【旧版】深夜特急3 ーインド・ネパール (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101235073

感想・レビュー・書評

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  • インド…憧れの地ですね。ぜひ行ってみたい。

    トイレットペーパーを使わずにトイレをし、新しく生まれ変わったと感じる感覚は旅人ならでは。
    自身の旅が思い出されました。

    あれほどまでに五感が研ぎ澄まされてた時間はないよなあ。

    日常は安心をくれるが、五感が鈍っていくのだろう。

  • インド編、一番面白かった!!!
    インドの雑多なイメージがそのままの世界として表現されてた。
    暗闇の中を歩くと、道に座ってるたくさんの人たちや、リキシャでのイザコザが起こった時のカーストがあるからこその反応の仕方とか、ガンジスの河岸で死体を次々焼いて、河に流していくとか。。。
    熱量が凄く伝わった。
    まるで自分もその場所に立っているみたい。

    行ってみたいと心底思った。

  • あわよくば騙そうとするインド人との駆引は、日本の常識は通用せず、インドでは当たり前の事なのだろう。胡散臭い場所や事柄にも身を委ねる沢木さんの姿はとても真似できないけど、こうじゃないと面白いルポは描けないと思う。カトマンズは文体が変わり他とは違う雰囲気を醸し出している。体調を崩してからの過酷さは想像を絶する。

  • 2020.2nd
    再読。☆×5
    インドは行ったことないし、行きたいと思ったこともなかったけど、興味が出てきた(^^)

  • バックパッカーのバイブル本。デリーからロンドンまで著者がバスで巡った話のはずだが、今回はようやく当初の出発地のデリーに到着するまでの話。コルカタ、カトマンズ、バラナシを巡っている。
    インドを貧乏旅行をした際、貧困に苦しむ人々、バラナシで感じた火葬場の匂いなど、日本に住むと対局にあると感じがちなものが凄く身近に感じられた。そんな経験をこれでもかというぐらい思い出させてくれた。経済成長した後のインドも本質的には当時と変わっていないことに、無情さなのか、なんとも言えない気持ちにさせられた。

  • 3巻も相変わらず安定した面白さ。
    1974年頃の紀行らしいが、かなり悲惨なイメージの国として描かれている。現代のインドやネパールを知らないが特にインドは目覚ましく発展ていると聞くが描かれた地域の現在が知りたい。
    誰もがこの本を読んで感じるであろう、作者のような活きた旅がしたくなる。しかもどうせするなら29歳頃に…。
    旅のポリシーは色々あれとなるべく安い旅ほど現地に溶け込む要素がふんだんにあると感じる。

    気ままな旅でもなんとかなる、と共感しながら終盤を読めるが病気になり辛い目にあうところは流石に腰が引ける。
    作者は26歳の爽やかさ溢れる見た目だからこそ恩恵が多くあったのかもしれないが、自分もいつか得を積み、人に親切にされるような風貌を持って旅に出たいものだと思う。

  • 印象的なのが、インドのトイレで紙を使わずに左手で処置した際に感じたことが、「物から解き放たれていく感覚」と「また一つ自由になれた気がした」ということ。私も紙が設置されていないトイレは経験したことがあるが、トイレットペーパーを持ち歩いていたので、この感覚は味わったことはなかった。インドに行った際は、郷に従い、インド式トイレ作法に倣ってみたいと思った。
    インドならではのディープな体験が多く、ぼったくってきたり、騙してくる人が多いと感じた。旅慣れると、ぼったくられまいと交渉術が身についてくるが、騙されないように頑張るよりは、騙されてもいいかと思う方が純粋に旅を楽しむことが出来ると感じた。

  • シリーズ3冊目、ロンドンへの旅はインド、ネパールまで進む。
    巻末にはインドのブッダガヤで出会った此経さんとの対談がある。帰国後にも交流があると知れてうれしかったし、内容もとても良いものだった。
    本書全体を通して一番印象に残ったのが、この対談における肉体的疲労の話。人を拒絶するようになったり、自分に無関心になったりすることは単純に肉体が疲労しているからというもの。これには本当に同意で、人の受け売りだが、「気力は体力」なのだと改めて思った。

    著者ももちろんだが、此経さんはとにかく魅力的な人で、話がおもしろい。
    インドに何年もいるうちに、すべてがどうでもいいことなのだと気付き、好き嫌いがなくなり、出会ったものに一生懸命になれるようになったことや、将来何かをするために今何かをすることができないといったこと。
    長年インドで暮らし、栄養失調でお腹がふくらんでいる見ず知らずの子どもにご飯を食べさせ続け、お腹をへこませることがある人に語られるととすごく胸に響く。

    巻を追うたびに、同じ場所に居続ける自分が見ている世界とは違うなと思ってしまうが、自分に見えていないだけで、場所のせいではないのかなとも思う。

  • リキシャ(人力車のインド語)の人夫との料金交渉や、闇両替とのスリリングな様子は確かにインドならでは。インド式の便所とかもね。

    加えていえば、ガンジス川のほとりで焼かれたり川に浮かべられたりする死体の数々は独特だし、何とも言えなくなるだろうなぁ。

    その前の章の、薬物にやられ若者が血を吐いて死んでいく様子に係る、手紙風の文章も秀逸。独特だけど良い章だ。

    心をオープンにして、流れに任せる旅の技術は、インドでもあいかわらずだし、人々の親切に触れる技術(列車の三等とかで)も健在。

    それを見習うとともに、事故・トラブルには気を付けないとなともなんとなく思うのである。

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著者プロフィール

1947年東京生まれ。横浜国立大学卒業。73年『若き実力者たち』で、ルポライターとしてデビュー。79年『テロルの決算』で「大宅壮一ノンフィクション賞」、82年『一瞬の夏』で「新田次郎文学賞」、85年『バーボン・ストリート』で「講談社エッセイ賞」を受賞する。86年から刊行する『深夜特急』3部作では、93年に「JTB紀行文学賞」を受賞する。2000年、初の書き下ろし長編小説『血の味』を刊行し、06年『凍』で「講談社ノンフィクション賞」、14年『キャパの十字架』で「司馬遼太郎賞」、23年『天路の旅人』で「読売文学賞」を受賞する。

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