人にはどれだけの物が必要か: ミニマム生活のすすめ (新潮文庫 す 2-3)

著者 :
  • 新潮社
3.11
  • (1)
  • (6)
  • (7)
  • (4)
  • (1)
本棚登録 : 127
感想 : 12
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101256030

作品紹介・あらすじ

腕時計は半世紀以上の愛用品。鍋にトースター、扇風機にテーブルと生活用品は拾いものに貰いものばかり。「買わずに拾う、捨てずに直す」をモットーに、徹底した倹約・リサイクルで資源の有効利用に励む日々。使い捨ての大量消費が蔓延すれば、森は枯れて文明が滅びる。地球規模の環境破壊を前に、人間と社会のありかたを問い直し、究極的エコロジーライフの実践を説く古典的名著。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 言語学者、鈴木孝夫氏の、ミニマリリスト生活。グレタさんが生まれる、遠の昔から、エコな生活を実践している。翻って、世の中の環境汚染は進行、止まるところを知らない。一人一人の心がけ。コロナは、警鐘となっていると思う。

  • 昨今流行っているミニマリストや断捨離という本ではなく、
    環境問題についてかかれた本でした。

    これが20年前にかかれたものだと
    思うとすごい!

    ゼロ・ウェイスト・ホームを読んで
    ずいぶん感心しましたが
    それを日本でやってる人が
    いたのかぁと思うと
    感慨深いものがありました。

  • 「究極的エコロジーライフの実践を説く古典的名著」。(カバー裏表紙より)
    近年、シンプルライフが注目されるようになった。物を捨て、所有物を減らし、本当に気に入ったものだけを長く使うという生活様式が、様々な名前で呼ばれて流行している。
    本書の副題「ミニマム生活のすすめ」を見て、てっきりそういう類の本だと思ったが、実際にはかなり毛色の違う内容だった。
    「買わずに拾う、捨てずに直す」を基本とし、使えるものは何十年でもとことん使う。その目標としてシンプルな生活も確かにあるが、著者が主眼においているのはむしろ地球環境の保全である。地球にとって良いか悪いかを判断基準としている点が、昨今のブームの根底にある「いかに自分の生活を幸福なものにするか」という思いと根本的に違う。もちろん、著者も楽しくてやっていることであり、毎日が幸せだと述べているが。
    20年余り前の本を「古典的名著」と呼ぶのは早過ぎる気がしないでもないが、それにしても内容自体はまるで今年発行されたかのような新鮮さ。“地球人”なら一度は読むべき。

  • 名著「ことばと文化」(岩波新書)の
    鈴木孝夫先生の身辺雑事日常エッセイ

    言語学者の鈴木先生としての
    「日本語教のすすめ」
    「日本人はなぜ英語ができないか」
    「ことばの社会学」
    などなど
    「ほぉーっ」
    「なぁるほどねー」
    「そう考えるのだ」
    「そういう視点もあるのだ」
    と いつもいつも
    興味深く読ませてもらっていた

    その鈴木先生の
    市井の人としての
    歩き方
    考え方
    思い方
    感じ方を
    それはそれは
    具体的な日々のエッセイ

    なぁるほど
    そんな鈴木センセーだからこその
    「言葉」の説得力だったのですね
    と改めて思いました

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    腕時計は半世紀以上の愛用品。鍋にトースター、扇風機にテーブルと生活用品は拾いものに貰いものばかり。「買わずに拾う、捨てずに直す」をモットーに、徹底した倹約・リサイクルで資源の有効利用に励む日々。使い捨ての大量消費が蔓延すれば、森は枯れて文明が滅びる。地球規模の環境破壊を前に、人間と社会のありかたを問い直し、究極的エコロジーライフの実践を説く古典的名著。

  •  先日読んだ石黒先生のロボット本とは違う意味で、かなり個性的な先生による、新発想?の本。地球を自分のものだと思う、だから大切にする→その第一歩が環境に負荷をなるべく与えない→リサイクル生活、となると。究極の思考に思えた。じぶんの典型的な余暇の暮らし方を全て否定し、やりもしないところに潔ささえ感じる(ただの変人ではない)。
     この思考と、狭小→スモールハウスを足しあわせ、バイオ技術で人間のサイズを今の半分にすると、実にエコロジカルな地球になっていくのでは?等々妄想も広がる。ま、これはギャグだが、著者の発想と、特に第2部での一連の主張はしっかりと心に留めておきたい。

  • おじいちゃんにお説教されている気分。
    でも嫌じゃないなあ。
    できることをやりたくなる
    やろう

  • 20年ほど前に書かれた本。
    現代に通じる消費生活をその当時から考えて生活をしている著者の話。

    個人宅に何台も自転車拾ってきたりとか?って思うようなところもあるがミニマムを極めているような生活ではなく著者曰く無理していないで地”救”人になるという。
    どちらかというとエコな生活。

  • 「消費消費消費の生活やめようよー」って、声に出して言ってもいいんだ...と思った。
    ここまで徹底するのは難しいけれど、使える物はとことん使うことをケチだとか思わないようにしよう。

  • 購入。

    著者の楽だと思う生き方が、結果として地球環境を傷つけにくい生活パターンになっているという感じの内容だった。

    著者は車にも乗るから環境のために何でも我慢すべきという考えではない。無駄に使えるものを捨てたり、ペットに人の食べられるものを与えたり、ということが目について、自分はそんなことをしないと述べている。
    人間関係や趣味にもその態度は現れていて、嫌なことはしないらしい。

    人が生きるために必要なものが具体的に列挙されているかと思いきや、著者の生き方紹介のような内容だったので少し期待から外れた。でも大学の建物を立てるときに伐るはずだった樹を別の場所に移した話など、面白いことや学べることもある本だった。

全12件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1943年岩手県生まれ。三菱系エレベーター会社を経て1967年に独立創業し、鈴木エレベーター工業(現在のSECエレベーター)を1970年に設立。独立系エレベーター保守会社という新しい業態を日本に誕生させる。エレベーターの構造を知り尽くす「技術屋」で、ビジネスの面でもエレベーター業界の風雲児として活躍する。

「2017年 『技術屋が語るユーザーとオーナーのためのエレベーター読本』 で使われていた紹介文から引用しています。」

鈴木孝夫の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×