からくりからくさ (新潮文庫)

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  • 新潮社
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レビュー : 522
  • Amazon.co.jp ・本 (447ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101253336

感想・レビュー・書評

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  • あんまり面白いと思わんかった、自分には難しすぎたのかも、、専門用語とか難しい言葉が多すぎたのと、家系図が複雑すぎて理解が追いつかんかった。
    でも、共同生活をしていくことで絆が生まれていくのは分かった。人は蔦みたいに繋がっていくことが言いたかったこと(???)

  • 再読。の、はずなんだけど、初めて読むような気持ち。
    『りかさん』とつながる、というか『りかさん』の完結編というか。
    現実的な部分と非常に不可思議な部分が融合して、なんだか酔いそう…。

  • 梨木香歩さんシリーズ。

    染色や織物の世界を通して、唐草模様のように連綿と受け継がれ、伝えられてきた、女達の抑鬱と幸福を描く。

    染色、機織り、パターン作家、中東にルーツを持つ外国人鍼灸師の4人の若い女性と、1体の人形の共同生活。「おばあちゃん」が住んでいた一軒家を下宿にすることになり、たまたまそこに集まった4人は、実は数奇な運命の糸で結び合わされていた・・・。

    オレが読むとどことなし女女(おんなおんな)していて生々しく感じるけど、静かな中にも存在の切実さというか生の迫力というかがすごく迫ってくる。凄いお話だと思う。

    能面の「般若」は知っていたけど、このお話に出て来る「生成」「真蛇」というのを先に見ておいたらもっと面白いかも。

  • 再読。染や織や紋様といった魅力的な世界の描写に絡めて、生と死、愛情と憎悪、連続と変化といった相反するものが混じり合ったり混じり合わなかったりして流れていく、美しい世界。梨木さんの小説を読むたびに、こんな世界に身を置いて生きていきたいと思ってしまう。

  • 管理人を兼ねる染色の外弟子をしている蓉子、鍼灸の勉強のために日本に来ているマーガレット、美大で紬を専門に織物をする紀久、同じく美大で中近東の遊牧民が織るキリムを追う与希子
    の、女四人と不思議な日本人形「りかさん」の過ごした季節を描く物語。

    今だったら「シェアハウス」って言っちゃうんだけど、平成十四年の作品らしく。
    物語の軸とはずれてしまうけど、「メールしたらいいのに」とかおもってしまったり、今ならすぐスマホで調べたり写真撮るよな、ってシーンがちょこちょこありました。
    そうやって、失われてしまった情緒みたいなものが、たっぷり描かれた作品ともいえるかもです。

  • 古い家に肩寄せ合って暮らす女が4人。ただそれだけでも神秘的なのに、4人には共通点がある。手仕事。手で仕事をすること。気の遠くなるような仕事を。現代では、むしろ廃れていく仕事でありながら、私はこういった仕事に惹かれてやまない。草木染めをしている蓉子。キリムの図案にはまり、自分で織りもする与希子。紬を織り、全国の織り子たちの話をまとめる紀久。外国から来て、鍼灸大学に通うマーガレット。「ヨキ コト キク」のキーワードにつながる名前を持った4人。そして、彼女らと一緒に住まうもう一人「りかさん」。人形だけれど、それだけではない。彼女らを結びつける糸、その象徴。りかさんを中心にして、数えきれないほどの伏線が張られ、恋愛、妊娠の話もあるのに、不思議と生臭くなく、しかし女性の感情を余すところなく伝える部分は、すごみを持って迫ってきた。物語がクライマックスに達したとき、言いようもない感情に襲われた。快感、やるせなさ、せつなさ……。その感情の行く末は、読んだ本人に任せられている。静かに澄んだ湖面を見るような、久しぶりに、幾度も読み返してみたいと感じた作品だった。

  •  適度に手が入った自然に囲まれた家屋に集った4人の若い女性の田舎暮らしの話と思いきや、家つきの人形が4人を呼び寄せ、4人の結びつきを明らかにし、自分を作った人のもとに帰っていく物語だった。
     なぜこの4人が不便な家に集まって生活を共にしようと思ったのか、しっくりしなかったのだが、”りかさん”が呼び寄せたのだと考えると、納得できる。

  • 梨木果歩の有名どころを今更読んでみた。
    前半は「西の魔女…」等、俺の思ってた梨木作品感があって、「うんうん、これこれ」と思ってページを繰って行ったのだが…なんだか、話がこみいってくる。

    女4人のシェアハウス生活、それぞれの想いや生き方が折り重なって、丁寧なタペストリーを編み込んで行く。そのパターンや模様を眺めつつ「人間関係って運命て縦糸と横糸を紡いでできる大きなテキスタイルやな」…とかそういう読後感で締めくくられるものと思い、その体で読み進めると、エラいことになる。

    この話は、そんなもんじゃない。読み進めて行くうちに、そんな安易な読書感想文で先生に及第点もらえるような感想で済む話じゃない。上っ面の手作り大好きとか森ガールとかそういうもんとラップさせてた俺が悪い。もっと心の深層えぐってくるよ、この話。

    後半クライマックスにドキドキする、こんなことするんや。芸術に溺れたヤツとか、権威に淫したヤツはどうしようもない。そのどうしようもないヤツが作品の仕上げをやってしまう理不尽。

    主要登場人物たち以外の個性が分かりづらく、途中で見分けがつかなくなったり、あちこちに飛ぶ話に疲れてしまったり、荒削りな部分は否めないが、生きていくことの土着的な力強さを感じる作品。なるほど「ヨキコトキク」か…。

  • まったく読み進めなかった

    姉妹本、りかさんを読んだらまた違う感想になるかな

  • 2009年2月9日~10日。
     時間と空間。
     まさに織物のように経糸と緯糸が交差している。
     唐草の概念は連続すること。
     連続模様のパターンが変わるとき……火事と完成。
     生と死。
     火と水。
     炎の中のりかさん、水の中のりかさん。
     天と地。
     憎悪と慈愛。
     永遠に交わらないもの。
     すべては繋がっている。
     読み終わってすぐに感嘆の声をあげたのは、いつ以来だろう。
     最初はこれを読み終わってすぐ「ミケルの庭」を読み返そうとした。
     でもやめた。
     しばらくはこの余韻に浸っていたい。
     他の方がこの作品をどう受け止めようと知ったことではない。
     物凄い作品。

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著者プロフィール

梨木 香歩(なしき かほ)
1959年、鹿児島県生まれの小説家、児童文学作家、絵本作家。
『西の魔女が死んだ』で日本児童文学者協会新人賞を受賞。映画化もされたこの受賞作が最も著名な代表作となる。
ほかに新美南吉児童文学賞、小学館文学賞を、『裏庭』で児童文学ファンタジー大賞、『渡りの足跡』で読売文学賞随筆・紀行部門をそれぞれ受賞。
受賞作以外の代表作として、『家守綺譚』、『沼地のある森を抜けて』、『ぐるりのこと』などがある。

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