西の魔女が死んだ (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101253329

感想・レビュー・書評

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  • 梨木香歩の初読み。
    知人の子(小学6年)の国語教科書に載っていた抜粋部分が面白かったので。

    読了。

    魔女…とは。
    不思議なエピソードが一つ示されはしたけれど、具体的に「魔法」が使われる描写は無し。
    それでいて物語終盤、まい が感じ取った祖母からのメッセージに、彼女の言っていたことがきっと本当なのだということが示唆される。

    切ないけれども爽やかな感動も呼ぶ、とてもすっきりとした終わり方。

    「アイ・ノウ」に、じんときた。

    人とのつきあい、とりわけ肉親との付き合いには特に、後悔のない生き方をしたいと思った。

    ★3つ、7ポイント半。
    2018.02.08.古。

    ※実写映画化されているらしい。観ねば。
    そして、娘に観せねば。


    ※小6教科書に掲載された「ブラッキーの話」、てっきり本作の中の、いちエピソードなのかと思っていたが、違ったらしい。

    しかし、主人公は「まい」であるし、祖母宅の飼い犬の名も「ブラッキー」と描写されていた。

    続編があるのかしら?
    それとも、教科書掲載用の描き下ろし短編だったか?

  • 再読。レビュー書いてなかったので。

    おばあちゃんという存在は、皆、どこか魔女的な資質を備えていると思う。
    語り口の魅力であったり。
    誰も知らない知識の保有であったり。

    主人公まいは、『思い出のマーニー』でいう、素直なアンナである。
    今の世界を塞ぎ、別の世界を開拓することで、二人は成長していく。

    二人に共通して言えるのは「いつかは元の世界に戻らないといけない」という思い。
    これって、どんなファンタジーでもお決まりのように出て来るエンディングだけど、そういうお決まりを胸に抱いて逃避するまいは、ある意味で現実的である。

    生きることと死ぬことへの向き合い方は、人生をどこまで、どのように進んできたかで変わってくるのだと思う。

    まいにとって、父母では足りなかった答えを、おばあちゃんは秘めていた。
    それは、家族という形にとって、本当は必要なことなのかもしれない。

    作品の整い方として、これはもう名作。
    ラスト3ページの、えもいえぬ感動をこの分量の本で感じさせるとは、梨木香歩、すごすぎる。

  • 魔女の条件が「自分で決めること」ならば、誰もが魔女修行をしないといけないと思った。周囲に惑わされず、自分の心に耳を澄まし、自分の幸福を探すこと。何でもアリなようで、やっぱり右へ倣えが幅をきかせる今の時代には、もっと魔女力が必要なのかも。おばあちゃんの宇宙のような大きな愛に涙。

    表紙絵を担当した方が書いた解説は、おばあちゃんが送るロハスな生き方に着目し、それを推奨していたけれど、私的には「自分の人生に起きることはみな自分で選んだことなのだ」、というスピリチュアルなメッセージが印象深かった。ロンダ・バーンの「ザ・シークレット」の「引き寄せの法則」を思い出した。

  • 少し前に映画化されて話題になっていたのと、
    夏にお勧めの本ってあったので読んでみた。

    読みやすいし、さらさらとあっという間に読了。
    学校での人間関係をうまく築けず、登校拒否になってしまった
    中学生の女の子が、田舎のおばあちゃんのところで魔女修行を
    しながら「自分で決める」ことができるようになるまでのお話。
    実は大人になっても「自分で決める」って難しい。
    自然に囲まれ自給自足をしながら生きる、おばあちゃんはとても魅力的。
    確かに魔女っぽい。

    中学生の女の子たちに是非読んでもらいたい。
    携帯やスマフォの中だけの小さな世界ではなく、
    もっと自然がいっぱいの広い世界を知ってほしいから。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「おばあちゃんはとても魅力的。」
      早く読まなきゃ、、、と100回くらい思ってるかも!
      悲しい話だと聞いて積んだままになっている。
      梨木香歩の...
      「おばあちゃんはとても魅力的。」
      早く読まなきゃ、、、と100回くらい思ってるかも!
      悲しい話だと聞いて積んだままになっている。
      梨木香歩のエッセイを読んで、真っ直ぐさにファンになりました。。。
      2013/08/28
    • 彩花さん
      うわ~100回思っている間に読めてしまうくらい読みやすかったですよ(笑)

      ちょっと、その後どうなったの?
      というような気になるところ...
      うわ~100回思っている間に読めてしまうくらい読みやすかったですよ(笑)

      ちょっと、その後どうなったの?
      というような気になるところもありますが、読了感は良かったです。
      悲しいお話だけど、救いがありますし☆

      私はエッセイを読んだことがありませんが、
      今度読んでみたいと思います。
      2013/08/31
  • 中学に進んでまもなく、どうしても学校へ足が向かなくなった少女まいは、季節が初夏へと移り変るひと月あまりを、西の魔女のもとで過した。西の魔女ことママのママ、つまり大好きなおばあちゃんから、まいは魔女の手ほどきを受けるのだが、魔女修行の肝心かなめは、何でも自分で決める、ということだった。喜びも希望も、もちろん幸せも……。
    Amazon より

    誰しもが通る大人への道.主人公のまいは、おばあちゃんのおかげでうまく進んでいけそうだ.
    日常から少しはずれたところに、素敵な道が隠れていることがある.まっすぐ進んでいくだけがいいことじゃない.時には寄り道周り道.いろんな人との出会いで人は成長する、ということを教えてくれる作品.いやだ、嫌いだと思っていた人が、思いがけずいい人だったり、ほんとうは自分のためになることだったり.
    自分の心に向き合い、素直に感じ考えることで、いろんな学びが得られる.

  • 田舎にあふれる自然と共に生きる「魔女」。

    魔女の孫の「まい」が嫌った学校にあったのは、袋叩きにされないために望まぬ群れに参加したり、キャラを演じるという空間。それは打算的で乾ききった関係の上に成り立つ生活。

    まいの両親も、そんな乾ききった生活に浸りきって日常を生きています。

    ところが、まいの祖母は自然や愛情を大切に、そして人生といった目にみえないものを大切にして暮らしている。それは、現代の人びとからすればまさしく目に見えぬ魔法。まいの祖母が魔女と呼ばれる所以はここにあるのではないでしょうか。

    そして、いくつかの困難もありながら、そんな「魔女」との生活を通じて、まいと彼女の両親のなかで、何かが変わってゆきます。

    おばあちゃんの愛情を感じながら読んでほしい一冊です。

    • もの知らずさん
      そうですね、おばあちゃんの深い愛情。
      そのとき、まいは後悔したと同時に、深い愛情に気づくことが出来たに違いありません・・・。

      まいは、魔女...
      そうですね、おばあちゃんの深い愛情。
      そのとき、まいは後悔したと同時に、深い愛情に気づくことが出来たに違いありません・・・。

      まいは、魔女になれたのでしょうか。
      2013/02/13
  • 読み終わった後に、なんとも言えない清々しい気持ちに、にっこり笑顔になれる、そんなお話。
    おばあちゃんのあったかい愛情に包まれながら、少しずつ成長していくまいを見て、なんだか自分も愛情をもらったような気持ちになりました。
    おばあちゃんのまいへの言葉や小説の世界から伝わるふんわりした空気感が、普段の生活で張り詰めたせかせかした気持ちを溶かしてくれて肩の力が抜けるというか。
    魔女の修行は規則正しい生活、適度な運動、五感を使い自然と触れ合う、自分のことは自分で決めること。
    これがなかなか簡単なようで難しい。
    私も魔女になりたいな。

  • 中学時代、友人が読んでいてタイトルは知っていました。が、「西の魔女が死んだ」なんてストレートなタイトルに勝手に想像を膨らまし(笑)読む気がしなかったのです。
    それを友人に勧められ、8年の時を経て、この本を手に取りました。
    情景描写がとても美しい、素敵なお話でした。のんびり、まったりなお話が好きな私にとってぴったり!自分もおばあちゃんになったら、こんな風に静かに暮らしたいなぁなんて。
    映画も見ました。原作に忠実で、私は好きです。のんびりで心がホッと温まるようなお話が好きな方にはオススメです。

  • 「その時で決めたらどうですか。自分が楽に生きられる場所を求めたからといって、後ろめたく思う必要はありませんよ。サボテンは水の中に生える必要はないし、蓮の花は空中で咲かない。シロクマがハワイより北極で生きるほうを選んだからといって、誰がシロクマを責めますか。」

    こんなおばあちゃんになりたい。丁寧で優しくて、心温まる大好きな作品。あとがきまで素敵。

  • 西の魔女と東の新米魔女の物語。
    何よりも大切なのは、精神を鍛えること。そうすれば、自分自身に強くなり何事にも動じない精神力が養われる。
    人の成長というのは、ある日突然魔法のように伸びるというのは決してない。小さな成長一進一退によって少しづつ目に見えないくらいで成長していく。だから、決して投げやりにならずに諦めないこと。少しずつの努力、ありきたりな日常がきっと未来の自分を変えていくこと。
    最後に努力しつづけたものだけが成長を得られるのだ。

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著者プロフィール

梨木 香歩(なしき かほ)
1959年、鹿児島県生まれの小説家、児童文学作家、絵本作家。
『西の魔女が死んだ』で日本児童文学者協会新人賞を受賞。映画化もされたこの受賞作が最も著名な代表作となる。
ほかに新美南吉児童文学賞、小学館文学賞を、『裏庭』で児童文学ファンタジー大賞、『渡りの足跡』で読売文学賞随筆・紀行部門をそれぞれ受賞。
受賞作以外の代表作として、『家守綺譚』、『沼地のある森を抜けて』、『ぐるりのこと』などがある。

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西の魔女が死んだ 単行本 西の魔女が死んだ 梨木香歩
西の魔女が死んだ ハードカバー 西の魔女が死んだ 梨木香歩

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