大賞、2007年『中庭の出来事』で第20回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。2017年『蜜蜂と遠雷』で第156回直木三十五賞、第14回本屋大賞、第5回ブクログ大賞などを受賞した。同作品による直木賞・本屋大賞のW受賞、そして同作家2度目の本屋大賞受賞は史上初。大変大きな話題となり、代表作の一つに挙げられるようになった。同作は2019年4月に文庫化され、同年秋に石川慶監督、松岡茉優・松坂桃李らのキャストで映画化される。

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