裏庭 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 6701
レビュー : 756
  • Amazon.co.jp ・本 (412ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101253312

感想・レビュー・書評

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  • 「傷を、だいじに育んでいくことじゃ。そこからしか自分というものは生まれはせんぞ」

    少女は冒険に出なくてはいけない。鎧を捨てる覚悟を試されなくてはいけない。誰かのためじゃなく、自分が何かを知らなくてはならない。

    すべての人がつながっていく「裏庭」のファンタジーな世界。時に残酷な出来事が起こる寓話の世界を進んでいく女の子「テルミィ」と冒険するうちに、幼いころの、物語にのめり込んでいた自分と出会ったような感覚が芽生えてくる。
    初めて読んだのに懐かしい感覚。

    「傷」を重要なモチーフにして進む裏庭の冒険や、裏庭の登場人物にそれぞれ役目があって、役目があるからこそ孤独でなくちゃいけない描写が心に刺さった。


    誰もが最高の形で愛されて育つわけじゃない。それを乗り越えるのが冒険の物語なんだな、と、救われる。
    非常に素晴らしい小説でした!

  • 繰り返して読んでいる本。

    ファンタジーである、ファンタジーであるがとても心に刺さる描写が多くて、


    意識のあるなしは置いておいて誰もが裏庭を持っている、少なくとも私は。

    裏庭での出来事を乗り越えて成長したテルミがそれまでぎこちなく過ごしてきた家族との関係を客観視もして受け入れて歩き出すところに落ち着いて良かった。


    これはまだまだ読み込まないとレビュー書けないよー_(:3 」∠)_

  • テルミィが鏡の中の世界を冒険するファンタジー

  • 照美とTell me。……。不思議なお話だった。最後の方に出てきた虫が気持ち悪かったな。虫だっけ?掌より大きく、全身が黒光りしていて紫がかっているような、這って移動する虫のようなものがいた気がする。

  • 傑作。何を言っても余計。

  • 読み終わった時の充足感がなかなかです。ただ自分はファンタジーを全く読まないので何と言いますか、色々と慣れていなくて途中で読み疲れてしまい、かなり時間をかけて読了しました。最初の方は人に頼り続けていた主人公が段々と成長して行く様は見ていてワクワクします。主人公の名前と裏庭に入る鍵となる言葉が被っている点、なるほどなぁ…と感心しました。最後にレイチェルは丈次となら裏庭に入れるという事が判明しますが、それが何故なのかが全くわかりません。私の想像力不足ですね。あの2人がこれからどうなるのか気になりますが、そこは各々で考えるしかないですね。

  • 読み進んでいて、高楼方子の『時計坂の家』と一部混同してたことに気づく。

    「裏庭」の冒険から戻った主人公が、相変わらずな両親と再会して、「自分はもう母親や父親の役にたたなくってもいいのだ」と寂しさと清々しさを感じる、そこに著者の甘さがなく、子どもへの強くて温かい気持ちを感じる。

  • 不思議な気持ちになる。
    ちょこちょこと読んでたからか、話がうまく繋がらない時もあったけど、後半はだーっと一気に読んだ。
    梨木さんのふわっと不思議な、でもずんと心にくる感じが好き。

  • 私にとって大切な本になる気がする。

    誰もが一つや二つ、生い立ちの中で傷を受ける。
    自分自身の傷にどう向き合い、受け入れていくかが、照美(テルミィ)の冒険を通して語られていく。
    傷を癒すのではなく、受け入れる。
    もちろん実際にはこの上なく難しいことだろう。
    安易な癒しの物語でないところがすばらしい。

  • 難しい内容だったことは覚えていますが、細部は忘れてしまったので再読しようと思います。

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著者プロフィール

梨木 香歩(なしき かほ)
1959年、鹿児島県生まれの小説家、児童文学作家、絵本作家。
『西の魔女が死んだ』で日本児童文学者協会新人賞を受賞。映画化もされたこの受賞作が最も著名な代表作となる。
ほかに新美南吉児童文学賞、小学館文学賞を、『裏庭』で児童文学ファンタジー大賞、『渡りの足跡』で読売文学賞随筆・紀行部門をそれぞれ受賞。
受賞作以外の代表作として、『家守綺譚』、『沼地のある森を抜けて』、『ぐるりのこと』などがある。

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