遥かなるケンブリッジ―一数学者のイギリス (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.77
  • (69)
  • (111)
  • (127)
  • (6)
  • (1)
本棚登録 : 760
レビュー : 94
  • Amazon.co.jp ・本 (273ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101248042

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 数学者の著者のケンブリッジ大学研修滞在記。
    教授連は「ノーベル賞」くらいはもっている変わり者、厳しい階級社会、異国でクラス日本人たちは日本嫌いになるか極端な愛国者になるか…。

    著者藤原正彦さんは、新田次郎氏と藤原ていさんの次男。
    作者近影が新田次郎さんによっく似ている!!
    藤原ていさんが「夫がシベリアへ連れ去られ、満州から三人の子供を背負って必死で帰った」時の次男なんですよね。
    近年では「国家の品格」ですっかりお堅い学者のイメージですが、ご本人の著書や新田氏のエッセイではお茶目な次男坊の貌が感じられます。

  • 著者が、文部省の在外研究員として1987年8月から1年間、英国のケンブリッジ大学に赴任した際の滞在記。英国や英国人を深く洞察したエッセー。

    ナイーブな著者の心の動きの激しさは「若き数学者のアメリカ」と基本的に変わらないものの、年齢を重ね家族ができたからか、感情の振幅は抑えられている。

    フェアーを絶対視する英国人、大英帝国が繁栄できたのは特殊な島国(防御が容易かつ大陸の学術文化の吸収が容易)であるおかげ、大英帝国の繁栄の中で培われていった人種差別意識、英国人の特徴である現実からの距離感覚(あるいはその誇張された表現としてのユーモア)が英国病の原因等々、本書は英国論として優れていると思う。

    「イギリスに独裁者が出現したことがないのは、他のヨーロッパ諸国と比べて目立つが、やはり独裁者につきものの教義に対する距離感覚と言えまいか。」

    「「俗悪な勝者より優雅な敗者」を選ぶのである。競争に距離を置くから、ワーカホリックなイギリス人というのはめったにいない。」

    「また彼等は、皆である目的に向かって一致協力する、というのも不得手である。つい距離を置いてしまうのである。」

    「距離感覚」と言う言葉で英国の特徴を端的に表現した著者の感覚、鋭い!

  • 藤原正彦氏のイギリス・ケンブリッジ滞在記。以前書かれたアメリカの滞在記での経験のおかげか、おもしろいイギリス人分析、及びアメリカ人との対比等が所々にあり、非常に興味深かった。彼の分析するところのイギリス人にちょっと興味を持った。でもよく知りあうには時間がかかりそう。

  • 人生で大好きな本。
    文化人類学的な考察と、内省を楽しめる。

  • 「若き数学者のアメリカ」から歳月を経て、今度は妻子連れで渡ったイギリス。何もかもが物珍しく好奇心いっぱいに飛び込んだアメリカに比べ、少し距離を置いてイギリスを見ている感じが興味深い。好みや年齢や社会的立場の違いもあるだろうけれど、若い時に最初に出会った国というのが、その後、ある種のスタンダードになるのかもしれないな、と感じる。

  • 数学者のイギリス、ケンブリッジ大学で過ごした日常を紹介した本。イギリスのお国事情もかいま見られる。藤原さんの子育てもとても興味深い。

  • お世話になった方が藤原正彦さんのファンだったことを思い出して手にとった本。
    昼休みに少しずつ読んだが、読みやすく、あっという間に読んでしまった。
    イギリスの文化や人々の生き方、アメリカや日本との根本的にある考え方の違いが、藤原さんの実体験を通して書かれていた。紳士の国、イギリス。いつか訪れて見たい。

  • 現実を一歩離れた視点から見るユーモア、それがイギリスの本質であるという考察が興味深かった。

  • イギリスもいろいろ大変そうだなー。
    しかも解決難しそうな問題が多そう。

  • イギリスもののエッセイに凝っていた時期に手に取った1冊で、とても大好きな作品。
    大学教授ならではの視点でイギリス人やイギリス文化について触れており、一方で文は平易なので読みやすい。再読したい。

全94件中 1 - 10件を表示

遥かなるケンブリッジ―一数学者のイギリス (新潮文庫)のその他の作品

藤原正彦の作品

遥かなるケンブリッジ―一数学者のイギリス (新潮文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする