数学者の休憩時間 (新潮文庫)

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  • 新潮社
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レビュー : 19
  • Amazon.co.jp ・本 (313ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101248035

感想・レビュー・書評

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  • 著者のエッセー第四弾。何れも、昭和の末から平成の初期に書かれたもの。平成の末に読むのもまた一興、ということで読んでみた。

    長男の出産を描いた「人が人を生むために」など、「とっておきの日常生活」の章の作品が面白かった。その他のエッセーは、既に読んだことのある内容のものが多かった。ラストの「父の旅 私の旅」は、父、新田次郎の絶筆となった「孤愁――サウダーデ」のポルトガル取材旅行を辿る紀行文。細かく描いているためかちょっと長すぎ。

  •  『国家の品格』で有名な数学者にして名エッセイスト藤原正彦の随筆集。数ある著作のなかからこの作品をチョイスした理由は、アルティン予想の解決に没頭していた時、蒲郡の竹島で海を眺めながら考えめぐらしたことが書かれているので。
    (一般担当/匿名希望)平成30年3月の特集「数学っておもしろい!」

  • 藤原正彦、父になる。
    藤原正彦、女性問題について考える。
    藤原正彦、父を辿る旅に出る。

    エッセイ集だが、この3つが主軸になっているように感じた。
    そして文学作品を読んでいるような言葉の美しさに胸を打たれ、彼の心の動きが自分のもののように感じた。

  • 寺田寅彦〜岡潔〜藤原正彦とここまできたぞ

    どれも好きだな特に後半ふたつ。サウダーデの石。

  • 何年越しで読んだのだろう。車の中に常備して、思いがけず時間を潰さなきゃならなくなった時などにチビチビと読んできた。エッセイ集なので、そういう読み方でも大丈夫。

    それでいて、前の内容も何となく覚えているので、良い作品なのだろう。藤原正彦さんは、数学者なのにほんとに筆が立つ。

  • 論理的思考の大元にある情緒。

  • コンピューターにはなく、人間の思考にだけあるもの──それは「死」の感覚と「他人の不幸を思いやる気持ち」。数学者だからこそ見極められた明晰な論理の底には、深い情緒が流れている。妻の初産にうろたえる夫の心、思考の限界に挑む学者の気概、父・新田次郎の足跡を慈しむ旅の日記。そしてちょっとトボけた身辺雑記。選りすぐりの随筆集。

    エッセイの随所を通して笑える箇所が多いのは相変わらずだが、父の旅した軌跡を自らも辿ったという「サウダーデの石」は、読んでいて胸の熱くなるものがあった。
    大作を完成させられずに逝った新田次郎。その続きを、もし可能であるならば、ぜひ藤原正彦に書いてほしいと思った。

  • 04/23-

  • およそ数式の出てこないエッセイ集。おそらく日本語文章の論理性がしっかりして、段落の分かれ方が絶妙だからか、無意識のうちでも理解しやすく、とても読みやすい。
    数学以外、家族のことなどを語る文章はやわらかく、数学教育への提言に近い内容になると悲観的ながらも熱い文章になっている。
    後半1/3を占める「父の旅 私の旅」は沢木耕太郎の「深夜特急」を彷彿とさせる。

  • 自身の話より、家族のエッセイとかで人となりが伺われる。最後の「父の旅 私の旅」のエッセイがすごく好き。

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