裏庭 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 6691
レビュー : 756
  • Amazon.co.jp ・本 (412ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101253312

感想・レビュー・書評

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  • 私にとって大切な本になる気がする。

    誰もが一つや二つ、生い立ちの中で傷を受ける。
    自分自身の傷にどう向き合い、受け入れていくかが、照美(テルミィ)の冒険を通して語られていく。
    傷を癒すのではなく、受け入れる。
    もちろん実際にはこの上なく難しいことだろう。
    安易な癒しの物語でないところがすばらしい。

  • 2014 5/10

  • 小説の世界ではときどき
    「この作品は閉じている」とか
    「この作品は開いている」と
    表現されたりすることがあります。

    明確な定義はないようなのですが、
    閉じている物語の代表として
    この作品を紹介されたの読んでみました。

    タイトルからはあまり想像がつかないですが、
    思いのほかしっかりとファンタジーでした。
    各国のさまざま童話・伝承が入り混ざって
    混然たる世界が構築されています。

    何をもって閉じているのか、
    私にもはっきりとわかりませんが、
    あくまでも心の内面、内面へと突き進んでいくさまは
    確かに閉じている世界と言えるのかもしれません。

    視点が切り替わり、世界が切り替わり、
    重厚な文章もあってやや読みにくかったですが、
    少女の成長と救済にぐっと心が惹きつけられました。

  • 中学の頃に読み等身大の主人公に共感して辛かった。でもその辛さを乗り越えたからこその成長があるということを実感できる話。

  • まるで外国の映画のようなファンタジー作品。
    バタバタした現実からしばし離れて冒険ができる楽しい時間となりました。

  • 授業の参考書で初めて泣いた。照美の気持ち、よくわかるよ。

  • 思っていた以上にファンタジーだった。それは失望というより、予期せぬご褒美に与ったようなものだ。
    庭という、生命のひしめき合う世界は、私の世界のフィルターを外してみれば、きっとあんな風になっているのかもしれない。でも此方と決して切り離されているわけではなく、意志の在り方や、傷への対し方が似ている。庭を作る人も、やがて庭の養分になり、一部になっていくからだろう。幾重にも、何世代にも渡って、命や意志がつらなる世界なのだとしたら、それこそファンタジーで表現するに相応しい。美しいメタファーだ。
    『沼地のある森を抜けて』での、菌の世界の描き方と同じ目線を感じて嬉しくなった。

  • 喪を忘れることで「裏庭」の荒廃をもたらし、それが現実生活に跳ね返り、生活が輝きを失う・・・。同感。 2回読んだけど、まだすっきりしないなぜか。

  • 本屋さんでバイトしていた時に見つけた本。棚整理中に本に呼ばれた気がした。読み始めたら読みにくいけど、不思議と惹かれた記憶。

  • 純文学かと思い読み進めたら、めっちゃファンタジーでびっくりした。
    親子三代に渡る家系の系譜を書かせたらうまい人だなあ、と思う。
    日本のガルシア・マルクス?
    ファンタジー部分は駆け足ながらも童話の様な雰囲気。
    現代部分では女性視点で人生観を交えつつ語られる。
    なかなか面白い本でした。

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著者プロフィール

梨木 香歩(なしき かほ)
1959年、鹿児島県生まれの小説家、児童文学作家、絵本作家。
『西の魔女が死んだ』で日本児童文学者協会新人賞を受賞。映画化もされたこの受賞作が最も著名な代表作となる。
ほかに新美南吉児童文学賞、小学館文学賞を、『裏庭』で児童文学ファンタジー大賞、『渡りの足跡』で読売文学賞随筆・紀行部門をそれぞれ受賞。
受賞作以外の代表作として、『家守綺譚』、『沼地のある森を抜けて』、『ぐるりのこと』などがある。

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