眠れぬ真珠 (新潮文庫)

  • 新潮社 (2008年11月27日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (368ページ) / ISBN・EAN: 9784101250526

みんなの感想まとめ

恋愛の中で年齢や自己認識がどのように影響するかを描いた作品です。版画家の咲世子と17歳年下の素樹との関係は、彼女の内面に深い変化をもたらします。年を重ねることで見えてくる自分の限界や可能性、そして恋愛...

感想・レビュー・書評

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  • 45才の版画家の咲世子と28才の素樹の恋愛小説。

    「アーティストにとって年を取るということはどういうことか」という問いに対して
    「いい面と悪い面がある。いいのは、自分にはできないことが、はっきりわかることかな」
    という回答が印象に残った。

    若いうちは何者にでもなれる代わりに何者でもない事に焦っていた気がする。年を取ると自分にはできないことが分かる、つまり出来ることも明確になり自分というものが確立されていく。

    そういうことを考えながら読み終わりました。本筋とはずれてるけど。

  • 大人の小説。石田衣良さんの作品は本当に心理描写がうまく、やりきれない感じなどがビシビシ伝わる。男性である著者がどうやったらここまで女性の気持ちを描けるか。この終わり方、どうなると幸せなんだろう…

  • 著者、石田衣良さん、どのような方かというと、ウィキペディアには、次のように書かれています。

    ---引用開始

    石田 衣良(いしだ いら 1960年3月28日 - )は、日本の小説家。本名は石平庄一(いしだいら・しょういち)いしだいらしょういち。ペンネームの由来は本名「石平(いしだいら)」を分割したもの。

    ---引用終了


    で、本作の内容は、次のとおり。

    ---引用開始

    出会いは運命だった。17も年下の彼に、こんなにも惹かれてゆく-。孤高の魂を持つ、版画家の咲世子。人生の後半に訪れた素樹との恋は、大人の彼女を、無防備で傷つきやすい少女に変えた。愛しあう歓びと別離の予感が、咲世子の中で激しくせめぎあう。けれども若く美しいライバル、ノアの出現に咲世子は…。一瞬を永遠に変える恋の奇蹟。熱情と抒情に彩られた、最高の恋愛小説。

    ---引用終了


    本作は、「島清恋愛文学賞」受賞作になります。
    初めて聞く文学賞になりますので、調べてみました。

    以下、ウィキペデイアより、引用です。

    ---引用開始

    島清恋愛文学賞(しませれんあいぶんがくしょう)は、金沢学院大学が主催・運営する、恋愛小説を対象とした日本の文学賞。

    ---引用終了

  • 更年期の女性が主人公ということで読んでみたが、どんな結末になるのか気になって1日で読んでしまった。

    途中官能的な表現もあるので電車で読む際はご注意をを。

  • 現代の感覚とは少しかけ離れた
    昭和感の強い内容だと思いました

  • 私にとって石田衣良さんの本は心を清めたい時に読みたくなる作家さんです。
    これも美しいものに触れたな〜という時間をを送りました。

    年上女性と年下男性の歳の差の恋愛って純愛を感じますね。
    女性の財力で男を選ばない感じと、男性の若さで女性を分別しない感じが。
    女の私としても夢を見させてくれる設定です。笑
    逆だったら何だか聞こえが悪じますが。
    金ある男性と若かりし女性。


    女性にとって男性のセクシーだと思う部分って手と答える方が多いらしいですよ。
    男性は、足だとか。
    そう何かの短編で読んだのですが石田衣良さんのものだったかもしれないです。
    その声がこれにも含まれてるなあと感じました。

  • この作家さんは短編を読んだことはあったけれど長編の恋愛ものを初めて読んだ。適齢期を過ぎた更年期に入ろうかという女性の目線でその年齢を経験してきたような表現に驚く。芸術家特有の感情があるかとも思えて凡人には理解しにくい部分もある。ストーカーのような若い娘に悩まされその子の生い立ちや末路も悲しいけれどそれはこのストーリーのメインの話ではない。
    咲世子が掴む恋の結末を堪能できたのは間違いない。

  • 大人の恋。
    相手を思うばかり・・・。
    私達に未来はないのよ。でも、現在がある。
    大人の恋愛小説でした。

  • 40代の主人公が年下の男と恋に落ちる。
    読みやすいけれど、なんだか少し薄っぺらく感じてしまった。
    もっとドロドロした感情が出ていてもよかったかも。

  • 初石田衣良作品。意外な結末でびっくりしたが、満足のいく終わり方だった。咲世子のような女性に憧れる。でもいざ自分が45歳になったら、若い人がまぶしくて羨ましいという言葉では片付けられないほどの気持ちを抱くのだろう。現実で45歳と28歳ほどの歳の差があるカップルを何組かみたことがあるが、咲世子たちのような情熱さは感じられなかった。小説の中の話であるから当たり前かもしれない。亜由美が死んだのも意外だった。咲世子を襲って、そのまま病院に入るのかと思ったらまさかの死。驚いた。でも、人は人の生と死を通して成長するのだと思った。咲世子は28歳のみなぎる生命力に、素樹は咲世子の静かな情熱に、卓治は亜由美のあっけない死に。全てがいいものをもたらしたとは言えないが、変化という意味では十分なものをもたらしたと思った。

  • 最後まで読んだ一番の感想は、前半の性描写いる?ということだった。。。
    読み始めてすぐに思ったのと違うなと思って、読むの止めようかと思ったけど、それ以降は悪くなかった。

    単行本発売は2006年らしいので、現在読むと?な箇所もあるけど、風景の描写が綺麗で、カフェ、アトリエの雰囲気が良くて、行ってみたいと思わせる。それから銅版画の製作過程と、二人で美術館に行くシーンが特に良かった。

    現在この小説が書かれるなら、更年期という言葉を繰り返さずに表現したのではないかと思う。

  • 『眠れぬ真珠』石田衣良さん
    読了したのは3年以上前です。
    それだけの月日が経過しても、この物語の読了感は、まだ心に新鮮に残っています。

    わたしは、男性です。
    だから、女性の心理や、ましてやその機微な裏側など想像することもできません。

    この小説の斬新さは、男性作家の石田さんが、女性の心理を描写している点です。
    しかも、17歳もの年齢が離れた年下の男性を少しずつ好きになる女性を描写しているのです。

    ありえること、ありえないことの二軸で論じるではなくて、移りゆく大人の世代の心模様を舞台のそでから覗いてみるそんな感覚をお勧めします。

    物語の最後まで読み進めたとき、良かったね! おめでとう!と素直に喜べる小説です。

  • 人を想う気持ちはどんな形であっても美しくて切ない。恋は、相手がどんな立場でも、年齢でも、関係なく抗いようがないほど突然に堕ちてしまって、そのあとはもう頭ではわかっていても自分の力ではどうしようもできないほどの強い力で引き摺り込まれていくような感覚である。そんな思いに身に覚えのある女性ならば、咲世子の心情に共感してやまないんだろう。自分の身の程を弁えて、17歳下の素樹の負担にならないよう期限付きの2人の時間を噛み締め、その上自ら身を引く様子に素樹にたいする深い愛情を感じ、いじらしいくらい大人なヒロインに、どうにか幸せな結末であれと何度も願った。あとがきにもあったが、男性作家であることを忘れてしまうほど女性の心理描写を描くにさしあたり解像度が高すぎる石田衣良の文章に魅せられたまま、大満足の読了。全て読み終わったあとにタイトルの意味を理解し、二度くらうすばらしい作品。

  • 序盤はまだ面白さがわからずだらだらと読んでいた。性についてここまで生々しく数回のシーンで描かれている本は初めてで読んでいて少しくらくらした。女性として年を取ること、自分の人生で大切にしていきたいこと、どんな人生にしたいのか、好きな人とどんな関係になりたいのか考えさせられた。主人公の生き方、姿勢がただただかっこよかった。主人公のようになりたいというわけではないがやはり芯の強いまっすぐとした女性になりたいと思った。

  • ラストになって私は、やはりこの話を読んだことがあつたと実感した。
    自分で買った本棚にあったのだから少しも不思議では無い。

    けれど、初めて読んだであろう歳より随分と時間が経っているため最初は読んだことを思い出さなかった。

    その時いったいどんな気持ちで此の話しを読んだのだろうと思ったら何故か、涙が出る様であわててしまつた。

    人が歳を重ねていく事、流れる時間は決して止まらない。
    たぶんその時は、それに抗えも出来ず認める事もなく眼を逸らしてしまいたい時間だったのかと思う。

    更に時が去った今では、辛うじて見据えて向き合う事が出来るようになっている自分に気がついた。
    自分に向き合う勇気を出して明日を迎えにいく。

    完璧なフォルムの真珠ではなくても私に似合う真珠をさがそう

  • 石田衣良さんおとくいの、女性の気持ちや心の動きをこれでもかってくらいにリアルに描写する文章がとても素敵だ。
    主人公の魅力もさることながら、その恋人となる素樹くんの若々しい美しい姿もやはり素晴らしい。

    ともすれば若いツバメとのラブロマンスを楽しむ熟年女性のお話、ということでハーレクイン的な感じの物語、と思われそうだが(ハーレクイン的ストーリーが良いとか悪いとは別として)なかなかどうして、その物語性の深さはさすが、という感じ。

    ほぼ十年前の作品だけれど、不思議と古臭さは感じなかった。
    まあでもビデオテープとか、ブラウン管とかには隔世の感はあるか。

  • 石田さんの本は初めてかも。

    ずっと読書出来なくて我慢出来なくなったときにたまたま家にあった本。
    なんとなく石田さんに対して持ってたイメージと違う作風だし、セリフの言い回しや語尾があまり好きじゃないけど、

    でもねー

    忘れないと思う。

    いつも本は読むこと自体が好きだったり目的だったりするから、読む端から忘れることも多いけど。

    人生考えるなー。

    人に愛されるなんて奇跡的なことおこるんでしょうか。45歳まででも待てるんでしょうか。

    生きがいに出来る仕事か~。

    とか。


    迷うけど☆5!

  • 恋をした時のわくわくや幸福感を味わえる小説。

  • 会社の同期が誕生日プレゼントにサジェストしてくれた本。最初帯だけ読んだ時は45歳の女性が17下の男の人とと抱き合ってて少しびっくりしたが(なぜこの本を私(22)に勧めたってw)、その同期曰く「主人公の女性がとってもかっこよくてさ」って目を輝かせて言ってて。実際本当に素敵な大人の女性だった。ただ少し孤独だった。そしてこの本自体とても幸せな恋愛の話だったので、当時辛い恋愛をしてた私の癒しだった。

  • 女性視点の描写がリアルと言われてる作品。
    年下男性との恋愛は、愛人やセックス描写で重い小説かと思ったが、読み終えたら爽やかな印象でした。
    人を愛することに正しい方法なんてあるのかな。
    自由に恋愛できるなら一瞬でも全身全霊で恋愛すべき。

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著者プロフィール

1960年東京生まれ。成蹊大学卒業。代理店勤務、フリーのコピーライターなどを経て97年「池袋ウエストゲートパーク」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。2003年『4TEEN フォーティーン』で直木賞、06年『眠れぬ真珠』で島清恋愛文学賞、13年 『北斗 ある殺人者の回心』で中央公論文芸賞を受賞。他著書多数。

「2022年 『心心 東京の星、上海の月』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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