眠れぬ真珠 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (367ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101250526

作品紹介・あらすじ

出会いは運命だった。17も年下の彼に、こんなにも惹かれてゆく-。孤高の魂を持つ、版画家の咲世子。人生の後半に訪れた素樹との恋は、大人の彼女を、無防備で傷つきやすい少女に変えた。愛しあう歓びと別離の予感が、咲世子の中で激しくせめぎあう。けれども若く美しいライバル、ノアの出現に咲世子は…。一瞬を永遠に変える恋の奇蹟。熱情と抒情に彩られた、最高の恋愛小説。

感想・レビュー・書評

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  • 著者、石田衣良さん、どのような方かというと、ウィキペディアには、次のように書かれています。

    ---引用開始

    石田 衣良(いしだ いら 1960年3月28日 - )は、日本の小説家。本名は石平庄一(いしだいら・しょういち)いしだいらしょういち。ペンネームの由来は本名「石平(いしだいら)」を分割したもの。

    ---引用終了


    で、本作の内容は、次のとおり。

    ---引用開始

    出会いは運命だった。17も年下の彼に、こんなにも惹かれてゆく-。孤高の魂を持つ、版画家の咲世子。人生の後半に訪れた素樹との恋は、大人の彼女を、無防備で傷つきやすい少女に変えた。愛しあう歓びと別離の予感が、咲世子の中で激しくせめぎあう。けれども若く美しいライバル、ノアの出現に咲世子は…。一瞬を永遠に変える恋の奇蹟。熱情と抒情に彩られた、最高の恋愛小説。

    ---引用終了


    本作は、「島清恋愛文学賞」受賞作になります。
    初めて聞く文学賞になりますので、調べてみました。

    以下、ウィキペデイアより、引用です。

    ---引用開始

    島清恋愛文学賞(しませれんあいぶんがくしょう)は、金沢学院大学が主催・運営する、恋愛小説を対象とした日本の文学賞。

    ---引用終了

  • 私にとって石田衣良さんの本は心を清めたい時に読みたくなる作家さんです。
    これも美しいものに触れたな〜という時間をを送りました。

    年上女性と年下男性の歳の差の恋愛って純愛を感じますね。
    女性の財力で男を選ばない感じと、男性の若さで女性を分別しない感じが。
    女の私としても夢を見させてくれる設定です。笑
    逆だったら何だか聞こえが悪じますが。
    金ある男性と若かりし女性。


    女性にとって男性のセクシーだと思う部分って手と答える方が多いらしいですよ。
    男性は、足だとか。
    そう何かの短編で読んだのですが石田衣良さんのものだったかもしれないです。
    その声がこれにも含まれてるなあと感じました。

  • この作家さんは短編を読んだことはあったけれど長編の恋愛ものを初めて読んだ。適齢期を過ぎた更年期に入ろうかという女性の目線でその年齢を経験してきたような表現に驚く。芸術家特有の感情があるかとも思えて凡人には理解しにくい部分もある。ストーカーのような若い娘に悩まされその子の生い立ちや末路も悲しいけれどそれはこのストーリーのメインの話ではない。
    咲世子が掴む恋の結末を堪能できたのは間違いない。

  • 大人の恋。
    相手を思うばかり・・・。
    私達に未来はないのよ。でも、現在がある。
    大人の恋愛小説でした。

  • 40代の主人公が年下の男と恋に落ちる。
    読みやすいけれど、なんだか少し薄っぺらく感じてしまった。
    もっとドロドロした感情が出ていてもよかったかも。

  • 初石田衣良作品。意外な結末でびっくりしたが、満足のいく終わり方だった。咲世子のような女性に憧れる。でもいざ自分が45歳になったら、若い人がまぶしくて羨ましいという言葉では片付けられないほどの気持ちを抱くのだろう。現実で45歳と28歳ほどの歳の差があるカップルを何組かみたことがあるが、咲世子たちのような情熱さは感じられなかった。小説の中の話であるから当たり前かもしれない。亜由美が死んだのも意外だった。咲世子を襲って、そのまま病院に入るのかと思ったらまさかの死。驚いた。でも、人は人の生と死を通して成長するのだと思った。咲世子は28歳のみなぎる生命力に、素樹は咲世子の静かな情熱に、卓治は亜由美のあっけない死に。全てがいいものをもたらしたとは言えないが、変化という意味では十分なものをもたらしたと思った。

  • 『眠れぬ真珠』石田衣良さん
    読了したのは3年以上前です。
    それだけの月日が経過しても、この物語の読了感は、まだ心に新鮮に残っています。

    わたしは、男性です。
    だから、女性の心理や、ましてやその機微な裏側など想像することもできません。

    この小説の斬新さは、男性作家の石田さんが、女性の心理を描写している点です。
    しかも、17歳もの年齢が離れた年下の男性を少しずつ好きになる女性を描写しているのです。

    ありえること、ありえないことの二軸で論じるではなくて、移りゆく大人の世代の心模様を舞台のそでから覗いてみるそんな感覚をお勧めします。

    物語の最後まで読み進めたとき、良かったね! おめでとう!と素直に喜べる小説です。

  • 会社の同期が誕生日プレゼントにサジェストしてくれた本。最初帯だけ読んだ時は45歳の女性が17下の男の人とと抱き合ってて少しびっくりしたが(なぜこの本を私(22)に勧めたってw)、その同期曰く「主人公の女性がとってもかっこよくてさ」って目を輝かせて言ってて。実際本当に素敵な大人の女性だった。ただ少し孤独だった。そしてこの本自体とても幸せな恋愛の話だったので、当時辛い恋愛をしてた私の癒しだった。

  • 女性視点の描写がリアルと言われてる作品。
    年下男性との恋愛は、愛人やセックス描写で重い小説かと思ったが、読み終えたら爽やかな印象でした。
    人を愛することに正しい方法なんてあるのかな。
    自由に恋愛できるなら一瞬でも全身全霊で恋愛すべき。

  • 大人の女性を主人公にするタイプも得意なのだろうか?
    著者が男性だということを忘れてしまいそうになる。
    銅版版画家の咲世子、45歳。独身で芸術家、仕事もバリバリやっている。それだけでおしゃれ。
    夜の海辺のカフェでアイデアを練ってというスタイルもアーティストっぽいしね〜。
    その上、愛人はいるし17歳年下の彼氏はいるしで夢のような生活。
    その分、独りということを身近に感じてしまうのだろうけれども。
    やることがあれば、独りでもやっていけそう。

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著者プロフィール

1960年東京生まれ。成蹊大学卒業。代理店勤務、フリーのコピーライターなどを経て97年「池袋ウエストゲートパーク」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。2003年『4TEEN フォーティーン』で直木賞、06年『眠れぬ真珠』で島清恋愛文学賞、13年 『北斗 ある殺人者の回心』で中央公論文芸賞を受賞。他著書多数。

「2022年 『心心 東京の星、上海の月』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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