黄昏の岸 暁の天 十二国記 8 (新潮文庫)

著者 :
制作 : 山田 章博 
  • 新潮社
4.44
  • (296)
  • (174)
  • (57)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 1817
レビュー : 136
  • Amazon.co.jp ・本 (478ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101240619

作品紹介・あらすじ

王と麒麟が還らぬ国。その命運は!? 驍宗(ぎようそう)が玉座に就いて半年、戴国(たいこく)は疾風の勢いで再興に向かった。しかし、文州(ぶんしゆう)の反乱鎮圧に赴(おもむ)いたまま王は戻らず。ようやく届いた悲報に衝撃を受けた泰麒(たいき)もまた忽然(こつぜん)と姿を消した。王と麒麟を失い荒廃する国を案じる女将軍は、援護を求めて慶国を訪れるのだが、王が国境を越えれば天の摂理に触れる世界──景王陽子が希望に導くことはできるのか。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 読み終ってしまった。この物語で描かれるのは魔性の子の裏側。十二国記の世界で行われた事なのですが、泰麒を救うために国を越えて協力するあたりが、本当にすごくて。また、ここで疑問を抱く天のシステムとか新刊が待ち遠しいことばかりですよ。冬栄を読んでいると、全然裏切りそうもなさそうだった人物が首謀者というのも怖いですし。しかし、ラストの泰麒と李斎のやり取りで泣きそうになってしまいました。麒麟としての本性を失った泰麒がこれから歩む苦難を思うともうね…。見届けたいので続きがそろそろ出て欲しいです。何年も待ったし大丈夫。

  • 毎度面白いのであっという間に読んでしまう。もったいないと思いながら。
    ようやく泰麒が蓬莱に戻った理由がはっきりした。で、もう一度「魔性の子」を読み返したくなりました。

  • 多分、シリーズ既刊作品の中で一番泣いてる時間が多い作品。

  • アニメ四十四話見るなり図書館に駆け込んだ勢なので、気になっていた泰麒の回──! と大はしゃぎで読破。
    アニメでは蓬莱で暮らす泰麒の近くに同級生として杉本がいたので、陽子! 杉本に! 杉本にライン! とか見当外れなエールを送りながら読んでいたが、杉本はひとつも登場せず、何なら名前も出てこなかった。
    個人的に戴王登極のための昇山回で李斎に心を奪われていて、どちらかといえば驍宗より李斎の派閥だったため、満身創痍の登場から利き腕を失い快方に向かうも武人として萎えるという辛すぎる流れには天帝を恨まずにはいられなかった。
    陽子、六太と共に蓬山に向かった時、玄君や西王母に「天は仁道に背くなと言っておきながら何故泰王泰麒を助けず阿選を罰せずいるのか」と食ってかかるシーンは同意せざるを得ないが、その後の「天が実在しないなら天は人を救わないし、実在するなら必ず過ちを犯す」という陽子の言葉がグッサリ刺さる。
    神が存在しないなら神によって人が救済されることなど絶対にあり得ないが、本当に存在するなら人は確かに救済されることもあろうが必ず間違えることもある。例えば良き王を退け、偽王をのさばらせるような。そもそも全てが偶然で、天は存在しないのかもしれないが、どちらにしても人は自分で自分を救うしかない、というのは真理かもしれない。さすが陽子。修羅場潜ってるだけあるな。
    全然関係ないけど陽子の臣として鈴、祥瓊、虎嘯、桂桂、桓魋などなどの(勝手に)共に修羅場をかいくぐってきた(気になっている)面々がいっぱい登場するのでうれしい。楽俊は出ませ〜〜ん。

    泰麒捜索においては五国協力態勢っていうのがグッときた。図南で縁の出来た恭と奏も協力してくれるっていうのがめっちゃポイント高い。珠晶なら手を貸してくれると信じてたよ。
    麒麟大集合も今までのボスキャラが味方になりました感があってスッキ。誰一人として敵になったことないのに。
    延王に全面協力を承諾させた時の「この恩は延王が斃れたとき必ずお返しします」ってセリフ、表面だけ意訳すると「絶対恩返しします」「いつになるやら」「お前が死んだらな」って感じだから一見してすごく酷いように聞こえるけど、王が斃れても民の安寧を守ることを約束しますってことだし、もっと言うと延王が王としての道を外れることも意図して民を苦しめようとすることも無いだろうから、万一にも斃れることがあったら民を案じて死にきれないだろうけど安心して死んでくださいってことだから絶対的信頼感がすごいのでは……? 解釈あってる? 妄想?
    とにかく本格的に泰麒捜索が始まってから奪還までがアツい。今のところ汕子の無事がわからないので無事であってくれと願いながら華胥の幽夢を開く。
    戻ってきた泰麒の姿を見た時の六太と景麒の反応で3リットルくらい泣いた。駆け寄ってあげたいのに麒麟の性から近寄ることができないジレンマ…。泰麒が帰ってきてから幼少の泰麒を知る人たちがみんな、あんなに小さかった泰麒はもういないのだ、みたいなこと考えてて全員親戚のおじさんかよ。気持ちはめっちゃわかるけど。むしろ読みながら帰ってきたら11歳に戻るのでは?? という期待を捨てきれなかったので読み手も親戚のおじさんです。あんなに小さかった泰麒はもういません。

    最後に、本作中でベストオブいいこと言ったな、は浩瀚の以下発言より。
    「実情を知らない者には批判する資格はない。にもかかわらず実情を知ろうとする者より先に、憶測で罪を作り、その罪を元に他者を裁くことに疑問を覚えない者にいかなる形の権限も与えるわけにはいかない。そのような自己の不明、不足を自覚せず、己の不遇を容易く他のせいにして弾劾する者に信を置くことなどできかねる」「報われれば道を守ることができるけれども、報われなければそれができない、そういう人間をいかにして信用しろと?」
    肝に銘じたい。浩瀚ができた人間にも程があるので最終回までどうぞ生きてほしい……。ぶっちゃけ最後のこのやり取りを読むだけでも価値があるので読んでくれよな。

  • 再読。慶国にいきなり訪れた客は、傾いているという噂の戴国の将軍。彼女が求めたことは……。裏「魔性の子」ともいうべき、十二国側のお話。うー、続き続き!これからどーなったん!!人間ドラマも面白いけど、細かい描写がおっ、と思ったりするところがある。台詞は陽子のすっかりしたたかになった感じがステキ。かの大国だって、こんなに「自分の代の後」まで考えている王はいなかったんじゃないかなあ。陽子のグローバルな視点が、必要な時代になってきたということなんでしょうね。きっと。で、続き!

  • やっぱり陽子の王としてのエピソードが一番好きだなー。民の話よりも王としての葛藤の話が読みたいなと思うし。この先どうなるんだろう、続編とても楽しみです。

  • 泰麒が…泰麒が…。何があってどうなって、驍宗はどこだー?泰麒に何するんだ!!という全編でした。陽子はどうして会ったこともない泰麒や驍宗を、あそこまでして助けたかったんだろう。延王と六太のラスボス感がすごいです。この二人が関わってくれたら何とかなる、って思っちゃいます。自分の足元が固まらないままに他国を救うなんて無理…陽子もまた王らしくなったんじゃないでしょうか。最後は景麒以上にハラハラしました。サンシとゴウランはやりすぎ。これは魔性の子の時も思いました。小野さん何卒続きを…驍宗、他国、楽俊…気になります。

  • 月1のお楽しみなので、書店で購入した。

    泰王・驍宗と泰麒が失踪し、謀反により国内が荒れ、李斎は慶へ援助を求めに行く。
    泰麒捜索のため、慶・雁・範・恭・才・漣・奏の七国が協力する。

    どうなっちゃうのー!、と思った終わり。
    とっても続きが気になる……2001年刊からこのままなのか……。
    『魔性の子』と「冬栄」(『華胥の幽夢』)と繋がり、そうだったのかー!、という感じ。
    氾王と氾麟のキャラがライトノベル的。
    おもいやりのある廉麟、不器用に優しい景麒が好きだなぁ。
    驍宗はやっぱり只者ではないと思いたいし、黒麒の力もみてみたい。
    諸国の協力、天帝への疑惑、西王母への謁見、十二国記に新たな展開を感じた。
    うつって穢瘁なのかも、とぼんやり思う。
    『魔性の子』を読み返そう。
    新刊が出るまで、十二国記関連の本を取り寄せて借りよう!

  • 自分のために行動を起こすということ。帰属する社会とはどういうものなのかという事。自分が自分でいるために守るものがなんなのかということ。

    なんのために、誰のために行動を起こすのか。

    「魔性の子」と対になる話。

    シリーズの成り立ちの根底に触れてもいる。しかし、大きく物語が動いたという感は少ない。やや失速。

  • 魔性の子が同時期の蓬莱での話で、その裏(こっちが表か?)となるお話。

    慶国のその後も垣間見れて、良かったです。
    戴国の危機が救われたわけではなく、どうなるのかすごく気になります!
    新作長編でそのあたりが明かされることに期待します。

    それにしても陽子の成長はすごいなと感心。
    強い心の持ち主です。

全136件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

小野 不由美(おの ふゆみ)
1960年生まれ、大分県中津市出身の小説家。大谷大学在学中に京都大学推理小説研究会に所属。夫は推理作家の綾辻行人。
1988年、『バースデイ・イブは眠れない』でデビュー。2013年5月、『残穢』で第26回山本周五郎賞を受賞。代表作にテレビアニメ化された『悪霊シリーズ』、『十二国記シリーズ』、『屍鬼』など。

黄昏の岸 暁の天 十二国記 8 (新潮文庫)のその他の作品

小野不由美の作品

黄昏の岸 暁の天 十二国記 8 (新潮文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする