ライオンハート (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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レビュー : 773
  • Amazon.co.jp ・本 (397ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101234151

作品紹介・あらすじ

いつもあなたを見つける度に、ああ、あなたに会えて良かったと思うの。会った瞬間に、世界が金色に弾けるような喜びを覚えるのよ…。17世紀のロンドン、19世紀のシェルブール、20世紀のパナマ、フロリダ。時を越え、空間を越え、男と女は何度も出会う。結ばれることはない関係だけど、深く愛し合って-。神のおぼしめしなのか、気紛れなのか。切なくも心暖まる、異色のラブストーリー。

感想・レビュー・書評

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  • すごく好きなお話。ドキドキワクワクじゃないけど、美しく切ない恋物語やけど、すごく好き。高校生の頃、大学生の塾の先生が勧めてくれた。その思い出も込みで大切な小説。いま思い返せば繊細な小説を勧めてくれたよなあ。

  • 時を超えても場所が変わっても、必ず巡り会うエドワードとエリザベスのお話。生まれ変わって巡り会えても、会うのは一瞬。結ばれることはない。切なくて美しい時空を超えたロマンス。

    前半2章のエピソードの方がすき。後半では、物語がまとまってくはるけど、少し物足りないような。最後の「記憶」の章もきれいな終わり方なんだけど…。そして、最後(最新?)のエリザベスに記憶がないのはなんでなのかしら。これからなのかな?

    とりあえず、「春」の章がとてもよかった。もうここだけ短編でもいいくらい。

  • なぜ単純な輪廻のラブストーリーではいけないのだろうか。何度も何度も生まれ変わって、やっと出会えた二人…。これってハッピーエンドの物語なのだろうか?
    だけど、この本はなんかいい。強烈に心に残る。
    エリザベスとエドワードが出会った瞬間の二人の嬉しさ幸せな気持ちが、直球で心に入ってくる。心がポカポカしてくる。

  • 時を越えて、時代を越えて、何度も巡り会う男女の物語。
    着地点が曖昧なのが恩田作品の特徴でもあるが、それがいい具合にマッチしている。そういう意味では、前半がハイライトであり、女王の話はもう少し暈しても良かったし、記憶は、ちょっと整いすぎている。あれがある意味二人のゴールなのかもしれないが。

  • 少しSF的なロマンティックなストーリー。どの章もどの舞台も情景描写が美しいですが、私は「春」が一番好きです。のどかな田園で会話する青年と画家の静けさ、そしてようやく青年と女性が出会えたときの劇的な喜びと興奮、そしてまた離れ離れになる二人。このストーリーの緩急とひとつの絵画のような平和な田園風景がとても素敵です。
    全体のストーリーに関して言えば、やはり恩田作品にありがちで細かい真相は語られません。どちらかといえば美術館の絵画を鑑賞するような気持で読むのがいいかもしれません。


  • エリザベスとエドワード、時代を超えて何度も出会う壮大なラブストーリー。
    一つの時代に一枚の名画が背景にあったりして、すべてがロマンチックだった。
    ミレーとかミュシャとかわたしでも知ってる画家さんが出てきますが、絵に詳しかったらよりドキドキしたんだろうな。(絵が挟まれているのが親切)
    雰囲気はすごく好きなのだけど、やっぱり時が行ったり来たりするのが苦手なわたしには今どこにいるのか、夢なのか現実なのかがぜんぜんわからなくて度々置いて行かれました。笑
    ラストもわかるようなわからないようなでしたが、壮大でロマンチックな雰囲気にとりあえず酔いしれました。

  • いやーステキなラブストーリーだった。
    特に、「春」と「記憶」が良かったな。「イヴァンチッツェの思い出」もこの中では異色な感じで良かったかな。「天球のハーモニー」はイマイチよくわからんかったけど。
    あと、なんというか全編通して翻訳小説っぽい文体が面白かった。

  • 初読→エヴァンゲリオンQを観終わった時のような混乱。
    2回目→自分の推測を埋める証拠を探しつつ、新しい説を見出していく感じ。
    老後を迎える頃に再読したらまた違う説となる気がする。。

    あとがき作者の昨今ではすれ違いものは難しく、だからSFものした、とあるがナルホド。。

    色々読みたいもの、調べたいことが増える。。

    解説:梶尾真治氏(『黄泉がえり』の作者)
    ジャック・フィニィ『盗まれた街』
    →『月の裏側』『黄泉がえり』
    ロバート・ネイサン『ジェニーの肖像』
    →『ライオン・ハート』『時尼に関する覚え書』
    アイザック・アシモフ『世界の年表』
    『たんぽぽ娘』
    『ジベールの日曜日』(映画)
    『展覧会の絵』(演奏)ムソルグスキー

    1603年エリザベス女王
    1855年老後
    1873年『春』(ミレー)
    1905年パナマ運河工事
    1932年エア・ハート嬢の到着(リンドバーグ愛児誘拐事件)
    1944年ロンドン空襲
    1969年アポロ11号打ち上げ
    1978年ケイト・ブッシュのライオンハート発売

    • solala06さん
      すれ違いものは恋愛小説の王道ですが・・・こ、これが恩田式すれ違い・・・(畏怖)
      いつものことながら、ハイレベルすぎますよね・・・!!

      ...
      すれ違いものは恋愛小説の王道ですが・・・こ、これが恩田式すれ違い・・・(畏怖)
      いつものことながら、ハイレベルすぎますよね・・・!!

      『きみがぼくを見つけた日』ですが・・・観たことないです、チェックしておきます!!
      転生というだけではなく、それこそ「時をかける少女」的なタイムリープものでもなく・・・。
      私も、2人が何度も生まれ変わり、その中で少しずつ重なり合っていく関係・・・??みたいな印象でした・・・。

      時間軸というか、たしかになんとなく違和感がある部分もあるんですよね・・・。
      それも含めて、2人が不思議なすれ違いを繰り返しているのかな~~と、私はなんの疑問も持たずに読み進めていました・・・。
      さすがf0314087さん、深い考察をしながら読んでいらしたのですね・・・!!すごいです!!

      エヴァは!笑
      考えるんじゃない、感じるんだの典型ですからね!!笑
      2016/07/16
  • どこか暖かい気持ちになるラブストーリー。
    転輪転生を繰り返し、何度も出会うエドワードとエリザベス。
    短編集としても楽しめる作品だと思います。

    ジェニーの肖像と言う作品のオマージュだとか。
    存在は知っているもののまだ未読なので、今度読んでみよう。

    個人的には、運命の相手と一瞬しか会えないのなら
    そうでなくて良いから長く一緒にいれる人が良いなぁと夢のないことを思ってみたり。


    追記

    ストーリーとは全く関係のない事なのですが、文庫版の紙の素材が好みで、ページを捲るたびに
    この紙良いなぁ〜と思っていました。
    ザラっとしていてちょっと重たい感じ。
    どうでも良すぎてスミマセン。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    いつもあなたを見つける度に、ああ、あなたに会えて良かったと思うの。会った瞬間に、世界が金色に弾けるような喜びを覚えるのよ…。17世紀のロンドン、19世紀のシェルブール、20世紀のパナマ、フロリダ。時を越え、空間を越え、男と女は何度も出会う。結ばれることはない関係だけど、深く愛し合って―。神のおぼしめしなのか、気紛れなのか。切なくも心暖まる、異色のラブストーリー。

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    この作品は、書き出しがいい。
    まるでミステリーを思わせる、物語の始まり。

    突然、一人の老人が消えた。
    友人が探しに入った部屋の中は、今の今まで人のいた気配を漂わせながら、その中でも誰もいない空虚さを醸し出していて...

    彼はどこへ消えたのか?
    神隠しは本当にあるのか?

    「エリザベス」そして「エドワード」。
    二人の男女がキーワードとなって、ある時は出会い、ある時は別れ、待ち、驚き、そしてその時を超えた巡り合わせに涙する...

    加えてこの作品には、たくさんの絵画と曲が背後に流れます。
    各回のタイトルは、作者が選んだ絵画の題名で。
    そしてその絵画の中のような出会いがあります。

    「私のライオンハート」と言うセリフも素敵ですね。
    声はケイト・ブッシュと言う歌手のアルバムのタイトルだそうです。
    そこに収録されている曲が、「Oh England My Lionheart」です。

    思わずyoutubeで聞いてしまいました。
    こんな風になんでも気になるものがすぐ解決できる時代って素晴らしいですね~。
    世界は手の中に!です。

    曲の方は...正直ちょっと...(苦笑
    良くも悪くも、ちょっと病んでる感じでした(笑

    いろんな時代の、いろんな姿のエリザベスとエドワードが出てきます。

    時々違う人も出てきますが...
    「実は本名は...」って言うオチ、皆さん分かりますね(笑
    ←ネタばれごめんなさい

    最後の日記の下りはちょっと長いかな...
    でもそこが一番大事なところですもんね。

    そしてそしてイングランドのエリザベスと言えばもーうあの人でしょ。
    あの人ももちろん出てきますよ。
    と言うかその人の輪廻の話ですよ。
    ←またネタばれだ(・∀・)

    と言うわけで歴史好きにもぜひ。
    切なかったりあったかくなったり、ほろりと泣ける作品です!

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著者プロフィール

恩田陸(おんだ りく)
1964年、青森市生まれ。水戸第一高校を卒業し、早稲田大学進学・卒業。1991年、第3回日本ファンタジーノベル大賞最終候補作となった「六番目の小夜子」でデビュー。2004年刊行『夜のピクニック』で第26回吉川英治文学新人賞及び第2回本屋大賞、2007年『中庭の出来事』で第20回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。2017年『蜜蜂と遠雷』で第156回直木三十五賞、第14回本屋大賞、第5回ブクログ大賞などを受賞した。同作品による直木賞・本屋大賞のW受賞、そして同作家2度目の本屋大賞受賞は史上初。大変大きな話題となり、代表作の一つに挙げられるようになった。同作は2019年4月に文庫化され、同年秋に石川慶監督、松岡茉優・松坂桃李らのキャストで映画化される。

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