丕緒の鳥 (ひしょのとり) 十二国記 5 (新潮文庫)

著者 :
制作 : 山田 章博 
  • 新潮社
4.05
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  • (57)
  • (8)
本棚登録 : 5833
レビュー : 731
  • Amazon.co.jp ・本 (358ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101240589

作品紹介・あらすじ

丕緒の鳥は、小野不由美さんが描く人気シリーズ十二国記の最新刊です。今までの作品の世界観を活かしながらも、王の視点ではなく民の視点で描いた短編集であることが特徴です。そのため、王や国といった大局的な視点よりも、人間そのものに焦点を当てていると言えます。今までの作品であまり描かれなかった人々の姿を描写し、新たな魅力をシリーズに与えた作品です。

感想・レビュー・書評

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  • 民は絶望にうちひしがれる、泣き続ける。
    それでも生きていくために、一歩一歩足を踏みしめて歩き続けなければならない。
    市井の人びとの暮らしに焦点をあてた作品はドラマチックなものではなく、どちらかといえば地味だった。国が傾けば、毎日必死に働いても苦しい暮らしから抜け出すことは出来ないし、獣のような罪人も現れる。人々は目の前のことでいっぱいいっぱいになる。
    だからといって、楽しいことや嬉しいこと笑顔になることが全くないわけではない。
    無能な王に、陶鵲を通じて民の苦しみと民が失われるのは惨いなことだとわかってほしいと願う丕緒に蕭蘭は告げる。「今日の料理は上手くいったとか、天気が良くて洗濯物がよく渇いたとか、そういうことを喜んで日々を過ごしているのかも」と。悲惨な状況を悲惨なもので伝えることは、悲惨なことから目を背け耳を塞ぐことにもなる。丕緒は新王陽子に、美しく儚く消えていく陶鵲で伝える。「胸が痛むほど美しかった」陽子の言葉に彼は気持ちが通じたことがわかった。
    戦により焼けた建物と一緒に死んでしまっただろう燕の雛たち。だけど新しく出来た巣には去年よりたくさんの雛が生まれる。国のためだと言われて、ほんの少し意義のあることをしている気分で託された笈筐を抱いて走る若者たち。
    人々は自分の出来る精一杯の生活のなかで喜びを見つける。それがどれだけ尊く、美しいことなのか。
    きっと、一つ一つの小さな美しい物語が語られることが大切なのだと思う。王は人々の微かな希望の種をしっかりと育てでほしい。どうか腐らさないで。絶やさないで。そう願ってやまない。

  • Twelve kingdoms series started in 1991 and this book, the latest was published in 2013. And yes! The new one(actually 4books!) is coming this fall(October and November,2019) I’m a big fan of this fantasy series so really can’t wait. So excited.

  • 2019.8.20

    この世界の色んな職業の人の生活や使命、市民の暮らしぶりなどがすごくリアル。

    ストーリーがめちゃくちゃ面白い!とかそういうのではなく、この世界にただただどっぷり浸かれる一冊。

    個人的にはワクワクドキドキするお話の方が好きだから星3点。

  • 市井の様子や下官の者たちの様子が分かる短編集だった。
    丕緒の鳥と風信がお気に入り。

  • 凄い所に話持ってくな〜って思いました!より完成された世界観が楽しめる作品です!

  • 「絶望」から「希望」を信じた男がいた。慶国に新王が登極した。即位の礼で行われる「大射」とは、鳥に見立てた陶製の的を射る儀式。陶工である丕緒(ひしょ)は、国の理想を表す任の重さに苦慮する。希望を託した「鳥」は、果たして大空に羽ばたくのだろうか──表題作「丕緒の鳥」ほか、己の役割を全うすべく、走り煩悶する、名も無き男たちの清廉なる生き様を描く短編4編を収録。

  • 『丕緒の鳥』『落照の獄』『青条の蘭』『風信』収録。

  • 十二国記、やっぱいいわぁ。

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  • 主要キャラクターや王たちではなく、その国に生きる民たちに視線がそそがれた短編集。

  • これまで読んできた長編とは違い、この本は短編集。
    長編に負けず劣らずすごい世界観!
    相変わらず名詞の読み方が難しくて苦労はするけど、やっぱり面白い。
    そしてファンタジーとしての魅力が絶大なのに、死刑制度など現実世界で起きていることと重ね合わせながら読むことができるし、登場人物の心情も丁寧に描かれてる。
    大人な小説だなぁ。

  • 長期間の空きがあって、この鬱屈した短編はどうでしょうか?希望もあったりしますが、タイミングというものがあってね〜(編集が考えるべきかと)。まあ、「青条」は好みの部類でした。逆に「落照」は首を傾げる内容です。私は、死刑が残酷だとは全く思わない考えですから相性も悪かった作品ですね。

  • 民の視点で書かれているので、華やかな内容ではないけど、現代でも問題・論争になる内容を十二国記の世界で表現してるのが素晴らしいなと思う。
    難しい題材なので、読み終わった時の解釈が読み手によって変わるだろう終わり方もいいなあ。

  • どの作品も、十二国記の厚みを増す良い作品でした。数十年に一度しか表に出ない職人の話が好き。裁判の判決の話も、現実裁判官もこんな気持ちで判決を下してるのかなあと想像した。

  • 個人的には『落照の獄』が印象深かった。
    死刑って、誰のためにあるんだろうね。

  • 渋い!すごく良い

  • 後の2編が好きだったな。

  • 2019.01.16

  • 短編それぞれ、読み終わってから考えることが多い本でした。登場人物について考えたり、難しい漢字が多いので読みを再確認しながらゆっくり読んでいたら、1冊読むのに思ったよりも時間がかかったかな。

  • 新刊が出るらしいので本棚から引っ張り出して再度読みだした。
    漢字の勉強にもなるよ~

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著者プロフィール

小野 不由美(おの ふゆみ)
1960年生まれ、大分県中津市出身の小説家。大谷大学在学中に京都大学推理小説研究会に所属。夫は推理作家の綾辻行人。
1988年、『バースデイ・イブは眠れない』でデビュー。2013年5月、『残穢』で第26回山本周五郎賞を受賞。代表作にテレビアニメ化された『悪霊シリーズ』、『十二国記シリーズ』、『屍鬼』など。

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