魔性の子 十二国記 0 (新潮文庫)

著者 :
制作 : 山田 章博 
  • 新潮社
4.07
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本棚登録 : 4852
レビュー : 505
  • Amazon.co.jp ・本 (491ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101240510

作品紹介・あらすじ

「十二国記」が動き出す!
「十二国記」のエピソード0『魔性の子』が、21年ぶりに新装版で登場。
ファン待望の新作書きおろし長編の刊行も予定されています!

感想・レビュー・書評

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  • 教育実習生として戻ってきた母校で、ひとりの生徒と出会う。
    その生徒の身の回りでは、幼い頃から不思議な事故が多かった。
    どうして事故は起こるのか。その事故は止められないのか。

    当初は人間らしさを感じないその生徒も、主人公と過ごす時間が増えるにつれて少しずつ心を通わせるようになっていく。

    生徒の中に人間らしさを見つけられるようになっていくと同時に、周囲の人間はどんどんと醜さが露わになり、ある種の矛盾のようなものも感じる。

    ファンタジー小説だと思って読むと、途中までのホラーテイストに戸惑う。

    シリーズものではあるけれど、一冊としての完成度がとても高い。

  • ホラー感の強い内容だったが、広瀬の感情の揺れに共感するところもあって、深い内容だった。これはまさに前日譚であり、今後につながるシーンも多くあり、大変なんだな…という感想。今後がきになる!

  • どこかに、自分が幸せになれる場所がある気がする。苦しまずに生きていける方法がある気がする。結婚したら、転職したら、家を出たら、うまくいくはずだ。
    そんなことはない。新たな場所でも同じように苦難が待ち受けている。結局私たちは己の課題と向き合わなければ何も変えられない。場所だけを変えても同じ課題が付いてくる。
    感想の詳細はこちら→ https://www.naginagino10.com/2020/01/10/taiki/

  • 前に読んだとき、高校生だったか、浪人中だったか、いずれにせよ10代かそころだった気がする。でも意外と内容、覚えていたなぁ。最後の一行まで読む前から頭に浮かんでいたのは、それだけ印象的だったのだろう。前に読んだとき、俺はこの本から人間の複雑さというかなあ、いい面といやな面、両方あってひとつということを感じたと思う。それを否定したく思うのが、思春期だとも。主要な人物である教育実習生広瀬は当時の俺からは、年上だったはずだ。今回ははるかに下になっている。でも印象としては、やっぱり思春期をひきずる青年、という部分で変わらないかなぁ・・・いや、それは俺の記憶が変わっているのかもしれないけど。

    もう一点。前に読んだとき、俺は十二国記というシリーズを知らずに読んだのだった。今では、そのあたりは読んだうえでのこと。そうして読むと、印象が変わる部分はけっこうあるんだけど、でも知らなかったら知らなかったなりに、得体のしれないホラーとして楽しんでいたような気もする。

  • シリーズものとは知らずに読み始めた1冊目。
    続きがあるのかもしれないが、これだけ見ると大変救いのない物語という印象である。

    時分の計り知れないところで、計り知れない力が人を殺していく。
    そんな境遇に置かれた高里は、そしてその近くにいる教生の広瀬は、どんな心境なのか、この話を読むからには想像せざるを得ないが、想像できない苦しさがある。

    「人は誰しも異端だ」、クライマックス近くのセリフである。本当に存在が異端な高里の話を描きながら、急に対象を我々に戻されるところに本当の怖さを感じた。

  • ・文体が硬すぎず柔らかすぎず、非常に読みやすい。500ページ近くあるのに、あっという間に読み終わった。

    ・情景、心理共に描写が濃い。読み始めると強く世界観に引き込まれた。

    ・ファンタジーとホラーの両方の顔を持っているらしいが、物理的に痛い、怖いという描写は少なめに思う。むしろ人の深い場所にある醜さからくる心理的な恐怖や、嫌悪を掻き立てられる描写が強め。

    ・ファンタジー色もこの話だと少なめに感じる。異世界! ファンタジー! よりは怪談と言われた方が個人的にはしっくりくる。但し最後の方で「これからよりファンタジーが強くなるかな」的な雰囲気を感じた。

    ・こういうタイプの物語には初めて触れたので、個人的にはとても良い読書体験でした。

  • この世界は僕の居場所じゃない。

    教育実習生の広瀬が、母校で出会った少年高里には、祟るという噂があった。高里を攻撃した人間が事故に遭ったり殺害されたり、その「報復」はエスカレートしていく。高里には何があるのか――。

    十二国記を読んでから、再読。大学生の頃に感じた、ヒリヒリ感はそれほど感じず、大人になったのかな、と。ここが自分の生きる場所じゃない、自分の世界は別にある、という思いももはやない。後藤の方に共感する。そうだ、自分の世界じゃないと思っても、どうにかやっていくしかないのだ。

    十二国側(黄昏)をおさらいしたから、ホラーというより十二国記なので、またちょっと印象違いますね。ちょっとコロンボ型ミステリ読んでいる気分でした。

  • 再読。最新刊を読んだから改めて読み直したいと思って。最初に読んだあのときはひたすら怖かったし、後藤や広瀬の言葉が正しいと疑ってなかった。泰麒の戻るべき世界のことをたくさん読んだあとで改めて読むのは本当に重く、苦しい。新刊で「先生」と呟いた泰麒を思い出す。「高里」も、いろいろな要素は違っても、確かに人間だとも思えるんだよなあ。十二国記、すごいなあ。そして十二国記をこの話で始めてしまう小野先生が本当にものすごい。

    (201507)先に『風の海迷宮の岸』を読んでいて良かったー!結構こわいの苦手なほうなので、随分とこわさは和らいで、もちろんかなり容赦のない描写なんだけど読み進めていけました。高里ではなく、築城でもなく、風間でもなく、広瀬を語り手にしたのがやっぱりうまいなあ〜〜、広瀬は結局「十二国記」の世界には入れない人間で、でもその無情さが、十二国記の世界の異質さはもちろんだけど広瀬が生きていくこちらの世界のストーリーとしてもとても良い要素になっている気がする。続きも楽しみだけど、まだまだ読んでないやつあるけど、でも読み切ってしまうのがもったいなくもある。

  • 2019/12/26

  • 十二国記面白いのでぜひ…!とプッシュしてくれる人が周りにたくさんいたので、ファンタジー苦手だけど挑戦。どうやら外伝らしく、現実世界っぽい話だったのでガンガン読み進めていけた!最後に広瀬と高里の立場が、人間と人間じゃない者というようにクッキリ分かれたのが印象深かった。私は別の世界に広瀬も行くもんだと思ってたよ。続きはもう買ってあるので読むとしよう〜。

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著者プロフィール

小野 不由美(おの ふゆみ)
1960年生まれ、大分県中津市出身の小説家。大谷大学在学中に京都大学推理小説研究会に所属。夫は推理作家の綾辻行人。
1988年、『バースデイ・イブは眠れない』でデビュー。2013年5月、『残穢』で第26回山本周五郎賞を受賞。代表作にテレビアニメ化された『悪霊シリーズ』、『十二国記シリーズ』、『屍鬼』など。

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