- Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101250243
感想・レビュー・書評
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伊坂さんの連作好き
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映画を先に見てハマった。こんなホラ話があってもいいよね
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どれも楽しめる作品でしたが、僕はなかでも「ポテチ」がよかったです。ヒロインのさばさばしてユーモラスな物言いが魅力的なキャラクターにしている。空き巣という犯罪とヒューマンドラマが重ね合わされていて、伊坂幸太郎ならではのくだけた感じと相まって、読む楽しみを十分に感じながら、引き込まれる読書体験になります。こういうのを読むと、文章を読んでいても、漫画を読んでいるかのように文字の存在を忘れながらストーリーを追う感じになります。夢中、という状態ですね。また、「フィッシュストーリー」で語られる正義についての哲学は、僕も何度か「善」については考えていて、自作短編(素人短編です)で編み込んだこともありますから、目新しい考察とは感じ得ませんでしたが、当時の伊坂幸太郎の年齢でちゃんと考えて答えを出しているなと思考力の強さを感じました。彼は確か法学部卒業でしたから、余計、正義とか悪とか勉強し、考えてきているのでしょう。と、まあ、さきほども書きましたが、夢中、という状態になること。そう読者がなるには、言葉の言い回しや文体など、どうしたらいいのかを今度書くときにも考えてみようかなあと思います。言葉で語りすぎず、言葉になっていない状態の語るべきことを想像させる。そりゃ、ストーリーや描写などは読者の想像にまかせるわけにはいかないでしょうけれども、うまく読者の頭の中にできあがる言葉未満の空白を操作するというか、そんな技術も書き手は持てるんだろうなあと思いました。
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発売日にわざわざ
買って読んだのに、後に映画を見るまで
話の内容を思い出せなかったくらい印章が薄い -
みんなどこか不思議で、現実には出会うことはないんだろうなと思いつつも、それぞれのお話に出てくる登場人物が好き。人間らしい人がたくさん出てくる。いやー、面白かったです。ふわっと繋げてくる感じも絶妙。ちょっとラストうるっときちゃいました。終わり方も軽くて、爽やか。ポテチの今村と大西と今村母と、そしてなんだかんだ黒沢が好き。でもやっぱり動物園のエンジンの永沢がたまらない。超好きです。
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一言で言うと素敵なお話
中短編、どれも面白い
中でもポテチはとても良かった
もう少し膨 、それぞれの世界をもっと楽しみたかったけど、まぁ、これくらいの長さ、もう少し読みたいな~ぐらいがちょうど良いのかな
素敵な作品に出会えたことに感謝✡️ -
ふふふってなるところがあった。
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映画みたので再読。ポテチ何度読んでも好き。
ただやっぱり伊坂幸太郎は長編のほうが好き。 -
どの話も面白くて短編のこういう、ちょうど良く読めるのに、心になんか残る終わり方が大好き。
動物園のエンジンのふわっとしたところが個人的に短編ならではな感じがして好きだった。
もちろんフィッシュストーリーの繋がりも好きだし黒澤も今村も好き。
読後感が幸せとかではないけれど、なんかほっこりしてしまう。終わり方がいつもこの方はいいなぁ。会話も好きだなぁ。 -
「フィッシュストーリー」
これはもう圧巻でした。
全てが繋がる感覚が素晴らしかった。
無音の真実とは。
そこには何があったのか。
何十年の時を超えて伝わったとき
助かる人がいてよかった。
読み終わったときは爽快でした。 -
短編集。
その中でもフィッシュストーリーが一番好きな話。
誰かの行動が誰かの運命を変えていく。人間版ピタゴラスイッチ的な話は読んでいて面白い。 -
フィッシュストーリーすごい。すき。
売れないバンドが世界を救った。 -
「届けよ誰かに、頼むから」
表題になっているフィッシュストーリーが一番好きです。ふとしたきっかけが大きな変化につながることがあるから人生って面白いですよね。 -
内容は4つの短編からなる本なのですが、伊坂ワールド全開!といった感じで、どの話も非常に面白かったですね!もっと早く読んでおけば良かったと少し後悔しました。
本のタイトルにもなっている「フィッシュストーリー」は過去、現在、未来にわたる、ある無名バンドの最後の曲をベースとした爽快な話で私はこの話が一番好きですね。
「サクリファイス」と「ポテチ」は伊坂作品でよく登場する探偵兼空き巣の黒澤が登場する痛快な話で、「動物園のエンジン」も伊坂らしい作品だと思いました。 -
『フィッシュストーリー』
あのバンドの人たちの曲(想い)は届いたのかな。
あの歌があってあの無音部分があって、そこから人々がつながっているのは確かで、そう思うとキラキラする。 -
短編、というには少し長めの4作が収められた“中編集”。そんな言葉があるのかどうかは知りませんが。
「ラッシュライフ」にも登場した黒澤は、4編中2編で現れます。そのクールだけど心の底に熱を持ったような雰囲気は、同じ伊坂作品の人気キャラクター、死神・千葉に相通ずるものがあるような気がして。自分の中に絶対的な芯を持っているけれど、それを決して他人にまで強要しない姿勢に心を鋭く突かれる思いです。ありふれた言葉で言うなら、かっこいいなって。
さて、個人的なお気に入りはやはり表題作の「フィッシュストーリー」。時間軸が行ったり来たりする感じは、伊坂作品ならでは。頭の中で、飛行機が一瞬にして海を渡るかのように、描かれる時代に瞬時に飛び移っていくような感覚が、読んでいてとても心地良く感じられました。
「届けよ、誰かに」
悲愴感さえ感じさせるその切なる願いが、巡り巡って未来の世界を救う。それは偶然であって、必然でもあって。そうやって、人の一生が少しずつつながって未来を形作っていくのなら、今の私のなんでもないこの毎日も、もしかしたら未来のどこかで意味を持つのかもしれないな、なんて思います。そんなふうに、一人一人の人生にささやかな希望の光を照らしてくれるのが、伊坂作品の確固たる魅力なのではないでしょうか。 -
伊坂幸太郎による四部作で構成される短編小説集。内容もメルヒェン調な『動物園のエンジン』、昭和初期のミステリー風味『サクリファイス』、SF感を匂わせる設定の表題作『フィッシュ・ストーリー』、メロドラマ的な展開の『ポテチ』。全く異なるジャンルでありながらキャラクターによる会話のテンポ、言葉遊びならぬ文字遊びは「伊坂テイスト」バリバリで、それぞれ氏独特なアクロバティックな展開と着地感は愉快な漫画のよう。中でも『フィッシュ・ストーリー』は時間と空間の展開をもっとSF寄りにしたならば星新一か小松左京が描きそうなお話
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フッシュストーリー正義の味方。かっこいい。そのためには準備が大切なんだ。
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フィッシュストーリーとポテチが面白かった