魔性の子―十二国記 (新潮文庫 お 37-51 十二国記)

著者 :
制作 : 山田 章博 
  • 新潮社
4.06
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  • 本棚登録 :3720
  • レビュー :386
  • Amazon.co.jp ・本 (491ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101240510

作品紹介・あらすじ

「十二国記」が動き出す!
「十二国記」のエピソード0『魔性の子』が、21年ぶりに新装版で登場。
ファン待望の新作書きおろし長編の刊行も予定されています!

感想・レビュー・書評

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  • とうとう手を出してしまいました十二国記シリーズ。けっこうボリュームあるから躊躇していたのですが、新刊も出たようですし、何より人気シリーズみたいだし。
    日本の女性ファンタジー作家三羽鴉のいよいよ3人目です。さすがですね、この本もぐいぐいと引き込まれるように読み進みました。

    で、で、で、あれ?十二国記ってファンタジーじゃないの?現代のまま、白い腕だけとか一つ目の犬とか・・・ホラーやん。高里に関わった人間が次々と不審な事故に遭い、時には死亡事故まで。いや、なかなか怖かったですね。
    後藤と広瀬のやりとり。「人は汚い卑しい生き物だよ」「エゴのない人間はいない」。いやーダークだなあ。あまりにもズバリと指摘して・・・そして最後の広瀬のエゴ。「人が人であることは、こんなにも汚い」・・・

    ムルゲン、グリフィンに泰麒、廉麟、白汕子、傲濫、なんて言葉が出てくるとファンタジーと思いますけどね。

    解説の「著者に訊ねたいと思う。私たちは、どこへ行けばいいのか、と」が最後に響くな。

    けっこう謎なところが多かった感じですが、書評をチラ見したところ、伏線というか次巻以降を読むといろいろわかりそう。では、いざ本編へ。

    あ、そうそう、この本って実はけっこう古いんですよね。電話のくだりがね、やはり時代を感じるなーと思って。ケータイなんてものが普及する前のお話なんだな。って、何年前?

    • desicoさん
      ようこそ、十二国記シリーズへ!
      ほんと本巻は昔々ですよ。
      シリーズ新刊リリース何年待ったことでしょうw
      2013/06/22
    • urarinchoさん
      コメントありがとうございます。
      その昔の本が復刊というか新装丁でまた出てくるというのが、人気がある証拠ということでしょうなあ
      ご長寿シリーズは気長に待つしかないですもんねえ。ファンにはツライ!
      2013/06/23
  • 再読。

    改めて、エピソード0として最高の作品だと思った。
    こんなに人が死ぬのはこれっきりなので、騙されたと思って読んでほしい。

    二度目なので、ここから「風の海 迷宮の岸」へ飛んで
    そのあと「月の影 影の海」へいくのもいいな。

  • 完全版で再読。十二国記シリーズ外伝ともいえる作品。単発のホラーとしても読めますが。あえて十二国記シリーズに浸ったその過程で読んでみると、「え、ここでこんなことが起こってたの!?」という驚きもありそうです。
    実に陰惨なホラー。「報復」のエスカレートの仕方が凄まじいとしかいいようがありません。だけどその恐怖よりも心にしみるのは、「自分の居場所がない」というなんともいえない寂寥感なのかも。

  • 十二国記のシリーズ中、これだけが未読だった。前評判だけは知っていて、余裕がある時に読もうと思っていたのだけど、余裕がある時でも結構きついストーリーだった。ただ予想していたよりずっと深くて、きついだけの話だけではなかった。

    出てくる人たちは皆普通の人たちだ。多分高里に関わらなければごく普通に生きていくような人たち。彼らを追い詰めるのは「恐怖」だ。自分だって同じような状況に陥れば同じように「迫害者」の立場になるかもしれない。それだけにリアリティがあってとても怖かった。

    母親の気持ちも分かってしまう。同級生の気持ちも分かってしまう。だから、止められない悲劇の連鎖に心が痛んだ。
    久しぶりに続きが気になってついつい夜更かししてしまった。

  • 元々は「十二国記」がシリーズ化される前に、少女向けラノベのレーベルから出版されたファンタジーホラー。今では「十二国記」のエピソード0という推し方になっている。

    でも、「十二国記」シリーズを読んでみようとしている人に、この「魔性の子」から読み始めるのはおすすめできないな、と思った。
    この本の中では、「十二国記」の世界が、とても異質で得体の知れないものとして描かれている。最後まで読み進めても全様がつかめない。異世界ファンタジー的なわくわく感はあまりないから、続きに手を出すのも億劫になりそうな気が。
    もちろん、得たいが知れないから、もっと知りたくて続刊を読んでみたくなる、というパターンの人もいると思うのだけど。
    でもそういう人は少数なのでは、と思うほど、かなりの鬱展開。

    「十二国記」とは別物のファンタジーホラーとして読むか、
    「月の影~」「風の海~」まで読んで、十二国世界と泰麒の魅力を感じてから、番外として「魔性の子」に入るのが丁度良いと思う。

    私は後者だったので、不遇な高里の姿におろおろしながら楽しめた。

  • どこにも、僕のいる場所はないー。教育実習のため母校に戻った広瀬は、高里という生徒が気に掛かる。次々起こる惨劇・・・心に潜む暗部が繙かれる、「十二国記」戦慄の序章。

    「月の影~」の読後、本作がエピソード0として存在していることが分かり、慌てて読みました。

    ずーっと面白い!!

    異世界である十二国側から見た「月の影~」のファンタジーに変わり、現実世界からのホラーという視点。このリンクが堪りません。神隠しや異形、どちらが隠し隠され、何が異形で同形なのか。深い深い世界です。お気に入りのセリフは、『ーオマエハ、オウノ、テキカ。』。

    次は、風の海へ☆

  • こわい。
    ただひたすら怖かった。。

    「ここではないどこか」を求め、夢みることは少なからず誰しもの心にあるものだと思う。
    でも。
    しかし。。
    広瀬と高里では痛烈に「それ」が違った。
    その違いが、読んでいるこちらにも容赦なく突きつけられているような気がしてただただ怖かった。
    (表現の怖さももちろんありますが…。結構残虐な殺され方をしますしね。)
    「面白い」という言葉でひとくくりにするのが憚られるが、作品の世界には間違いなく引き込まれた。


    +++++

    読後、作者の意図を恥ずかしながら考えてはみた。
    「魔性の子」は十二国記のシリーズが始まる前に書かれている。
    発刊順に読んだ方が作者の意図でもあるだろうが、私はビビリなため泰麒の話に触れたあとに今作を読んだ。^^;
    順番が良かったかどうかは今となっては分からないが、高里の苦悩は相変わらず痛いほどビリビリと伝わってくる。(…とはいってもやはり私こそ「こちら」の世界の人間だから分かってあげることはできないのだろうが。。)
    最後の広瀬との痛烈なまでの別れも泰麒としての高里を分かった上で読めたので、痛くもあるが「まっとうだ」と感じた。
    それにしてもこんな言葉でしか表現できない自分の語彙力のなさがもどかしい。。

    時系列もさまざま、時間を超えて空間を超えて世界がどこまでも広がっている作者の考えは、やっぱり分からない^^;
    分からないからこそ、本当に楽しい。

  • あいつに手を出すと、何かが起こる

    小学生の時に1年間神隠しにあった少年。
    まわりで次々と事故や事件が起こり、次第に少年は居場所をなくし始める

    彼の意志とは別に粛清をする「魔」の正体は?
    やがて彼に迎えが来、残された理解者の青年の叫びが心に刺さる


    コレ、シリーズの序章的なものだったのね
    知らずに読みました(笑)

    十二国記シリーズ、読んでみようかなぁ

  • 先に『風の海迷宮の岸』を読んでいて良かったー!結構こわいの苦手なほうなので、随分とこわさは和らいで、もちろんかなり容赦のない描写なんだけど読み進めていけました。高里ではなく、築城でもなく、風間でもなく、広瀬を語り手にしたのがやっぱりうまいなあ〜〜、広瀬は結局「十二国記」の世界には入れない人間で、でもその無情さが、十二国記の世界の異質さはもちろんだけど広瀬が生きていくこちらの世界のストーリーとしてもとても良い要素になっている気がする。続きも楽しみだけど、まだまだ読んでないやつあるけど、でも読み切ってしまうのがもったいなくもある。

  • 職場のお姉様からのオススメ

    久しぶりの読書、でもするする入り込めた◎
    ラストに行くにつれ高まる憧れと嫉妬心のようなものに共感。

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