- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101234168
作品紹介・あらすじ
あたしは主人公にはなれない-。関根夏はそう思っていた。だが半年前の卒業式、夏はテニス部の先輩・志田から、秘密の使命を授かった。高校で代々語り継がれる"サヨコ"伝説に関わる使命を…。少女の一瞬のときめきを描く『六番目の小夜子』の番外篇(表題作)、『夜のピクニック』の前日譚「ピクニックの準備」など全10話。恩田ワールドの魅力を凝縮したあまりにも贅沢な短篇玉手箱。
感想・レビュー・書評
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短編が10篇。どれもページ数が短くサクサク読める。
小夜子の番外編が目当てだったけれど、他の作品も楽しめた。
恩田作品はわたしには合う合わないの差がすごくあって、学園モノ以外はあまり合わない方だけど、この本の10篇はどれも面白い。
年代記を凝縮したという「オデュッセイア」。
SFというよりファンタジー風味で好きです。
ヴィジュアル的にはどうしても某動く城を思い浮かべてしまうけれど(苦笑)
あとは、「夜のピクニック」の前日譚。うまく本編へ煽ってくれた感じ。
もちろん、このあと「夜のピクニック」を読む予定。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
恩田陸さんには珍しい短編集。
六番目の小夜子の番外編「図書館の海」、夜のピクニックの番外編「ピクニックの準備」、理瀬シリーズの番外編「睡蓮」を収録。
でも他の話も、解説で「恩田陸の予告編コレクションのような性格を持っている」と言われてるみたいに、何かの本編の番外編みたいに読めて面白かった。
上記の3つ以外でのお気に入りは「オデュッセイア」。
旅をする町「ココロコ」のお話。ココロコが人々を見る目が優しく温かい。
ジブリなんかで映像化しちゃえるんじゃないかと思ったけど、きっとハウルの影響だろうな~(笑)
あとは「茶色の小瓶」
まだ書かれていない(と思われる)本編が楽しみになるようなお話。
事故の応急処置を的確に行った会社の同僚に興味をひかれ、彼女の過去を調べていくうちに、彼女が看護学校を卒業していることを知る。彼女のロッカーには、大切そうにしている茶色の小瓶があって…
というお話。
最後はちょっとぞっとする。
初めて恩田陸さんを読む人は、とりあえず他の作品から入った方がいいけれど、ある程度読んだよ!という人にはお勧めです。-
マリモさん、はじめまして。九月猫と申します。
フォローしていただいてありがとうございます。
『オデュッセイア』の「ココロコ」、わ...マリモさん、はじめまして。九月猫と申します。
フォローしていただいてありがとうございます。
『オデュッセイア』の「ココロコ」、わたしもハウルを思い出しました。
ココロコは「町」で規模が大きそうだし、まだ描かれてない歴史も込みで映像化したもの観てみたいですねー。
『茶色の小瓶』や『イサオ・オサリヴァン』などの本編も気になるところ…。
(どちらもまだ本編は書かれてないのですよね?)
恩田さん作品はまだあまり読んでいないので、マリモさんのレビュー参考にさせてくださいね。
もちろん恩田さん作品以外も!
レビュー楽しみにしています♪
マンガ棚のほうもちょこちょこ覗かせていただいてます。
これからどうぞよろしくお願いいたします(^-^)2013/02/15 -
九月猫さん、初めまして!
こちらこそフォローしていただいてありがとうございます。
ココロコ、九月猫さんもハウルを思い出したんですね♪
共感...九月猫さん、初めまして!
こちらこそフォローしていただいてありがとうございます。
ココロコ、九月猫さんもハウルを思い出したんですね♪
共感してくださる方がいてうれしいです。
他の作品も、本編があれば読みたいなぁと思う、面白い1冊でした。
(茶色の小瓶、イサオ・オサリヴァンもたぶん本編はまだですねー。恩田さんの頭の中にはあるのかも??)
恩田さんは著作が多く、昔から少しずつ読んでいるので、どれを読んだのかわからなくなるときもあります(笑)
ブクログにのせていないものの中では、常野物語3部作(光の帝国、蒲公英草子、エンドゲーム)が好きです。もしまだでしたらお時間あるときにどうぞ!
私も九月猫さんの本棚を参考にさせていただきますね♪
これからもどうぞよろしくお願いします。2013/02/16
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私が初めて読んだ恩田作品。短編集で他の作品の番外編みたいな話も入っているので、本編を読んでから改めて再読したい。
…と思いつつも、多くの恩田作品を読んだ今になってもまだ再読できていなかったりする。 -
ゾクッとするの、あまり得意ではない。カラダとココロが縮こまるから。得体が知れないものとか、あとは読み手が勝手に想像して!みたいのは怖い余韻が残っちゃうんだよな。そのなかで「オデュッセイア」は安心して読めた。「ハウルの動く城」のもっともっと大きな規模だけど。あとは、「図書館の海」だ。サヨコの話が出てきたときはドキドキしたけど、そっちに展開していかなかったからよかった。
恩田陸を知ったのは、「夜のピクニック」だ。青春ものだとばかり思って読んだら結構、重かった。ちょっと闇のある物語が得意なのかな。オイラはちょっと苦手だけど。-
相チョー、前回闇闇オバケに突入しててごめんなさいm(._.)m
明日、お散歩ルーティンしてきますね!
いつも、ありがとうごさいます!相チョー、前回闇闇オバケに突入しててごめんなさいm(._.)m
明日、お散歩ルーティンしてきますね!
いつも、ありがとうごさいます!2019/03/20
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どれも続きが読みたくなるような短編集。
実際に長編になっており「イサオ・オサリヴァンを捜して」の本編?「夜の底は柔らかな幻」と「ピクニックの準備」の本編の「夜のピクニック」は読んでみたいものだ -
2014年、読みおさめの一冊(笑)
有名なタイトルなので、手に取らなくてはと思いながらも先延ばしにしてしまった。
『夜のピクニック』•『六番目の小夜子』(こちらはまだ未読、いつになるやら)を読んだ人はきっと嬉しい短編集。
個人的には「睡蓮」が好き。
桜の木の下には死体が埋まっているといったのは梶井基次郎だったか。睡蓮もそうだという。
女の子の美に対する嗅覚の鋭さにはドキっとするときがある。劣等感と、嫉妬心。
そういうものの描き方が上手いな、と感じた。
いろんなテイストの話が織り混ざっていて、楽しく(時にはぞくっと)読み終えられた。 -
短編集。特に好きなのは「国境の南」。じぃっと黙として見つめられているかのようで不気味。短編でも、恩田陸さんのミステリーの雰囲気がしっかり出ている。そして「オデュッセイア」。なんだろう、この切なさ。最後に光る希望もいい。
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恩田さんのいろんなシリーズの登場人物が顔を出す話を含む、短編集。本編を読んでなくてもまぁ大丈夫かと。
印象に残ったのは以下の通り。
『茶色の小壜』
大人しく、仕事も普通にこなすOL・典子。彼女の意外な一面を見た主人公の「私」は典子の正体をそれとなく調べ始め、やがて彼女が謎の小壜を持っているところを見てしまう。
典子は何者なのか。なんだろ…吸血鬼…みたいなものなのかな。小壜の中味も謎。
オーソドックスなホラーという感じ。
『睡蓮』
『麦の海~』に出てくる理瀬の、幼い頃の話。
学園長(理瀬の父)と出会ったときのことが描かれている。
『ピクニックの準備』
『夜のピクニック』の前日譚。
『国境の南』
昔通っていた喫茶店で起きたヒ素中毒事件。
難を逃れた主人公は、その事件の謎を考える。
それは一人の女の謎の悪意から来ていた。そう結論付けたが、最後の最後、逆転する(マスターの仕業)。
『図書室の海』
『六番目の小夜子』のスピンオフ。
『六番目~』の話、うろ覚えになってるわ。
図書室が船のように見えるという描写が印象的。 -
春よ、こいはどこに行き着くか分からなくて、どんどんその世界にはまっていく。こんなパラレルワールドが現実にあるかもしれない、と道理にかなっていないのになぜか理解してしまう。ちょっぴり切なくて、刹那的で透明な世界。
茶色の小壜は少し寒気がする話だった。ロッカールームで俊子は一体何をされたのか、モヤモヤとしたものが残る。
イサオ・オサリヴァンを捜しては、最後までつかみどころがなくて意外な終わり方だった。無理矢理納得させられた感はあるけど、常識に縛られていない自由な発想の物語。
睡蓮は、長野まゆみのような不思議なテイストで、最後は理瀬が睡蓮になるのかと思ったが、色々はっきりしないで突然終わる。登場人物の描写が少なく謎すぎて、それがやけに不思議。
ある映画の記憶は、読み終わってから時間をおいてやっと理解できた。(1つだけ分からないことがあるが。)想像や現実の時間を行ったり来たりして少しずつ繋がっていく。
ピクニックの準備は、どんな話になるのかを読み手に想像させて終わる。
国境の南は、最後のどんでん返しがゾクゾクした。必ず読者はしてやられた思いをする。
オデュッセイアの童話のような世界観が好きだ。こんな短い物語に、世界と人間の歴史の全部を詰めたストーリー。
図書館の海、高校生の図書館での優しい時間。
ノスタルジアはよく分からなかったけど、色々な思いの物語は結局1つに繋がっているように感じた。誰でも思い起こせば、ノスタルジアに浸れる物語を持っているのかも。
後書きを読んで合点がいった。この短編集の中には長編(他の小説)からのエピソードもあったわけで、それで状況が把握できなかったのだ。是非今度はそっちも読んでみたい。 -
恩田陸の小説って、なんだか不思議だなあ。色とりどりで。あとからあとから体に言葉が染み込んでくる。
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