フィッシュストーリー (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.61
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  • (47)
本棚登録 : 21343
レビュー : 1315
  • Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101250243

作品紹介・あらすじ

最後のレコーディングに臨んだ、売れないロックバンド。「いい曲なんだよ。届けよ、誰かに」テープに記録された言葉は、未来に届いて世界を救う。時空をまたいでリンクした出来事が、胸のすくエンディングへと一閃に向かう瞠目の表題作ほか、伊坂ワールドの人気者・黒澤が大活躍の「サクリファイス」「ポテチ」など、変幻自在の筆致で繰り出される中篇四連打。爽快感溢れる作品集。

感想・レビュー・書評

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  • 「フィッシュストーリー」
    自分が存在していること、それだけで何か意味があるのかなと思える。
    「世界を救う」なんて、平凡に生きている人間には突拍子もないこと。まさか自分の身に起こるはずがない。けれど、ある日ある時「ほら話にもならない」強い愛情から「世界を救う」魚の卵が生まれたのだ。誰もが下らねえと思ったその卵は、人知れず孵化し時を泳ぎ未来へと繋がっていく。もしかしたら、世界って自分の周りから広がり回っていくものなのかもしれない。決してそれは世界の中心が自分だという意味ではない。ただ、今まさに自分がしようとする行いが、誰かの世界へとリンクしていき、またそこから誰かの世界へと繋がっていく。それが世界が回るということなのかもしれないなと思ったのだ。人から人へ、その連鎖が「世界を救う」ことに繋がっていく。そう考えたら、なんだ「世界を救う」って国のリーダーになったり、愚かな戦争なんてものをしなくてもできるじゃないか。ただし、そのためにはちゃんと「自分」を生きなきゃな。その日のためにも準備が必要なのだから。

    「ポテチ」
    自分が存在していることで、誰かの生きる意味となれるのかもしれないと思えた。
    大切な人だからこそ真実は隠しておきたくなる。真実を知ることが重い枷となることもある。けれど、どんなに真実に虚偽の皮を被らせようとも、決して真実は消えることがない。だからこそ辛いのだ。だけど、もしその辛さを自分が存在していることで少しでも救いとなるのなら。そこには自分の生きる意味も多少なりともあって、もしかしたらそれは自分を救うことにもなるのかもしれない。
    いつかあなたにも真実を受けとめられる日が来るだろう。そして、それは今のあなたが、大切な人にとっても大切な人なんだと認められる日となってくれればいい。

    • やまさん
      地球っこさん
      おはようございます。
      コメントといいね!有難うございます!
      きょうの天気は、快晴です。
      今日も一日、健康に気を付けて良...
      地球っこさん
      おはようございます。
      コメントといいね!有難うございます!
      きょうの天気は、快晴です。
      今日も一日、健康に気を付けて良い一日にしたいと思います。
      やま
      2019/11/12
    • 地球っこさん
      やまさん、おはようございます。
      いつも「いいね」やコメントありがとうございます。
      こちらは厚い雲の間から晴れ間が覗いている感じです。天気...
      やまさん、おはようございます。
      いつも「いいね」やコメントありがとうございます。
      こちらは厚い雲の間から晴れ間が覗いている感じです。天気が急変しそうな怪しい雲行きです。
      やまさんの今日一日が楽しいものになりますように!
      2019/11/12
  • 著者の物語は、なんだかセンスがいいんですよね。「フィシュストーリー」「ポテチ」は映像化されたものを、昔観ています。原作が、どんな感じなのかと思い読みました。それぞれの短編中編小説に味があります。個人的に好きなのは「ポテチ」かなあ。私の表現が陳腐だと思いますが、人情物。ウルっと来ました。ところで、著者の作品の映像化には濱田岳さんの出演が多いなあ。いい役者さんですねえ。

  • 伊坂幸太郎さんの本を読んでいて本当にすごいなと思うのは、登場人物を忘れずに覚えていられること。私の物覚えが悪いだけかもしれないけれど、登場人物に魅力がなかったり曖昧なキャラ設定だったりすると、ストーリーもすぐぼやけちゃう。

    今回もキャラが確立されているからストーリーに入り込みやすかった。あと、会話が魅力的。変化球が多くてイギリス人のジョークみたいで好き。

  • 2021(R3)3.13-3.31

    4つの中篇集。
    やっぱり、間が空くと物語の世界観に浸り切ることができず、深く味わうことができない。

    「1 動物園のエンジン」、「2 サクリファイス」まではサクサク。「3 フィッシュストーリー」は、覚醒と睡眠を繰り返す。「4 ポテチ」は何度読んでも寝落ちして、イマイチ感動を味わえずにジ・エンド。

    もったいなかった。

  • 4編からなる中・短編集。
    登場人物が作品を超えてリンクするので、本当に面白い。
    伊坂氏は文章、構成とも素晴らしい。
    伊坂作品はすべて読んで揃えたいと思いました。
    「アヒルと鴨~」という面白い作品があるらしい。
    探してこなきゃ。。

  • 中編小説4つが詰まったお買い得?な1冊。
    物語の展開もさることながら、登場人物の言葉一つ一つが実に印象深い。

    「サクリファイス」の中で黒澤が答えた「人を信じてみるというのは、人生の有意義なイベントの一つだ」は特に印象深かった。
    自己防衛の言葉なのか、戯けてみせたのか、相手に対する本心での信頼か、、、どちらにしても自分が置かれた環境の場面場面でこういう気の利いた切り返しができるようになりたいな、と思う。

    あと、笑いたくなったら「ポテチ」を読み直そうと思う。
    「これ一枚一枚はポテトチップというのが正解なんでしょうね」とか、一見しょうもないことにも真剣さを映し出す言葉って、見ていて楽しい。

  • 短編集はやはり少し物足りないなぁ、と思ってた。けど、フィッシュストーリーとポテチは良かった。
    ポテチの塩味とコンソメ味を取り違えた際に大西がそれはそれで良いと言ったことに対して、今村が号泣したりする場面とか、あとからそういうこと(赤子の取り違え)だったんだ!と分かったときは鳥肌たった。

  • 4つの物語から成る1冊。これまでの読者には嬉しい仕掛けがいくつかと散りばめられてる。こういうの何か嬉しいよね。特別感というか。表題作も好きだし、「ポテチ」も好き。ポテトチップス使って例えるなんて本当すごいなと思ったし、感動してうるっときた。

  • 伊坂幸太郎さんの描く登場人物が好き

  • 黒澤さんがかっこよかった

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著者プロフィール

1971年千葉県生まれ。2000年『オーデュボンの祈り』で新潮ミステリー倶楽部賞を受賞しデビュー。04年『アヒルと鴨のコインロッカー』で吉川英治文学新人賞、「死神の精度」で日本推理作家協会賞短編部門、08年『ゴールデンスランバー』で山本周五郎賞と本屋大賞を、2014年『マリアビートル』が2014大学読書人大賞を受賞。

「2020年 『AX アックス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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