屍鬼(四) (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.88
  • (460)
  • (446)
  • (543)
  • (43)
  • (5)
本棚登録 : 3999
感想 : 215
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (574ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101240268

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 屍鬼に対抗する術はあるのか・・・
    あーもう、イライラするぅ。都合の悪い事は考えない人とか、大事な事を大事と気付けずスルーしちゃう人とか。
    屍鬼が絶対的に加害者なのに、人間の愚かさにホントに腹が立つわ。

  • 面白い

    静信なんにもしないわりに
    口だけグダグダと鬱陶しい。

    敏夫の
    とりあえずやれる事をやる姿勢がいい

    静信もなにか意見があるなら
    やれる事をしてみればいいのに…

    屍鬼対人間
    狩る者と狩られる者

    しかし狩られる者が死に物狂いで抵抗して何が悪いのかと思う。

    死ぬ気で狩る
    死ぬ気で抵抗する
    平等でしょ

  • 病院スタッフに対する周囲の態度が、コロナ下を思わせて辛い。おそらくはもっともっときつい状況だったのだろうと思われる。
    医療関係者でなければ、最前線で働く方達への尊敬と感謝を持ちつつ、反面、自己を守りたい欲求や病に対する恐れがあり、対して医療関係者であれば、感染を恐れながらも使命感や現実的な理由で職務を果たす一方、避けられるような場面があれば理不尽さへの怒りや失望感もあるだろう。
    どちらの側の思いもわかり気持ちが沈む。

    また寺の跡取り、静信の、自分は異物だという思い。そのため人外ではない沙子に共感してしまい、狩る側と狩られる側、どちらに対しても動かずに、仕方のない事だと静観してしまう気持ち。
    自分の神を見出せないためなのか、無力感と諦観、傍観者に成り下がり、結局、1人浮いているように見える。
    生まれながらの異物であったとしたら本人の責任ではなく生きていくだけで苦行だと思う。周りも手を差し伸べたいと思いつつ、その術が見つからなければ、お互いにすれ違いやるせ無いこともあるだろう。
    ただ、頭の中でぐるぐると考えているだけの静信の言動は、自分の責任の上、足掻いてでも得たいものを掴み取ろうとする沙子や医師である尾崎に比べて、非常に歯痒く苛立ちを感じてしまう。

  • 屍鬼のことがわかってきたけど、屍鬼として起き上がってもそこでまた苦しみがあって、何もわからない怪物になるわけでもないってリアルが怖い。
    ついに若御院も先生も取り込まれてどうなる?

  • この作品の怖さの一つは、一旦死んで屍鬼(起き上がり)になると、人を襲って吸血しないと生きられなくなり、しかも“生前”の記憶、意識は保持され、狭い村の設定故、必然的に襲う相手が家族や知人になってしまう、という所にある。数多い登場人物の中で、同業故か尾崎敏夫に肩入れしてしまうが、屍鬼になった妻を実験台にして抹殺方法を調べるなど、手段の問わなさっぷりがアブナイ。極限状況に追い詰められたら、人も鬼も変わらない、という所がまた別の怖さである。

  • とうとう4巻。残すところ後1巻。村は死によって包囲された。死は村の中まで来ている。医者と住職が気づいていた。他にも気づいている村人らがいたが、既に村のあちこちに死が周りつつあった。って感じ。やばいですな。人でいるのも、鬼になってしまうのも。

  • 【2023年66冊目】
    えっ?今から入れる保険があるんですか?!って言いたくなるような展開。そんな保険はない。徐々に狭まっていく包囲網、糸口は手に入れた途端にすり抜けていってしまう。第一巻の冒頭シーンを思い出して、どう考えてもハッピーエンドにはならくない?と思い更に絶望。起こっていることはある種単純で、けれど登場人物はめちゃくちゃ多いのにずっと飽きさせずに読者をひっぱり続ける展開。最終巻もドキドキです。

  • “起き上がり”の生態が精密に描かれており、不気味な雰囲気は伝わって来ます。ドラキュラとは違う状況です。

  • 気付いた時には遅く。
    そうなのではないかと疑問を抱く事柄はいくつもあったというのに、今更動き始めたからこそ伝わらないのだろ。
    ここまで乗っ取られているというのに、少しの違和感を感じるだけで暮らしが変わらないのは異常なのでは。

  • 最終に向けて物語が動き始めた。
    多くの登場人物がどうなるか楽しみ。

全215件中 11 - 20件を表示

著者プロフィール

大分県出身。講談社X文庫ティーンズハートでデビュー。代表作に『悪霊シリーズ』 『十二国記シリーズ』『東亰異問』『屍鬼』など。重厚な世界観、繊細な人物描写、 怒濤の展開のホラー・ミステリー作品で、幅広いファンを持つ。

「2013年 『悪夢の棲む家 ゴーストハント(1)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

小野不由美の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×