密謀(上) (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (353ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101247120

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  • 戦国時代が終焉に向かい江戸時代を迎えようとする頃の各大名が生き残りを目指すたえめには力だけではない頭脳戦といっていい身の処し方が重要となるのだろうが、その為にはトップを支える優秀な参謀が必要になってくる。
    本作品の直江兼続は時として藩主上杉景勝を上回る能力があるのではないかと感じてしまう。兼続が藩主でもおかしくないのではないか、などと思ってしまうが。
    トップとして君臨するものと、参謀の違いは何なのだろう。
    優秀な参謀としての資質とトップとしての資質は?
    それらは全く異なるものであって両社がうまくかみ合ったときに組織は強大になるのではないだろうか。
    もしも参謀たる者が自分に備わった資質がトップに君臨する者が持つべき資質と同質のものだと思い込んでしまうと、組織内下剋上が起き、仮にクーデターが成功しても組織は崩壊していくのか?

    多くの大名の名前が出てきてしかも同一人物が異なる名前や官位で表現されたりするのでこの時代の人物に慣れていないから煩雑で読むのが疲れる。

  • 緻密な文章はさすが。その場の情景や表情だけでなく、心の機微が思い浮かぶ。個人的に直江兼続の本としてはベスト。

  • ★評価は読了後に。
    流麗な文章には感心するばかりだが、戦国ものというダイナミズムそのものたる構図の中ではどんなものかなぁ?と思わなくもない。つまりスピーディーなリズムに欠けていて些か食い足りなさを覚えるんですな、贅沢な要求かもしれんが。
    まぁ下巻でどうなるのか、やはり家康が鍵かな?って結構楽しんどりますな、当方。

  • 面白いです。時は織田信長から秀吉没までを上は書いています。上杉景勝と家臣で執政の直江兼続の視線で物語は進みます。草の人々の人生も絡み、市井と政治が物語として調和してます。

  • 今年の大河ドラマで主役となっている直江兼続が主役です。 
が、しかし天地人ほど兼続の周囲だけをクローズアップして書いているわけではなく、むしろ準主役扱い。 
兼続配下の忍こそ、激動の時代を支えた主役であった、ということになっています。 

秀吉、家康、そして上杉景勝が人の心を読みきって乱世を治めるために様々な謀略をめぐらせます

  • 安土桃山から江戸時代の復習

  • とっても面白かった。歴史が好きなので楽しめた。物語として書いてあるので割とスラスラ入ってきた。有名な話を読めて良かったなと思う。歴史はいろいろな目線で見ることができて本当に面白い。

  • 直江兼続を中心に、関ヶ原の戦い前後を描いた物語です。
    上杉景勝、豊臣秀吉、石田三成、徳川家康など、名だたる武将が登場します。

    歴史そのものは好きですが、戦国無双で遊んだ程度の知識しかないので、武将の名前を覚えられず、時々ページを行ったり来たりしましたが、とても読み応えがありました。

    藤沢周平作品は大好きです。

    登場人物が多くても、作者オリジナルの人物まできちんと描き切られていて、読んでいると仕草や表情まで目に浮かぶようです。
    忍びの技などは、作品が書かれた当時のことを考えると、衝撃的な程鮮やかな表現だったんだろうなぁと思います。

  • 豊臣秀吉による天下統一にむけて動いている時代。
    上杉藩、直江兼続を主人公とした歴史小説。

  • 2018.10.12(金)¥165+税。
    2018.11.1(木)。

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著者プロフィール

1927-1997。山形県生まれ。山形師範学校卒業後、教員となる。結核を発病、闘病生活の後、業界紙記者を経て、71年『溟い海』で「オール讀物新人賞」を受賞し、73年『暗殺の年輪』で「直木賞」を受賞する。時代小説作家として幅広く活躍し、今なお多くの読者を集める。主な著書に、『用心棒日月抄』シリーズ、『密謀』『白き瓶』『市塵』等がある。

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