彼らの流儀 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.58
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本棚登録 : 703
レビュー : 65
  • Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101235127

作品紹介・あらすじ

男はその朝、サウジアラビアの砂漠に雪を見た。大晦日の夜、女は手帳に挾み込む緊急連絡先の紙片にどの男の名を記すべきか思い悩む。「今」を生きる彼もしくは彼女たちの、過去も未来も映し出すような、不思義な輝き方を見せる束の間の時…。生の「一瞬」の感知に徹して、コラムでもエッセイでも、ノンフィクションでも小説でもなく、それらすべての気配を同時に漂わせる33の物語。

感想・レビュー・書評

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  • 基本的にノンフィクションは苦手なのですがとても良かった。
    普通エッセイやコラムと言うと如何に書き手の独自性や視点を明確化して発信するかと言う部分に書き手らしさが出てくるのではないかと思うのですが(そしてその我の強さが私がエッセイが苦手な理由なのですが)、本書ではどのようなメッセージを受け取るかは読み手に託されているという感覚しかない。この徹底した間接的な表現が、私にはとても心地よかったみたいです。
    そしてこのひとが巧者なのは、それでも文章が無味無臭ではなく一貫して「沢木耕太郎らしい」語りを保持しているということではないかと。
    距離感を保つことを徹底し、丁寧で無色であることを心がけた姿勢と、真摯で柔らかな視点だからこそ、きちんと耳を傾けて聞いてみたくなります。

  • ノンフィクションかフィクションか、小説なのかエッセイなのか。そのどれかはわからないけれど綴られていく「彼らの流儀」にどんどん惹かれていく。

    こういう筆致で文章が書けるの、もちろん沢木自身の文章力もあるんだろうけど、丹念な取材があってこそなんだろうなぁ。

    何度でも読み返したい作品。

  • ストーリーによって若干の当たり外れはあるものの、全体として非常に面白く、この世の中にはいろんな人たちがそれぞれの人生をそれぞれに生きていっているんだな、と感じさせられた。いままでルポルタージュ的なものはほとんど読んでいないが、このようなものなら小説とは違った意味で楽しめると思う。この作者のものは、「深夜特急」に続いて2冊目だが、もっと読んでみたいと思う。

  • -108

  • 上司に奨められて読みました。

    何気ない日常がドラマチックに、物語りになるということがよくわかります。
    ただそれに気づけるのは限られた人だけなんだろうな、とも。

  • 33編の色々な人に焦点を当てたエッセイというかコラムというか。語り口は様々だけど、どれも読みやすくて読後感が良い。

  • やっぱり最後は「人」に行き着くなぁ。本も映画も面白いけど、やっぱり生身の人生にこそドラマがあるものだ。

  • 著名人、一般人と様々な人々が登場し、沢木氏らしい切り口で語られる。

    この作者の文章には、時々目の付け所にハッとされるときがある。

  • 様々な人物に焦点を当てた、短編集。
    沢木さんが登場したり、別の話に同じ人が登場したりして、おもしろい。

  • 読後に得体の知れない高揚感みたいなものが生まれていた。それを高揚感ということに到底納得できなかったのでレビューを書くのに苦労している。ただその高揚感が行間含む文章から滲み出る熱量によるものなのは間違いないはずである。

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著者プロフィール

沢木 耕太郎(さわき こうたろう)
1947年東京生まれのノンフィクション作家、小説家。横浜国立大学経済学部卒業。大学卒業後、ルポライターとして活動、注目を集める。
浅沼稲次郎暗殺事件で刺殺された浅沼と、その犯人である少年を描いた『テロルの決算』で第10回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。以後、バックパッカーのバイブル『深夜特急』をはじめ、スポーツや旅などを題材にした多数のノンフィクション作品、小説などを発表。2000年に初めての書き下ろし長編小説『血の味』を刊行し話題となる。
2003年これまでの作家活動で第51回菊池寛賞、2006年 『凍』で第28回講談社ノンフィクション賞、2013年 『キャパの十字架』で第17回司馬遼太郎賞をそれぞれ受賞。

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