しゃべれどもしゃべれども (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.83
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本棚登録 : 4445
レビュー : 734
  • Amazon.co.jp ・本 (421ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101237312

作品紹介・あらすじ

俺は今昔亭三つ葉。当年二十六。三度のメシより落語が好きで、噺家になったはいいが、未だ前座よりちょい上の二ツ目。自慢じゃないが、頑固でめっぽう気が短い。女の気持ちにゃとんと疎い。そんな俺に、落語指南を頼む物好きが現われた。だけどこれが困りもんばっかりで…胸がキュンとして、思わずグッときて、むくむく元気が出てくる。読み終えたらあなたもいい人になってる率100%。

感想・レビュー・書評

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  • 今昔亭三ツ葉こと落語家の外山達也26歳は、カッとなると見境がない。ついたあだ名が『坊ちゃん』。
    その三ツ葉がとあるきっかけから、話し方教室もとい落語教室を開くことになります。
    生徒は吃音の従弟のテニスコーチの綾丸良。
    ワープロオペレーターで元劇団の女優で大根と言われた、十河五月。10歳の関西弁しか喋らない、阪神ファンの小学生村林優。
    そして、元阪神タイガースの選手選手で野球解説者もやっていた湯河原太一。

    皆、喋るのが苦手な集まりにしては、小気味よいテンポの会話で話は展開し、落語の発表会まで、話は続きます。
    この小説のレビューを少し拝見したら、ほっこりする、気持ちがあたたまる等々、ありましたが、私はやる気がでました。
    三ツ葉の元に集まって4人が落語を勉強しているのを読んだら、私も何か勉強をしたいと思いました。
    何かやはりことばに関することがいいけれど、落語も面白そうですが、ちょっと違う気がします。
    何か地道に同じテーマの本を読むとかでもいいのですが、すごく勉強したくなりました。

    • やまさん
      まことさん
      おはようございます。
      いいね!有難うございます。
      いま大分怒っています。
      ある方(名前を書くのはルール違反ですね)が「...
      まことさん
      おはようございます。
      いいね!有難うございます。
      いま大分怒っています。
      ある方(名前を書くのはルール違反ですね)が「沈まぬ太陽」を読み始めました、少し書き込みをしたら、私の中で読んだ感動とその理不尽さに怒りが、まだ出ています。
      その方は、ただ読み始めたと書いていただけです。
      誤解のないように、私は、本の内容に感動とその理不尽さに怒っているのです。
      申し訳ないですが、たまたま、その方に書き込みをした、次が、まことさんだったので、つい書いています。
      迷惑な話ですよね。
      やま
      2019/11/18
    • まことさん
      やまさん♪こんにちは!
      こちらこそ、いいね!ありがとうございます(*^^*)
      やまさんは『沈まぬ太陽』の内容の理不尽さに怒っていらっしゃ...
      やまさん♪こんにちは!
      こちらこそ、いいね!ありがとうございます(*^^*)
      やまさんは『沈まぬ太陽』の内容の理不尽さに怒っていらっしゃるのですよね?
      私は、山崎豊子さんは読んだことがないのですが、木村拓哉さん主演の『華麗なる一族』のドラマを観ていました。
      時間があれば、他の作品も拝読してみたいけれど、長編が多いですよね。
      2019/11/18
  • R1.5.12 読了。

     落語を通した人間模様。おせっかい焼きの今昔亭三つ葉を取り巻くクラスの連中とあくまで戦う姿勢を崩さない小学生村林優、内気なテニスコーチの綾丸良、とことん世間を疑っている不愛想な十河五月、そして日頃は平気で悪態をつくくせにいざとなると無口になる湯河原太一。これらの奇妙な縁で集まった人たちが落語教室を通して、交流していく。他のキャラクターも生き生きしていて様々な味わいを醸し出している。
    ほんとに個性的なキャラが多く、ちょっとした出来事から目が離せない展開に一気読みしてしまった。読み終えた後、ほっこり温かい気持ちになれた作品。

    ・「この6畳の古びた茶の間は、のどかな幸福の空間だった。良い笑いがあった。自然な人の和があった。現在にも未来にも、暖かい光が満ちているように思えた。」
    ・「自信がないなどと泣いていられない。ないものは、作るしかない。作るには、とりあえず努力するしかない。結果がどう出るかなど知ったこっちゃない。」
    ・「自身って、いったい何だろうな。自分の能力が評価される、自分の人柄が愛される。自分の立場が誇れる ― そういうことだが、それより、何より、肝心なのは、自分で自分を『良し』と納得することかもしれない。『良し』の度が過ぎると、ナルシシズムに陥り、『良し』が足りないとコンプレックスにさいなまれる。だが、そんな適量に配合された人間がいるわけがなく、たいていはうぬぼれたり、いじけたり、ぎくしゃくとみっともなく日々を生きている。」
    ・「『一期一会というんだよ。』 ― お茶の心だよ。同じお茶会というのは決してない、どの会も生涯にただ一度限りだという心得さ。その年、季節、天候、顔ぶれ、それぞれの心模様、何もかもが違うんだよ。だからこそ、毎度毎度面倒な手順を踏んで同じことを繰り返し稽古するんだよ。ただ1度きりの、その場に臨むためにね。」
    ・「うまくやろうとすると、とたんにうまくなくなる。これは俺自身、通ってきた道で、今後もぶつかるだろう難所だった。」
    ・「落語は、人が自分よりみっともないと思て、安心して笑うもんやて。」
     

  • 人前で巧く喋れない辛さ。
    言いたいことの半分も言えてない。
    まどろっこしい、じりじりとした情けなさ。
    自分はだめな奴だとため息ばかり。
    無愛想な女に内気な男、いざとなると無口になる男、小生意気な小学生も混じっての話し方教室、ならぬ落語教室。
    この何とも奇妙な会合はやがてなくてはならないものとなる。

    自分の人生から逃げてばかりでコンプレックスの塊だったみんなが、自分に自信を持てるようになっていく様がとてもいい。
    落語の話とあって文章のテンポも実にリズミカルでスッキリ。
    読み手を元気にしてくれる爽快な物語だった。
    「おあとがよろしい」のもさすがである。

  • 落語を勉強したいなぁと思っているので、とても面白く読めました。
    ラジオでよく聞く笑福亭銀瓶さんと そのお友だちの桂吉弥さんが登場人物と重なりました。。
    登場人物それぞれがとてもいいキャラクターです。
    特に男の子がいいと思いました。
    恋愛対象としては私は郁子さんの方が好きですが・・。
    読後感もとてもいい本でした。。
    この本のおかげでリフレッシュできたのかしら??

  • 佐藤多佳子さん。「一瞬の風になれ」ではまった作家さん。
    今作もいい。心にしみた。

    自分を表現するのが苦手なために周囲とぶつかって苦しんでいる人たち。そんな彼らが打開策にと若手の落語家に落語を習う。ところが習う方も教える方も問題ばかりで……。

    と、特に大きな事件があるわけでもないし号泣するような場面もない。けれど読み始めたら止まらなかった。

    あぁ~、いい本だったなぁ~。心にしみたな~。読めて良かったな~。と、
    本を閉じてからしみじみ思える本でした。

    • hs19501112さん
      自分も大好きな作品です。

      国分太一と香里奈による映画版も、なかなか良かったです。
      自分も大好きな作品です。

      国分太一と香里奈による映画版も、なかなか良かったです。
      2013/10/01
  • 「コンプレックス」という物は人間にとって重要なポイントで、それに対して葛藤したり、乗り越えたりする事に人は心を動かされるんだとおもいます。
    この作品はそれらの最たる物で、人間の1番の悩みの種であろう「しゃべり」にスポットライトを当てています。周りの人と上手に付き合っていくことは、今の私たちに1番必要とされる事でしょう。だからこそ、この作品は本当に胸が痛くなり生きていく事の辛さと、人と心通わせた時の、あの時の喜びを思い出す事が出来るのだと思います。

  • 一度読んでみたい作家さんだった。
    映画がとっても良かったので、この作品から攻めてみようかと。

    主人公の語り口がリズムよく、でもほっこりと温かい気持ちになれる。映画はほとんど原作通りですね。登場しないキャラクターもいるのだけど。

    読み終わったら、また映画見たくなった。

  • 解説を読んで、こうゆう読み方をするべきだったのかと分かった
    まだまだだなあと思わされた
    どの作品でも、著者の作り込みに対して自分が受け止めてるのって1/10くらいなんだろうな…
    自信のないところをもっと共感したかった

  • ひさしぶりに再読。
    前読んだときは学生時代。
    働いてから読むと、うんうんと心に入ってくる台詞が違う。
    「正面を切る」、私の仕事も大事なこと。

  • この本を読んだのは10年くらい前。いまだに好きな小説を挙げてと言われるとこの本は必ず挙げてます。
    素朴で特段大きな事件も起きないけど読後感が良くてじんわり心に沁みる物語、そういうジャンルが大好き。

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著者プロフィール

1962年東京都生まれ。1989年に「サマータイム」で月刊MOE童話大賞を受賞してデビュー。『イグアナくんのおじゃまな毎日』で産経児童出版文化賞、日本児童文学者協会賞、路傍の石文学賞を受賞。『一瞬の風になれ』で吉川英治文学新人賞、『聖夜』で小学館児童出版文化賞、『明るい夜に出かけて』で山本周五郎賞を受賞。そのほかの作品に『しゃべれども しゃべれども』『神様のくれた指』『黄色い目の魚』『第二音楽室』などがある。

「2018年 『シロガラス5 青い目のふたご 5』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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