3652: 伊坂幸太郎エッセイ集 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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レビュー : 104
  • Amazon.co.jp ・本 (446ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101250298

作品紹介・あらすじ

エッセイが得意ではありません――。自らはそう語る伊坂幸太郎がデビュー以来ぽつぽつと発表した106編のエッセイ。愛する小説、映画、音楽のこと。これまた苦手なスピーチのこと。そして、憧れのヒーローのこと。趣味を語る中にも脈々と流れる伊坂的思考と、日常を鮮やかに切り取る文体。15年間の「小説以外」を収録した、初のエッセイ集。裏話満載のインタビュー脚注つき。

感想・レビュー・書評

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  • 2000年から2014年まで(2015年もちょっと)のエッセイが収録されている。
    ページの下段には伊坂さんの当時を振り返るコメントが載っていて、どちらかというとコメントの方が面白かった。
    伊坂さんのエッセイは私の好きなタイプ(日常のよしなしごと)とはちょっと違ったみたい。

    あ、殺し屋ケラーシリーズをすごく読みたくなりました。

  • ついに、伊坂さんの文章を読みながら蛍光ペンを手に取った。
    伊坂さんの作品の中には毎回大好きな言葉や言い回しがあふれていていつか好きな言葉に線を引きながら読もうと思っていたがついに行動に移した。

    この言葉も蛍光ペンで線を引いたもののひとつなのだが本書の中で、

    「そこにある言葉を読み進むこと自体が快楽を生むかどうか」

    小説は本来そういうもの、と伊坂さんは某新人賞の選考委員の言葉を借りてつぶやいている。

    わたしにとって伊坂さんの小説はまさに「そこにある言葉を読み進むこと自体が快楽を生む」ものなのである。

    だからこそ読み終わるのが嫌でいつも伊坂さんの小説を読みながら他の作品にも手を出してしまう。

    読了を惜しむのもそこそこにしてこれからも伊坂作品の発表を楽しみにしようと思う。

  • 伊坂幸太郎のエッセイ。
    自身の書いた本への思いやオススメの本、映画や音楽、喫茶店での出来事、干支噺などが人柄がにじみでた優しい文体でつづられている。

  •  とにかく、いろんな意味・観点から驚愕の一冊だった(゚д゚)!

     まず、ユーモア感覚のぎこちなさ、とくにダジャレセンスの欠如っぷり(゚д゚)!
    「ラジオ深夜便」後藤繁榮(しげよし)アンカー以下じゃん(゚д゚)!
     干支エッセイなど無残、哀れの極み……よく打ち切りにならなかったな(>_<)
     中日新聞編集による(作者・読者両方に対する)いじめ・嫌がらせ・拷問?(>_<)
     まじめに書いてる年はまだしも、ウケ狙いで書いてる年は目も当てられない(>_<)
     イササカ流軽口のダラダラ垂れ流し、小説だと目まぐるしいストーリー展開に希釈されてるんだけど、日常エッセイだとそのつまらなさがモロむき出しになっちゃうんだなあ(>_<)
     痛々しかった(>_<)

     雑誌の巻末に載ってる「来年の新刊予告」みたいな(どうでもいい)短文まで丹念に網羅していることにも驚き(゚д゚)!
     大文豪の研究者向け大全集じゃあるまいし……いらないよ、こんなの(´ε`;)ウーン…

     一編一編にいちいち自己ツッコミ(インタビュー?)が付随していることにも驚き(゚д゚)!
     小説でもこういうのどうかと思うけど、ましてエッセイに於いてをや(゚д゚)!
     自信のなさのあらわれのようで、これらもすべて不要……(´ε`;)ウーン…

     内容に関しては、なんと言ってもイササカ先生の読書遍歴が自分とまったく重ならないことに、驚愕(゚д゚)!
     硬軟とりまぜ膨大な作品名があげられているけれど、作家名すら聞いたことないものが多(゚д゚)!
     世代的にキング・クーンツ・大極宮を耽読しているものだとばかり思い込んでいたのに……「デッドゾーン」すら読んでない(当時)、だと!?(゚д゚)!
    「いかにも」なのに、ハルキチルドレンでもない(?)、だと!?(゚д゚)!
     サワコー「一瞬の夏」は妻の蔵書、だと!?(゚д゚)!
     ……これまで自分勝手に妄想していたイササカ像がガラガラ音を立てて崩れ去っていった……(>_<)
     まあ、これまで未体験の島田雅彦に本書で興味を持ったので、いずれ読んでみようとは思った( ´ ▽ ` )ノ
    (音楽の趣味もまったく自分と違っていたけど、これは想像通り)
    (「ザ・ウーマン」、いま調べたらゴリッゴリのZ級映画じゃん(>_<)。なんでまた、こんなものを……)


     とまれ、狂がつくくらいのイササカ先生ファン以外には需要のない一冊( ´ ▽ ` )ノ
     たいていの小説巧者はエッセイ巧者でもあるのが普通なんだけどなあ( ´ ▽ ` )ノ
     筒井康隆・阿刀田高・向田邦子などなどバケモノ的大先輩たちと引き比べるのはかわいそうだけど、平成屈指の大ベストセラー作家に求められるエッセイ集は、とてもとても本書のようなレベルではないよ( ´ ▽ ` )ノ
    「平凡な生活を送ってるから面白いものが書けない」と言い訳してるけど、平々凡々なものに斬新な視点・切り口・考え方・感じ方をもたらすのがエッセイの妙味・真骨頂、では?( ´ ▽ ` )ノ


    「2011年」ぶんの文章がほとんどゼロ? 仙台在住作家なのに?……と拍子抜けした読者がいるかも知れないけれど、それは「仙台ぐらし」の方に収録されてるんだよね( ´ ▽ ` )ノ

    2019/07/21


     

  • 伊坂さんに親近感わくことお約束。

  • 『ガソリン生活』は運転免許を持ってて書いたのか想像で書いたのかを知りたかったのだけど、その話はなかったので次のエッセイへ。

  • 作者の色々なところで書かれたエッセイが時系列で並べられている。それぞれは独立しているので、ところどころ読んでも問題はない。
    この作家の本はよく読んでいるけれど、はっきり面白いといえるのと何が面白いのかわからないの2つに自分では分けられる。もちろん自分の力量不足が原因だから、世間的な評価は正しいと思う。それで、この本を読んで自分として一番役に立ったのが、紹介している本が今までの自分の積ん読リストとほぼまったく重ならなかったことだ。これでまた読みたい本が増えた。

  • 伊坂幸太郎初のエッセイ。
    「オーデュポンの祈り」でデビューして10年を祝って出版。
    今までの様々な雑誌でのコラムや書評などを集めたもの。
    小説しか読んだことがなかったので、エッセイを読んでみて、また違った側面を知ることが出来た。
    意外と気が小さくて人が良くて、出不精ってこともわかって何か面白かった。彼の薦める本も相当メモらせもらったので、早速どんどん読んでみようと思う。
    「いいんじゃない?」という章が好き。
    彼は元はサラリーマンと兼業していた。ある日、通勤のバスの中で、大好きな斎藤和義の「幸福な朝食 退屈な夕食」という曲をウォークマンで聴いていたとき、何故かその日はいつもより新鮮に聴こえ、「小説に専念しない限り、この曲に勝てるような作品は作れないんじゃないかな」と強く思ったらしい。そして翌日に会社に辞職の意思を伝えた。
    カッコいい。こういう、自分の運命を変える一瞬ってあるんだろうな。
    あと、表紙がかわいい。木工作家の三谷龍二の作品の温かい感じが好き。
    次読む本が最後で、伊坂の小説、全て読破である。
    同じ猪年、というところも親近感を感じる要因の一つ。

  • 毎度不満を漏らしつつも結局伊坂作品を読んでしまう私だが、ふと氏の人となりを知りたくなり、本書を購入。各種媒体に寄稿されたエッセイが収録されており、ごった煮感は否めないものの、エピソードトークや作品裏話、書評や映画&音楽レビューなど様々なタイプのエッセイが楽しめる。特に氏の父親絡みのエピソードはどれも面白く、作品に登場する独創的なキャラクターは実はお父上がモデルなのでは?とついつい深読みしてしまった。本書で紹介されている本を色々とチェックしている内に気付いたら『読みたい本』の登録件数が増えてしまいました…。

  • 3
    伊坂幸太郎エッセイ集。10年と閏年で、デビュー作の発売日から3652日ということらしい。伊坂らしいちょっとユーモアのある感じのエッセイ。干支エッセイの苦悩がなかなか面白い。パンクっぽい感じが好きらしい。注釈が多く、読むのが面倒な部分もある。下注釈なのでまだましだが。

    映画と漫画は映像を見せるが、小説と音楽は仲間。想像するのがよいのだと。優しさは想像力だと。大江健三郎の言葉に、世界中の人間が想像力を働かせれば核兵器なんて一瞬でこの世から消える。伊集院静、小説というのは理不尽なことに悲しんでいる人に寄り添うもの。青春とは何か、僕にはきっと特別あつらえの人生が待っていると無根拠に思っている時期のこと。三島由紀夫の文章もじり。チルドレンの真意、大人がカッコ悪いから子供がなめるのではないか、カミュの異邦人は表面的な事実のみを見て理解できないから蓋をして若者は異常になってきていると決めつけるのはカミュの時代から現代まで変わってない。これから起きることを心配していると長生きしない、ネズミの電気ショックの実験予告電気有無。大事件の濡れ衣をきせられたため、逃亡するというプロットは王道の一つらしい。トロイの木馬、ギリシャ神話のトロイア戦争で、木馬に隠れて城の中に入れさせる話がもと。

    本の紹介もかなり多い。
    白昼堂々 結城昌治 軽快なコメディ調のよう。元気にさせる。小説の価値があったと思わせるよう。
    幻の終わり キースピータースン ウェルズ全4作、キャラに存在感
    叫び声 大江健三郎
    熱帯 佐藤哲也 作家として小説表現の可能性を考えさせられる、小説表現の追求の奥深さと不思議で可愛らしい物語の面白さが一緒になってる
    愛と悔恨のカーニバル、僕が愛したゴウスト 打海文三
    北の夕鶴2/3の殺人、奇想天を動かす 島田荘司
    ラストサムライ 武田幸三という格闘家について、抽象的な何かを伝えられる、勝手も負けてもファンになる
    ドラえもん 全巻
    ザワールドイズマイン、キーチ新井英樹
    鎌倉物語、地球最後の日 西岸良平
    映画の紹介も。狂っちゃいないぜ

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著者プロフィール

伊坂 幸太郎(いさか こうたろう)
1971年千葉県生まれの作家。東北大学法学部卒業後、SEとして働きながら文学賞応募し、2000年『オーデュボンの祈り』で新潮ミステリー倶楽部賞受賞、デビュー作となる。その後作家専業となり、宮城県仙台市に在住しながら執筆を続けている。2004年『アヒルと鴨のコインロッカー』で第25回吉川英治文学新人賞、同年『死神の精度』で第57回日本推理作家協会賞短編部門、2006年平成17年度宮城県芸術選奨文芸部門、2008年『ゴールデンスランバー』で第5回本屋大賞、第21回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。同作で直木賞の選考対象となることを辞退したことも話題になった。上記受賞作のほか、『重力ピエロ』、『バイバイ、ブラックバード』、『アイネクライネナハトムジーク』など話題となる作品は多い。代表作も殆どが映画化されている。最新作に『フーガはユーガ』。

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