- Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101249230
作品紹介・あらすじ
「孤独な時間」はなぜ大切か。人は孤独な時こそ悩み、苦しみ、寂寥感にとらわれ、それらを乗り越えるために懸命に考える。孤独なしに、考えるという「心の習慣」は身につかない。ネットの便利さやコンピュータが作る疑似体験に浮かれて、自己の内面と向き合う静かな時間や、現場体験によって自ら気づくことの意義を見失う現代人に、「目を覚ませ」と呼びかける警世の書。
感想・レビュー・書評
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#2526-288
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著者の作品がこころに絡むようになってきた。その分鋭く抉るドキュメントは影を潜めたが、もっと大切なものを重々しく考えさせられるようになった。価値観の転換、こころの持ち方の転換が益々必要と訴える。2017.3.12
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『気づき』をテーマに様々な項目について、柳田邦男なりの視点で語られている。
時に、取りまとめのない部分もあったけども、特に医療や心理に関する項目は興味深く読めた。
特にココロについての視線の向け方は、後半、河合隼雄氏との関わりあいから、ご自身が気付いたことを深く率直に述べられている。
もちろん、ご自身の息子さんの自殺について語った『犠牲(サクリファイス)』を反映している内容となっている。
この作品は、エッセイ集4作品の最終巻になるとのこと。
1.『壊れる日本人 ケータイ・ネット依存症への告別』
2.『石に言葉を教える 壊れる日本人への処方箋』
3.『人の痛みを感じる国家』
4.『「気づき」の力―生き方を変え、国を変える』
1は読んだことある気がする・・・けどもまた全部読んでみたいな。
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【内容(「BOOK」データベースより)】
「孤独な時間」はなぜ大切か。人は孤独な時こそ悩み、苦しみ、寂寥感にとらわれ、それらを乗り越えるために懸命に考える。孤独なしに、考えるという「心の習慣」は身につかない。ネットの便利さやコンピュータが作る疑似体験に浮かれて、自己の内面と向き合う静かな時間や、現場体験によって自ら気づくことの意義を見失う現代人に、「目を覚ませ」と呼びかける警世の書。
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【目次】
心を成長させる「気づき」の瞬間
大切な「孤独の時間」への気づき
気づきの原点は幼き日の感性
パリ展が気づかせてくれた絵本の力
足下への気づき「地元学」が国を変える
専門家の偽装数値に気づけ
「組織事故」の視点への気づきこそ
「一罰百壊」の時代錯誤に気づくべき時期だ
気づけ、「サイバー・テロ」の恐怖
よりよい死、その気づきと支援
河合隼雄先生の一言、「崖っ縁」の気づき
究極の気づき・曼陀羅図の体験
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メモ:
「医師もまた言葉を使う人である」(ソクラテス) -
私の好きなサンテグジェペリや星野道夫が引用されている。孤独の重要性また事故の問題とか今の世の中について考えさせられることが多い
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柳田邦男さんが息子さんのことで内観を受けていた事など赤裸々な事情が語られる。
崖っぷちに立ってもうどうしようもないという気持ちで… という言葉が印象だった。 -
「気づき」というテーマで一括りにするには少し広すぎる内容だったように思う。それぞれの話はそれなりに興味深いのだが一冊に纏めたときの印象が希薄になっているように思う。曖昧な印象しか残らなかった。警世の書とするには事実の羅列の割合が多すぎて筆者の主張を分かりづらくしている。筆者の思いを連ねたエッセイという感じがした。