キャラヴァンは進む 銀河を渡るI (新潮文庫)

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  • 新潮社 (2024年12月24日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784101235363

作品紹介・あらすじ

旅を学ぶとは人を学ぶということであり、世界を学ぶということでもあった——。『深夜特急』では訪れなかったモロッコ・マラケシュへの道、飛行機でのトラブルがもたらした「旅の神様」からの思わぬプレゼント、『一瞬の夏』より始まった新たな夢。シドニー、アテネと連なるオリンピックへの視線、『凍』を書くきっかけとなる対話。無数の旅と出会いの軌跡が銀河のごとく瞬き巡るエッセイ集。

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

旅を学ぶことは人や世界を理解することでもあり、著者の豊富な経験から生まれたエッセイ集は、読者に深い感動を与えます。作品は「深夜特急」や「凍」などの周辺エッセイを再編したもので、著者の独自の視点が光りま...

感想・レビュー・書評

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  • 「深夜特急」の著書沢木耕太郎のエッセイ集。個人的には「凍」を書くきっかけになった山野井夫妻との対話が心に残った。できるだけ眼に見えるように書く、文章の書き方は的を得ているように思った。

  •  古い、そしてとても短いエッセイを再編。「深夜特急」「凍」「一瞬の夏」「オリンピア」「壇」等々の長編ノンフィクションの周辺。

     いつもの沢木。

  • 沢木氏の文章は沁み入ってくる。
    不思議と引き込まれる。

    旅に関する経験値が豊富で現地の温度や湿度、空の色や埃まで感じ取れ、あたかもディープな疑似旅行を体感させてくれる。
    スポーツへの造詣も深く当事者はさることながら見守る著者の心理も対比され、こちらも引き込まれる。

    タイトルにもなっている文中にあるアラブの諺、「犬は吠える、がキャラヴァンは進む」は自分も心に刻んでおきたい。
    読点「、」を打つ位置でこの諺の真理が伝わる。

  • 深夜特急を昔読んだことがあり、その方が後年書かれたエッセイということで興味を持ちました。が、単なるおじさんのつぶやきでした。

    オリンピックって一体どんな人がどのように楽しんでいるのだろうと思っていたのですが、こういう人が好むのだということを知ったという意味では多少見識が増えたように思う。

  • 2025年2月読了。

    246ページ「失われた古書店」の書き出しが20代から30代にかけての沢木さんのハワイでの休日の過ごし方で、この箇所は以前に読んだ気がするんだがこの過ごし方は何度読んでも秀逸だと思う。

    朝食後にハワイ大学で読書して昼になったら学食で昼食を済ませ3時過ぎに大学を出てアラモアナ公園に行きビーチに遊び帰りには夕食の買い出しなどをして帰宅したらビールを飲みながら晩飯を作って食べちょっと飲み足りなかったらクヒオ通りの酒場でまたちょっと飲む、というもの。

    休日かくあるべし、そして沢木耕太郎に似合う休日の過ごし方だと思う。
    私の休日もこうありたい。

  • ひとつひとつの話の内容が本当に様々で、次はどんな話だろうと楽しみながら読み進めた。

  • 創作の様子が垣間見える。良きエッセイ。

  • エッセイ短編集の上巻。1話あたり数ページしかないが、それぞれの話にメッセージ性が強く表れており、読み応えが大きかった。
    旅において、想定外のことが起こらないことを望む旅人になるか、想定外を期待し楽しむ旅人になるか、という考え方が興味深かった。仕事の出張だったら前者であって欲しいが、旅行なら後者の考え方でもいいのではと思うようになった。心残りをあえて残すという考え方も素敵に感じた。
    「すべて眼に見えるように」は、自分がいつも意識していることでもあった。これをやり始めただけで、視覚的な、そして他人に伝わりやすい文章が書けるようになった気がする。

  • Chapters8月の本。
    届いてからわりと早めに読み始めたが、途中で気分と合わなくなってしばらく放置していた。
    11月から再開して冬の寒さの中で読み終わった。短編のエッセイ集なのでどこで区切ってもすぐに戻ってこれるのが良い。

    Chaptersの前振りとしては「モロッコの旅」の本だったが、実際はあくまで行き先の一つで、沢木耕太郎25年分のエッセイ(の半分)がまとめられている。
    個人的には
    ・芸を磨く(落語の話)
    ・アテネ五輪の一連の話
    ・白鬚橋から(登山家・山野井泰史・妙子夫妻の話)
    あたりが特に面白かった。

    沢木作品は某ネット作品の影響で『テロルの決算』『危機の宰相』を読んだことがある。代表作の『深夜特急』は実は触れたことがない。
    山野井夫妻を描いた『凍』や、東北新幹線に良くなっていた頃に車内誌に連載されていた『旅のつばくろ』あたりを新たに読んでみたくなった。
    だがそもそもこの『キャラヴァンは進む』自体が単行本分冊の上巻なので、下巻の『いのちの記憶』を先に読んでおくべきだろうか。

    沢木耕太郎は生き方が格好良い。自分より少し年上くらいの世代で憧れる男性が多いのもわかる気がする。

  •  ノンフィクション作家による紀行文。マカオ、上海、シルクロードが多めな印象。紀行文以外はボクシング、オリンピックなどに関する筆者の過去のノンフィクション作品の舞台裏に関する記述というか、宣伝がいくつか。
     「桃源郷」では世界の国々を見てきた筆者が、改めて日本の美しさ、特に田園風景に心を奪われた描写が印象的だった。普段意識することはないが、稲作民族であることを再認識し、田園の美しさに惹かれる経験をしたこともあり個人的に刺さった。
     「鏡としての旅人」はその土地を訪ねる旅人を通して現地人は自国の良さを認識するという話。1960年代、高度経済成長の過渡期にあって、三島由紀夫の投じた「世界の中の静かな中心であれ。」という言葉を、忘れるべきでない、という論説は興味深かった。

  •  槍ヶ岳山行に持っていき、2泊目で読み終えたので、本書の内容に引き込まれたと言っていいと思う。

     1994年から25年分のエッセイのえり抜きが本書で、『そう、その通り』と、うなずきながら読み進める。若いころから著者の作品が好きでよく読んでいたが、本書のエッセイの中に、『四十年ほど前、二十代の半ばだった私は、…』と深夜特急の旅に触れたエッセイがある。まさに、今の私と同年代の頃に書かれたエッセイだ。来し方は大きく違うが、共感するところが多くある。特に本書のタイトルになっている『キャラヴァンは進む』だ。

     ある年長の作家に「本を処分するとしたらすでに読んでしまった本と、いつか読もうと思い買ったままになっている本のどちらか」と、たずねられた時、若かった著者はすでに読んだ本を処分すると答えた。それに反し、年長の作家は「読んだことのない本は必要なくなってくる、そして実は大事なのは読んだことのある本なんだ」と言われたと。

     これはこたえた。衝撃を受けた。著者も、年齢を重ねた今はそれに同意すると書いているが、まさにその通りだと思う。私は今まで読んできた本で思考を膨らませている。本多勝一さんや丸山健二さん、片岡義男さんや大藪春彦さん、思考だけでなく、娯楽の方向性も読んだ本により発展させてきた。その他のエッセイも、私も60歳を過ぎた今だからこその理解があったように思う。

     やはり、僕は山登りをしていたあいだ、本書に引き込まれた日々を過ごしていたと思う。

  • 沢木耕太郎の25年間のエッセイ集。深夜特急の旅、オリンピックの取材、作家との対談、ボクシングについてなど、どれも彼の世界の真ん中にあるものですね。25年にわたって、彼のシンプルで鋭い文体が全く変わっていないようにみえるのもまたすごいことだなと。

  • いろいろと示唆に富んだことが出てくる。

  • もう読んでしまった本とまだ読んでない本、どちらを捨てるか、という話が印象的。

  • 深夜特急を夢中で読んだ頃を懐かしく感じて手に取ったけど、書くことについての各章が一番面白かった。
    (ボクシングとオリンピックはあまり興味無く…)

    まだ読んでいない「凍」に興味を持ち、次に読んで見ようと思う。

  • 旅の話、スポーツの話、書き物の話という感じでうっすら3つにまとまっていました。いつも読んでいるノンフィクションとは違ってエッセイだったけどうまさは健在だった。いろんなノンフィクション長編の裏側の話が読めてよかった。飛行機で映画を見たくなった。

  • 深夜特急で有名な著者によるエッセイ集。旅に関するものが半分、スポーツ、特にボクシングに関するものが半分というところ。後者についてはあまり感動するところがなく、この評価とした。
    カポーティ「犬は吠える」を折に触れて再読する習慣について綴った「キャラヴァンは進む」が最も印象に残った。「犬は吠える、がキャラヴァンは進む」はアラブの諺で、行手を阻む障がいがあろうとも自分の人生は続いていくというような意味らしい。人生における困難を肯定も否定もせず、突き放した感じにむしろ励まされる気がする。

  • 深夜特急ほどは楽しめず。
    ボクシングと井上康生の話は興味持てなさすぎて飛ばした。
    井上康生セクション長かった。

  • エッセイの再編集版。本書で未読の一遍を楽しめれば良し。心が折れる、の表現にまつわる話は、少し言い訳めいた感もありつつ、言葉ひとつひとつを吟味し、そこに責任を持つ物書きのこだわりが印象深かった。

  • 25年に渡る旅に関するエッセイ。旅の発端となるきっかけや対象に古さはあるものもあるが、自身の旅を客観視できる点は著者ならではですあろう。また、いくつかの逸話に関わる人が他界していて懐かしいものとして残る。

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著者プロフィール

1947年東京生まれ。横浜国立大学卒業。73年『若き実力者たち』で、ルポライターとしてデビュー。79年『テロルの決算』で「大宅壮一ノンフィクション賞」、82年『一瞬の夏』で「新田次郎文学賞」、85年『バーボン・ストリート』で「講談社エッセイ賞」を受賞する。86年から刊行する『深夜特急』3部作では、93年に「JTB紀行文学賞」を受賞する。2000年、初の書き下ろし長編小説『血の味』を刊行し、06年『凍』で「講談社ノンフィクション賞」、14年『キャパの十字架』で「司馬遼太郎賞」、23年『天路の旅人』で「読売文学賞」を受賞する。

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