砂漠 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (546ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101250250

感想・レビュー・書評

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  • 麻雀分かってて良かった。西嶋のことがより好きになれたから。
    「まわりのオヤジたちがどんどん、邪魔して、俺を負かすんですよ。俺は、世界を平和にしようとしているのに」
    西嶋の不器用な真っ直ぐさが心を打ちました。

  • 共通点は、名前に東南西北が入っているということだけ、
    性格も、見た目も、特技も、こだわりもまったく異なる
    4人と1人の、ある意味絵に描いたような大学生活
    マージャン分かったらもっとおもしろいかな~

    そんな接点のないように見えるそれぞれのストーリーが
    最後にはきっちり伏線回収されていく
    これぞ伊坂さんという作品!

    決してすべてがハッピーエンドじゃないし、
    泣いて笑ってを繰り返し、いろんなことが変わったけど、
    実はこの4年間は、その誰にとっても平等に、
    まったく同じスピードで流れていたということに、
    出口を目の前にして初めてそのことに気づく

    でも、「学生時代を思い出して、懐かしがるのは構わないが、
    あの時は良かったな、オアシスだったな、と逃げるような
    ことは絶対に考えるな。そういう人生を送るなよ。」

  • 大学時代を思い出してしまった。会話の軽妙さ、怠惰さ、ひたむきさ、初々しさ。こうやってオトナになっていくんだろうな。
    恩田陸の「夜のピクニック」は高校時代、この本は大学時代を思い出させてくれました。

  • 大学生はこれを読んでおけば良いんじゃないかとぐらい洗練された1冊だと思います。何回も何回も再読した大好きな1冊です。

  • 今どきの大学生で、こんな理屈っぽい若者はいるんだろうか。
    結構疎まれるね。

    だけど、一途でひたむきな理屈っぽさが何だかとても良い。

    語り部である主人公が、一番まともで当たり障りのない人間なのかもしれないけど、それでもユーモアあふれる文体で、彼ら5人の大学生活を活写していく。

    伊坂幸太郎の小説はそんなに多く読んだわけではないけど、これが一番面白いかも。

    どことなく、村上春樹を連想させる、そんな小説だ。

  • さくさく読める、かつ楽しい。適度に冷めたような視点が読んでいて心地よい。

  • とても良かった。とても良かった。西嶋の一言一言が心の砂漠に染みわたっていった。
    西嶋の言動は変態の域に達しているけど、変に的を得てるような気がしました。

  • 伊坂幸太郎は、現代小説家で僕が一番好きな作家。
    どの小説も、ストーリーの伏線・整合性が完璧にとれており、ラストは必ずどんでん返し・伏線回収してくれるところと、正義感・家族愛・人生の希望などのストレートな感動ストーリーが好み。

    この小説は、伊坂幸太郎得意のミステリー小説というよりは青春小説。登場人物メインは、仙台の大学に通う5人の大学生男女。
    描かれるのは、彼らの麻雀・ボウリング・合コン・アルバイト・大学祭などの日常的なモラトリアム学生生活と、彼らが巻き込まれる通り魔・空き巣事件や超能力騒動などの非日常。

    一応、伊坂幸太郎の小説らしく伏線回収・叙述トリックなどのミステリー要素もあり、それらはとても良く出来たストーリーだが、この小説の一番の魅力はキャラクター。

    特に西嶋という男が魅力的。たぶん読んだ人はみんなそう感じると思う。
    彼の外見は、暑苦しい小太り眼鏡(カンニング竹山を若くした感じか)。
    イラクやアフガニスタンを攻撃するアメリカを非難し、世界平和のためになぜか麻雀で平和(ピンフ)を狙い続け、保健所で処分されそうな犬を見たら後先考えずに引き取りに行っちゃう。
    昭和の学生運動っぽい高邁な理想と無謀なくらいの行動力、空気読まずに言いにくいこともズケズケと言うところ(なぜか丁寧な言葉使いで)を愛さずにはいられない。
    たぶん、実際にいたら相手するのがとても面倒くさいことでしょうが。

    西嶋という男の言動とこの小説の印象的な言葉
     人間は「近視眼型」(目の前のことしか見えずに突っ走る)と「鳥瞰型」(何事も客観的に見て冷静)に分類される。
    を読むと改めて以下のようなことを思わされる。

    大人・社会人は仕事において客観的に見ることができる「鳥瞰型」人間の方が良しとされることが多いけど、政治・社会問題に対し傍観者・批評家・ツッコミ役であることは本当はカッコ悪いことで、「近視眼型」人間(お笑いで言うボケ役)がもっといてもいいんじゃないか、と思わせてくれる。

  • 西嶋のキャラが良さすぎて、ぐいぐいと500ページもある本作品を一気に読んでしまいました。兎に角羨ましい程楽しい大学生活を描いた快作です。こんな仲間達と青春を過ごすのは苦痛なんだろうな。なんてことはまるでない。

  • 砂漠に雪を降らすことだってできる。学生たちの無意味な日々が読者にとっては意味のある素敵なお話に聞こえてくる。

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著者プロフィール

伊坂 幸太郎(いさか こうたろう)
1971年千葉県生まれの作家。東北大学法学部卒業後、SEとして働きながら文学賞応募し、2000年『オーデュボンの祈り』で新潮ミステリー倶楽部賞受賞、デビュー作となる。その後作家専業となり、宮城県仙台市に在住しながら執筆を続けている。2004年『アヒルと鴨のコインロッカー』で第25回吉川英治文学新人賞、同年『死神の精度』で第57回日本推理作家協会賞短編部門、2006年平成17年度宮城県芸術選奨文芸部門、2008年『ゴールデンスランバー』で第5回本屋大賞、第21回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。同作で直木賞の選考対象となることを辞退したことも話題になった。上記受賞作のほか、『重力ピエロ』、『バイバイ、ブラックバード』、『アイネクライネナハトムジーク』など話題となる作品は多い。代表作も殆どが映画化されている。最新作に『フーガはユーガ』。

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