- Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101235080
作品紹介・あらすじ
パキスタンの長距離バスは、凄まじかった。道の真ん中を猛スピードで突っ走り、対向車と肝試しのチキン・レースを展開する。そんなクレイジー・エクスプレスで、はシルクロードを一路西へと向かった。カブールではヒッピー宿の客引きをしたり、テヘランではなつかしい人との再会を果たしたり。前へ前へと進むことに、は快感のようなものを覚えはじめていた-。
感想・レビュー・書評
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テヘランで磯崎さんに会ってご馳走してもらう、という不純な動機もあって、一気に移動のスピードが上がる第4巻。 パキスタンもアフガニスタンもイランも縁遠く、私は一切脚を踏み入れたことがないので、風景描写が新鮮だ。
アフガニスタンからイランのテヘランまで、旅のテーマである路線バスでない貸切バスに乗るんだなあ、と意外に思っていたら、結局はとんでもない珍道中になってるのが面白い。監視人のイラン警察官が結局情が移って支援側に回っているのも何かわかる気がする。
イスファハンを始め、世界史で習った大昔の大都市が普通に(観光地としてだが)登場するのも何か嬉しい感じがした。いつかは行ってみたいものだ。
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第4巻。シルクロード編。
ここから旅は一気に加速して行きます。
これまでは香港ーマカオータイーシンガポールーインドーネパールとそれぞれの国に長く滞在して様々な経験をしていましたが、この巻からは本格的にロンドンを目指すバス旅がスタート。
バス旅と言ってもお国柄があるようで十分に楽しめます。
この巻も一気読み!ホント面白いです。
オススメ! -
不思議なくらい物語に没頭できる。あと2冊で終わってしまうのが悲しい。
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2020/08/18
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かわぞえさん、コメントありがとうございます!実はすでに5,6も既読です。ごめんなさい。。。でも4あたりから、だんだん疲れてきて、辛そうでした...かわぞえさん、コメントありがとうございます!実はすでに5,6も既読です。ごめんなさい。。。でも4あたりから、だんだん疲れてきて、辛そうでしたよね。6でロンドン到着して嬉しくなりました。私も北欧留学経験していて、この本は毎回ワクワク、どきどきでした!2020/08/18
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私も本当にワクワクしながら読みました。
珍しく再読候補の作品として本棚の永久保存コーナーに置いてあります。私も本当にワクワクしながら読みました。
珍しく再読候補の作品として本棚の永久保存コーナーに置いてあります。2020/08/19
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やはり読んでいて気持ちの良い文章だ。やっていることはヒッピーであり、違法なこともやっているが、それでも読んでいて爽やかな気持ちにさせられる。おそらく著者の人柄が滲みでているのだろう。
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「人々の親切が旅の目的そのものになっている。
旅にとって大事なのは、名所でも旧跡でもなく、その土地で出会う人なのだ」という著者の思いは 旅が物見遊山ではなく生活そのものになった者の感慨か。
全6巻のうち4巻まで読み終えた。大相撲で言えば中盤戦を終えこれから終盤にかかる。この旅を読み終えた時、自分はこの旅と自分の生き様をどのように重ねてみることになるのだろう。-
「人々の親切が旅の目的そのものになっている。 旅にとって大事なのは、名所でも旧跡でもなく、その土地で出会う人なのだ」
=そうですね。やっぱ...「人々の親切が旅の目的そのものになっている。 旅にとって大事なのは、名所でも旧跡でもなく、その土地で出会う人なのだ」
=そうですね。やっぱり人との出会いというのが名所・世界遺産よりもインパクトがありますよね。2020/08/19
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旅は、デリーからパキスタンへ、そしてアフガニスタンへと続く
アフガニスタンの首都カブールへ向かうバス
アフガニスタンの風景は心に沁み入るようだったと著者は語る
とりわけ、ジャララバードからカブールまでの景観は、「絹の道」の中でも有数のものではないかと思えるほど美しいものだった
鋭く切り立った崖が、果てしない壁のように続く奇勝。
駱駝をひき連れた遊牧の民が落日を浴びながらゆったりと砂漠を横切っていく。・・・
うっとりとするような描写が続く
喜多郎の音楽に合わせて流れていくNHKの『シルクロード』の映像を思い浮かべながら読んでいったが、昨今のアフガニスタンの政情や人々の悲惨な暮らしぶりを合わせ考えると複雑な気持ちになった
さらに、テヘランからイスファハンへと旅は続く
十何時間もかけてのバス移動。そんな中で乗客と奇妙な連帯感も生まれてくるのは旅ならではだろう
東南アジア各国の熱気、喧騒とは全く違った描写になる
イスファハンの静かな美しさ
「王のモスク」幾種類かの蒼のタイルを組み合わせ、砂漠の冷気ともいうべき冴え冴えとした雰囲気のドーム
思わずネットで検索した
世情も難しくなり、欧米とは違ってなかなか足を運べない土地であるからこそ、一度でいいから行ってみたいなと思った
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再読。パキスタン、アフガニスタン、イランの旅。今ではこのルートを日本人が自由に旅することは難しいので、貴重な心躍る旅行記になっています。西に移動するにつれて値上がりする料金、シルクロードの景色の美しさ、シルクロードを行き来する現代の旅人との交流、古い時計の購入をめぐってのペルシャ商人との交渉シーンなど、いいなぁと思わせられるシーンがたくさんあります。ちょっとできすぎ?と思ったのは、イランの街角のテレビで、キンシャサでのアリ対フォアマンの試合を、現地の少年たちと見入るシーン。もちろん本当にあったことなんでしょうけど、あの歴史的な試合をこのような旅の途中で見られるなんて、沢木さん、やっぱり持ってますね!
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シルクロードって聞くと壮大なイメージがあるけど、そこに住む人にとっては、生活の交通手段のひとつであり、移動する外国人にも開放的なのかもしれない。経済を回すというと大袈裟かもしれないが、人が行き来するところでは、確実にモノが動き、情報が入ってくる。さぁ今日も人に会いに行こうと思わせる内容だった。
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だいぶ前に3まで読んで止まっていたが、最近またオススメされたので再開。沢木耕太郎さんの洞察力と言うか、観察したモノに対する描写には驚かされます。淡々と事実を述べるだけでは平凡な日記。しかし、そこに絶妙な脚色があるからこのシリーズは面白い。一人旅をする人間の心情や出会った人たちとの関わりをこれほどリアルに表現する本は中々ない。