風の海 迷宮の岸 十二国記 2 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
4.39
  • (1026)
  • (719)
  • (220)
  • (17)
  • (2)
本棚登録 : 7477
感想 : 544
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (390ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101240541

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 今更ですが、読みました。
    「白銀の墟」が出た時に職場の先輩にすすめられて、辛いけれど止めることができなくて一気に読んでしまったのです。ものすごく疲れて、もうこれきりにしようと思っていたのですが、うっかり読み始めてしまい、すっかりはまってしまいました。
    ほとんど全巻を一気にザーッと読みましたが(魔性の子は除く。怖いの苦手ですし)この「風の海」がいちばん好きです。

  • 泰麒のお話。
    シリーズ中1番好きな巻です。泰国のお話は皆好きですが…

    泰麒が饕餮を折伏させるシーンや転変して驍宗を追うシーン、ハラハラして文章から目が離せなくなります。何度も読み返してしまう。


    ラスト、泰輝と景麒と延麒のほのぼのとした会話が楽しい。それぞれの個性が出ていて。

    読み返す程に面白さが増してきます。

  • ー天命を担うは幼き麒麟。

    麒麟として、蓬山に実るも「蝕」で実は流され、日本で生まれ育つこととなった。10年の月日を経て、蓬山に戻るも、麒麟としての役割は何も分からないまま、本当に自分が麒麟なのかすら分からないままという葛藤の中過ごしていく。「王を選ぶ」ことを天命とされた麒麟に、戴国の主を選ぶことはできるのだろうか。


    十二国記、2作品目です!
    月の影影の海が1作品目だと思っていたのですが、エピソード0として、『魔性の子』があったことを知りました、、、。不覚、、、。まあどこかのタイミングで読みます(笑)

    それにしても!慶国の話の続きかと思いきや!表紙から、誰?って思いましたし、読んでみて、え?!続きじゃないの?!ってなりました。笑
    十二国記ですもんね、十二も国があるから、そりゃそうか。

    そして今回も、小野不由美さんの文章にぐんぐん引き込まれてしまいました。
    十二国記のこの世界観、本当に素晴らしいです。
    想像もつかないような妖獣や人妖、動物たち、そもそも人々が胎果として木に生るところから、もうわくわくしてしまいます。

    景麒が出てきてちょっと嬉しくなりました。
    3作目は、陽子ちゃんが出てきそうな表紙なので、またしても楽しみです!(表紙で判断するやつ)

  • 娘(中1)がどっぱまり中の「十二国記」。
    あまりにも感激しているので読んでみている。

    第1巻に続き、新たな王が選ばれる。
    そして、王と麒麟の相互依存的な統治の枠組みも示される。
    壮大なサーガが立ち上がる予感。

    しかし、娘の周りにも何人か熱心読者がいるようで、この物語のどこがそこまで中学生、とくに女子のハートを鷲掴みにしているのか、それに興味がある。
    その意味で、本巻末尾の解説は秀逸だった。なるほど、今後そうやって進んでいくんだな。

    我が国の老人(私も片足突っ込んでるかも)は、女こどもは政治に興味ない、わかってない、という偏見をいい加減捨てないとまじやばい。

  • これほどの世界が広がっているとは!
    1ページ目、雪の中、庭で立たされている子どもと、最後の台輔となった泰麒の姿を思うと、とてもこの一冊の話とは思えないくらい物語の濃密さを感じる。

    誓約をする場面は、泰麒は道を誤ってしまったのだろうかと、彼と共に本当に心が苦しくて、読み進めるのも辛いくらいだったけれど“天啓”“王気”とはそういうものだったんだね、、良かった、、、

    そして、シリーズでいちばん最初に手に取ってチンプンカンプンだった「魔性の子」の内容や意味も、ここで理解出来て、2度楽しめた気分。
    (泰麒や泰王がなぜそうなったのか気になるが、それはまたこれからなんだろう)

    シリーズものではあるけれど、描かれる国が異なっており、読み進めるうちに少しずつ全体的にみえて来る、という様子なので、続きが気になる!が積み重なっていくのが、少しもどかしい。(面白いが故に、なんだけど)
    これはもうどんどん読み進めていくしかないなー!

  • プロローグを開いてすぐ「あ、このくだりは」と気付いた。『魔性の子』と同じ出だし。どうりで、『魔性の子』を再読したときに「冒頭だけ妙に記憶に残ってるんだよな」と思ったはずである。過去に二回、読んでいたのだから当然のことだった。
    麒麟サイドから十二国記の世界を描く第2巻。泰麒というと、旧友がハマっていたキャラクターだな、という記憶がいの一番に蘇る。十数年前に読んだときには、この前提があったせいで「泰麒に食指が動くか動かないか」ということが常に頭をちらついていた。結果「好ましいけどタイプではない」と回答を出したことだけが印象に強く残っている。
    今、改めて読み返してみると、物語に純粋にワクワクさせられっぱなしだった。麒麟として、自覚も自信もない少年が花開くまで。傲濫を使令に下すあたりは、ハラハラもし、爽快さも味わった。
    また他の登場人物も味わい深い。慶麒の不器用さは様々なミスリードを招きはするが、それがまた物語に良いスパイスを与えている。延王は、ただただ魅力的で、おいしいとこ取りなキャラクターである。ラストのあれだけの登場で強い印象を残していったのはずるい。
    『魔性の子』のエピソードを踏まえると、戴極国にはまだとんでもない波乱が待ち受けていることが伺える。その後の展開について、多分一度は読んでいたはずだがさっぱり忘れてしまったので、楽しみに読み進めたいと思う。

  • ★感想
    麒麟が主人公の物語。
    「月の影 影の海」の時と同様、読み始めは???の部分が多かったけど、なぜか読み進められる。読んでいくうちにどんどん世界に入っていけるところが不思議な面白さ!
    主人公と一緒に進んでいくところが読みやすいんだろうなぁ。
    今回は主人公の母のような目線で見守りながら、一緒に切なくなったり苦しくなったり、ほっとしたり…感情がとっても忙しい!笑

    泰果が流されてしまった時、汕子に感情移入しすぎてめちゃくちゃ悲しくなった。こりゃ完全母目線。
    泰麒に悲しいことが起こりませんように、と読み進め、天啓がないのに驍宗を王にしてしまった展開は、とても苦しかった〜
    そして延王と延麒が出てきたときに、「あれ?こんな怖いキャラだっけ?」と思いながらのあの展開…!好きすぎる!!
    景麒もこんなキャラなのね〜、沢山出番があってなんか嬉しかった!

    あぁぁぁぁ、面白い!!

  • 前作『月の影 影の海』では陽子の王としての成長物語ですが、今回は泰麒(要)の麒麟としての成長物語。
    出て来る登場人物が皆優しく、心がほっこりした作品でした。
    最高に面白かったです!

  • 尚隆と六太のコンビ、いいなあ。

  • 蓬山にもどった泰麒が王を選び、戴の国に下るまでの物語。「魔性の子」に戻り、再読して、泰麒を追っかけてこの巻もまた再読。以前に読んだ時よりも、李斎への思い入れが強く、泰麒の幼さが愛おしい。幼いけれどもまっすぐな気性が描かれているのは、後に続く物語への伏線となっていると感じた。次はどの国に行こうか。

  • いとけない泰麒がいじらしくて可愛くて。
    景麒と初対面での会話が、泰麒にはかわいそうだけど、笑える。
    可愛い麒麟の成長物語ではあるのだけど…
    「魔性の子」「月の影 影の海」より過去の話だから、読者は少しだけ未来を知った上で読むわけで、泰麒と景麒の今後を思ってつらくなる。

  • 泰麒がかわいい。陽子が裏切りに次ぐ裏切りだったから、泰麒もいつあの二人に裏切られるのかと最後までソワソワ。

  • ボーナスステージだった
    渡る世間は鬼ばかりみたいな一冊目を読み切って下巻の怒涛の結末までちゃんと読んだ読者におめでとう!って幸せな物語を読ませてくれたってかんじした
    作者の読者を信じる力すごいなって思いました

  • 一巻より面白かった!
    一気に読んでしまった。

  • 自分の役割に戸惑いながら成長していく泰麒の姿を微笑ましく思いながら読んだ。
    自分も女仙のひとりになったかのような…。
    そんな風にファンタジーの世界観に引き込んでくれる十二国記はやっぱり面白い!

  •  幼き麒麟は迷い、惑い、戸惑い、悩む。
    人として蓬莱で育ち、人として生きた故に、麒麟がなんなのかわからず。
    自分は間違っているのではないか、自分は至らないのではないか。
    その戸惑いの奥にあるその素質は決して止まらない。

     泰麒の、その苦しみの描写がすごくよく。
    読み進めつつも、その成長を見守ってしまう。
    思っていた以上に、引き込まれる物語だった。
    あとがきにあるように、その苦しみはまるで初恋のよう。

  • 蓬莱育ちの泰麒

    麒麟への転変も出来ず、
    妖魔を使令に下すことも出来ない泰麒に王を選べるのか

    契約した王は、本当に王なのか

  • 蓬莱で育った麒麟・泰麒は自らの王を選ぶ事ができるのか!?

  • 「魔性の子」のプロローグと全く同じプロローグで始まり、飛ばされていた間の出来事を描く構成で、ファンタジーらしくて好きでした。
    前作の「月の影 影の海」は相当重い話でしたが、こちらは全体としてほのぼの路線。でも、妖魔との対決シーンは非常に迫力あり。はずれのないエンターテイメントです。

  • 魔性の子で描かれた、高里の物語。
    泰麒が王を選んでから即位式までの葛藤にどきどきしたけど、最終的に良い形でおさまって安心した。このあと、また蓬莱に行ってしまうのかな?そう思うと複雑…

全544件中 61 - 80件を表示

著者プロフィール

大分県出身。講談社X文庫ティーンズハートでデビュー。代表作に『悪霊シリーズ』 『十二国記シリーズ』『東亰異問』『屍鬼』など。重厚な世界観、繊細な人物描写、 怒濤の展開のホラー・ミステリー作品で、幅広いファンを持つ。

「2013年 『悪夢の棲む家 ゴーストハント(1)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

小野不由美の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×