深夜特急2-半島・シンガポール- (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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レビュー : 425
  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101235066

作品紹介・あらすじ

香港・マカオに別れを告げ、バンコクへと飛んだものの、どこをどう歩いても、バンコクの街も人々も、なぜか自分の中に響いてこない。は香港で感じた熱気の再現を期待しながら、鉄道でマレー半島を南下し、一路シンガポールへと向かった。途中、ペナンで娼婦の館に滞在し、女たちの屈託のない陽気さに巻き込まれたり、シンガポールの街をぶらつくうちに、はやっと気がついた。

感想・レビュー・書評

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  • 東南アジアのタイ、マレーシア、シンガポールの旅の内容で、行ったことがある国だったので、現地の風景や生活感などがイメージでき、自分の経験にプラスの情報として読むことができた。
    長旅の前半のため、節約志向が強く、ただでさえ安いホテル代も毎回安くしてくれと交渉している様子が印象的だった。今では、事前にネットで価格調べて予約できるので、交渉することがなくなったし、現地に着いてからホテル探しをする必要も無くなったので、旅をしやすくなったと思う。ラオスとタイの国境付近を旅した時に、ホテルを予約せず現地で人に聞いたり足を運んで、何件か安いホテルを探したことがあるが、4件目でやっと泊まる宿泊先を決めたことがあった。その時は、ホテル探しで数時間使い、疲れて午後は観光せず寝て過ごしたことがあるので、計画のない旅は効率が悪いと思うようになった。深夜特急のような旅のスタイルは、今ではオススメ出来ないと感じた。

  • シリーズ2冊目は、バンコクやマレーシア、シンガポールなどを旅する。
    女性を買わされそうになったり、いかがわしいホテルに泊まることになったり、相変わらずごちゃごちゃしている。しかし、そんな中でも心温まるような出会い、交流があり、ほっとすることもあった。

    また、著者はシンガポールでニュージーランドの若者たちに出会い、同じような旅をはじめた彼らとの触れあいを通して、自分がこの旅に望んでいたことを自覚する。
    その気持ちの吐露が、私にはとても共感できるものだった。おこがましいことだと思ったが、仕事や人との付き合い、住む場所など、とにかく縛られたくないように感じていた自分の漠然とした気持ちに本当にぴったりと合っていたのだ。

    この旅を追体験させてもらっているうちに、なんだかどんどん自由になっていっているような気がする。著者の文章がそうさせるのか、旅がそうさせるのか。著者が旅の中で感じたことを、旅をしたこともない読者も感じられる読書というもの、旅行記のありがたみを改めて感じている。
    特に今巻は長年の自分の悩みが言語化された記念すべき一冊となった。

  • 時間に束縛されない放浪旅をしてみたくなる一遍。お金をかけずに長い時間現地に滞在する事はより現地の生活を体験することになり親しい人も出来そうでより活きた旅行が出来ると思えます。けど、実行するならば安全な国限定ですけどね。
    1984年当時の状況も味わえて楽しく読めます。

  • 1からの流れで読んだが、香港マカオに比べると、タイ・マレーシア・シンガポールはそれほど個人的な思い入れがないためか、逆にさらっと読めてしまった。
    そのあたりのエリアをじっくり旅行できたら、また感想が変わるかもしれない。。

  • 前巻で著者が感動を表した香港マカオに比べ高揚する気持ちが持てないと思ったシンガポールだが、世界一周旅行を目指す若者2人に出会い、今まで自分がこの旅に求めていた物が間違っていたのではないかと考えたようだ。

  • GoogleMapを見ながら、この街は今はこんな感じなんだなぁーとか考えながら読んでみた。
    深夜特急1の香港、マカオのエキサイティングな感じはないけど、無性に旅に行きたくなる。

  • 夢中になって読んでしまった。熱に浮かされたような香港の魔力に囚われたまま、著者はバンコクへと訪れる。東南アジアの描写力と現地の人間の生活、その人々との縁が混じり合った異国で過ごす日々、旅から旅の人生に言いようのない羨ましさを感じてしまった。主人公の感覚と読み手の感覚が乖離しておらず、手探り感のある旅を追体験できるのが本書の一番の魅力だろう。時として旅には後悔もあり、過ぎ去った場所でのやり直しは効かない。度胸と酔狂と好奇心の一人旅はまだ続く。

  • その国のありのままを感じ取る。単純に思えて難しいことだと思いました。筆者はシンガポールに香港のコピーを求めてしまっていたと言っていた。海外へ訪れた時には、多少なりともその国へのステレオタイプを抱いている。現地のディープな文化を感じたいと思っていても、発展した都市部では国ごとの文化を感じ取るのが難しくなっているのではないでしょうか。特に東南アジアの都市部はビルが立ち並び、自動車・バイクがけたたましくクラクションを鳴らすという似たような街並みになっていると思います。ただ、昔のまま変わらないで欲しいというのは旅行者側のエゴとなってしまう。国独自の文化を体感したいとなったときに、街並みだけでなく、住んでいる人とより深くコミュニケーションを取るなど異なる角度から国を見ていくのが必要だと思いました。

  • 著者にとって印象の良い国と悪い国の差が激しい。

    娼婦達とそのヒモの話が面白かった。
    悲壮感はなくただただ陽気な連中。
    読んでいて楽しく著者のここに長く居たいという気持ちがよくわかる。

  • 読みたかったシンガポール編。相変わらずの波乱万丈さで、読みながらハラハラさせられる場面も多い。でも今回訪れた国々は、あまり作者の琴線に触れなかったらしく、ネガティブな印象が目立った。シンガポールも多分に漏れず、いまひとつお気に召さなかったよう。扱われる頁数も少なく、自分の旅行気分を盛り上げるためには全く役に立たなかった。確かに、ガイド本とか見てると作られた国家感が強いから、流しの旅にはあまり合わないのかも。

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著者プロフィール

沢木 耕太郎(さわき こうたろう)
1947年東京生まれのノンフィクション作家、小説家。横浜国立大学経済学部卒業。大学卒業後、ルポライターとして活動、注目を集める。
浅沼稲次郎暗殺事件で刺殺された浅沼と、その犯人である少年を描いた『テロルの決算』で第10回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。以後、バックパッカーのバイブル『深夜特急』をはじめ、スポーツや旅などを題材にした多数のノンフィクション作品、小説などを発表。2000年に初めての書き下ろし長編小説『血の味』を刊行し話題となる。
2003年これまでの作家活動で第51回菊池寛賞、2006年 『凍』で第28回講談社ノンフィクション賞、2013年 『キャパの十字架』で第17回司馬遼太郎賞をそれぞれ受賞。

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