文字渦 (新潮文庫)

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  • 新潮社 (2021年1月28日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (432ページ) / ISBN・EAN: 9784101257723

作品紹介・あらすじ

「昔、文字は本当に生きていたのじゃないかと思わないかい」。始皇帝の陵墓づくりに始まり、道教、仏教、分子生物学、情報科学を縦横に、変化を続ける「文字」を主役として繰り広げられる連作集。文字同士を闘わせる言語遊戯に隠された謎、連続殺「字」事件の奇妙な結末、本文から脱出して短編間を渡り歩くルビの旅……。小説の新たな地平を拓いた12編、川端康成文学賞・日本 SF 大賞受賞。

みんなの感想まとめ

文字を主役にした連作短編集は、言葉の不思議さや奥深さを探求する作品です。作品全体を通じて、難解な漢字や独特な表現が多く登場し、読者は時に戸惑いながらもその魅力に引き込まれます。内容は多岐にわたり、古代...

感想・レビュー・書評

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  • “「…文字のふりをした文字。文字の抜け殻だ。文字の本質はきっと、どこかあっちの方からやってきて、いっとき、今も文字と呼ばれているものに宿って、そうしてまたどこかへいってしまったんだろう。どう思う」
    と境部さんが繰り返す。
    「昔、文字は本当に生きていたのじゃないかと思わないかい」
    (『梅枝』より、p.140)”

     川端康成文学賞・日本SF大賞受賞作。
     ずっと書名を『文字禍』だと勘違いしていたけれど、よく見たら『文字渦』!(同じことを書いているレビューが沢山あって、思わず笑ってしまった) とはいっても、ナベ・アヘ・エリバ博士の名は出てくるので強ち間違いではないか。

     閑話休題。
     本書は、非常にユニークでトリッキーな小説だ。12の短編が収められているのだが、それらを貫くのが「文字は生きている」というアイディアである。それも、比喩的な意味ではなく、字義通りの意味で。文字たちは姿を変えつつ時を経、或るものは栄え、或るものは滅ぶ。自ら蛍光を発して明滅し、版図を拡大せんと他の文字領域に侵攻する。彼らは子を産み、育て、そして死んでいった(突然のガンダムネタ…)。
     一体どんな小説やねんと戸惑う方も居られるかもしれないが、本書の書きぶりは支離滅裂どころか、寧ろ理知的ですらある。Wikipediaによれば作者は影響を受けた作家として安部公房を挙げているそうで、確かに似た雰囲気はあるが、比較すると本書には不条理な感じはない、というか所謂「理系っぽい」印象を受けた。しかし、書かれた言葉の意味は一応通っているように思えるのだけれど、僕たちが普段馴染んでいるそれとは何処か少しずれている奇妙さ。
     道教、仏教、分子生物学、情報科学といった広範な分野の概念や用語が登場するので、スマホの事典で都度調べなければよく分からない。だが、難解一辺倒なわけではない。基本的にこの本は文字遊び、法螺話で、クスッと笑えるユーモアがある。『闘字』は実質ポケモンバトルだし、『天書』の「漢字」はよく見るとインベーダーゲームだ。極め付けは『誤字』や『金字』でのルビを用いた悪ふざけで、少しやり過ぎではと思ってしまうほど。
     設定がそれぞれ異なる短編間の繋がりは直ぐには掴みづらいが、よく読むと直接の関連を持っていることが分かる(ということを、僕は文庫版の解説を読んで初めて気づいた)。また、幾つかのモチーフが変奏されて繰り返し現れることで全体に不思議な一体感が生まれている。例えば、「阿語生物群」。または、「天に大書された文字」。
     読み通すのにはなかなか骨が折れたが、その先には、確かに本書でしか味わえない読後感があった。それは、空間も時間も超えた想像の及ばないほど巨大な構造の中で、あちこちが“調和的な壮大な諧音(中島敦『環礁』)”を立てて互いに響き合っているような感覚である。脈々と蓄積されてきた人の知、或いは命を持った文字たちの歴史であろうか。実に摩訶不思議な世界を「体験」させてくれた一冊だった。

    文字渦/緑字/闘字/梅枝/新字/微字/種字/誤字/天書/金字/幻字/かな

    参考にしたウェブページ
    ・mojika 解説
    https://scrapbox.io/mojika/解説
    ・『文字渦』著者 円城塔さん bestseller’s interview 第102回(新刊JP)
    https://www.sinkan.jp/pages/interview/interview102/index.html
    ・文字についての謎を文字で明かす、円城塔の最高傑作(SF游歩道)
    https://shiyuu-sf.hatenablog.com/entry/2018/12/23/151024

    • BRICOLAGEさん
      地球っこさん、こんばんは!

      こちらこそ、今年一年、大変お世話になりました。
      よろしければまたお話ししていただけるととても嬉しいです。...
      地球っこさん、こんばんは!

      こちらこそ、今年一年、大変お世話になりました。
      よろしければまたお話ししていただけるととても嬉しいです。

      私はこの「文字渦」が初・円城塔さんだったのですが、正直難しかったです。
      途中で迷子になったりして読み始めてから読み終わるまで結構時間がかかりましたし、上のレビューも書くのに苦労しました。
      そのレビューもどこまで的を得ているか分かりませんが、本書を読むと良い意味で訳の分からない、不思議な感じになれることだけは保証します(笑)
      地球っこさんのレビューも、気長にお待ちしております。

      「ゴジラS.P」、初めて聞いた本だったので調べましたが、円城さんが脚本を手掛けたテレビアニメ作品の小説版ですか。
      とても面白そうな本を紹介していただき、ありがとうございます!

      来年も、どうぞよろしくお願い致します。
      2022/12/31
    • 地球っこさん
      BRICOLAGEさん こんばんは☆

      「水星の魔女」、さきほど最終回観ました………、な、な、なんですかーー、この終わりかたは!!

      エンデ...
      BRICOLAGEさん こんばんは☆

      「水星の魔女」、さきほど最終回観ました………、な、な、なんですかーー、この終わりかたは!!

      エンディングのあとのスレッタご覧になりましたか?
      あのエアリアルでべちゃっとしてからの笑顔。
      スレッタがわからないっ。
      そしてやっぱりスレッタのお母さんが怖いです。

      ニカもバレちゃったし、ミオリネとお父さんの関係も変わろうとしてるし、そしてそして、あのグエルくんの最後!
      ああ、グエルくんになぜこんなにも試練を与えるのかなぁ、もうっ!
      これもシェイクスピア関係してるのでしょうか?

      このまま第2クールを待つなんてーー

      ああ、でも落ち込みながらご挨拶をするわけにはいきませんね。

      今年もどうぞよろしくお願いします。
      2023/01/09
    • BRICOLAGEさん
      地球っこさん、こんばんは!
      コメント、どうもありがとうございます!

      「水星の魔女」の最終回、観てしまわれましたか…
      もう本当にとんでもない...
      地球っこさん、こんばんは!
      コメント、どうもありがとうございます!

      「水星の魔女」の最終回、観てしまわれましたか…
      もう本当にとんでもないラストでしたね…
      悲劇まっしぐらのあまりにもあんまりな展開が衝撃的すぎて、観終えたあと、思わず笑ってしまいました。

      地球っこさんの仰る、スレッタの笑顔。
      第1クール12話を通して、(ちょっと変わったところもあるけれど、)当然、基本的には普通の女の子とそこまで変わらないだろうと思って見ていたスレッタの倫理観が、もうよく分からなくなりました。
      一つ、私がTwitterで見た意見に、「スレッタがミオリネに笑いかけたのは、撃たれかけたスレッタをプロスペラが助けたその姿を真似しているのではないか」というものがあって、個人的には成る程と思わされるところがありました。

      前回地球っこさんとやり取りさせて頂いたとき、デリング総裁は早くも12話で死ぬのではないかと予想したのですが、何とか生き延びてくれてホッとしました(とは言え、瀕死ですけど)。
      ニカ姉ェは正体がバレるかどうかの危機的状況ですし、グエルくんはそれに輪をかけて酷い有り様…。
      特にグエルくんは、今回活躍の場があるんじゃないかと思っていただけに尚更…。
      観ている時の私は、序盤・中盤で一発ずつパンチを食らって、ラストでボコボコに打ちのめされた気分でした(笑)
      どれもこれも、ぜんぶ、シャディクが悪い!
      また、確かに、シェイクスピアとの関係は気になりますね。
      もし何かお気づきになられましたら、教えて頂けると嬉しいです。

      第2クールがどうなるのか非常に気になりますが、同時に、正直なところ少し怖くもあります。

      改めまして、
      今年もどうぞよろしくお願いいたします!
      2023/01/09
  • 文字に係る連作短編集。すごく難解です。読めない漢字やわからない言葉が頻出します。なんとなくで読み流しましたが、がっちり理解するためにはスマホや漢字辞典なので都度調べながら読むといいかもしれません。
    読んでも読んでも進まない本で、なんとなくで読んでるとふと何を読まされてるのかわからなくなります。いつかちゃんと調べながらじっくりと読み下したい。

  • 文字が主役の連作12編。
    わかりやすく面白いところもあるし、ニヤリとするところも度々出てくるのですが、やっぱ難しい!
    私の知識ではかなりのおもしろポイントをスルーしていると思われるので、とても悔しい。
    文字って、紙や画面上にある線の組み合わせでしかないはずなのになぁ。文字たちに振り回される感覚は初めてです。
    題材も、兵馬俑職人から文字化石の発掘、なんかお教みたいなのから犬神家、紀貫之、みのりちゃん…まだまだあるんです。
    難しいけど、文字の不思議さ・怪しさ・おちゃめさは私も味わえた気がする!

  • 良い意味で言うけど作者頭おかしい...。よくこんな文章書くなぁとただただ驚き。

    文字が主役のお話。短編集。しょっぱなから何を書いてあるのかさっぱりわからず、「教養がないからきっとわからないんだろうなぁ」と思った。しかし読み進めていくうちにどうやら教養の有る無しだけが問題ではなさそうだということに気づき、冒頭の結論に至った。

    文字を主体に置くと発想力、そしてそれを物語として押し広げていく想像力。半端ない。とんでもない奇妙さを味わいました。

  • 久々に読んだけどやっぱり圧倒される。そしてやっぱりすべてを理解することは出来なかった。

    文字に振られた”ルビ”の方がめちゃくちゃ自己を主張してきたり、文字同士が戦いを繰り広げたり、「門」という文字が様々な文字を生み出していったり、とにかく理解できるできないに関わらず異様な感触を読者に与えてくる。作中の表現を借りるなら「文字が生きている」という錯覚に陥るほど、各短編で文字たちがうごめいており、凄すぎて作者大丈夫か?と心配になるくらいだ。
    正直精読していっても頭に入ってこない部分もありやはり手強い。とはいえ兵馬俑、オートマトン、源氏物語、ボルヘス、プログラミング、密教など、様々なモチーフが各短編には入っており、自分なりのフックを見つけて格闘するかのように読む、それ自体が正解なのかもしれない。
    「梅枝」なんかは作者である円城塔の文字に対する異常な執着と偏愛、問題意識や哲学が込めらており、『源氏物語』の一説をカタカナにすることで「小説を書くことの意義」や「小説を読むことの不確定性」を提示していて面白かった。
    映像化、どころかオーディオブックにすることさえ不可能な小説であり、おそらく翻訳するのも難しいだろう。日本語の「文字」と戯れ、文字を転がし、文字と向き合い、その”生態”を観察した究極の「文字小説」。間違いなく奇書ですね、これは。

  • 字が生き物のように蠢く様が不思議な感覚。

  • 12短編。
    「文字渦」
    「緑字」
    「闘字」
    「梅枝」
    「新字」
    「微字」
    「種字」
    「誤字」
    「天書」
    「金字」
    「幻字」
    「かな」

    ん? 中島敦「文字禍」? いや「もじうず」!?

    あらかじめ、こりゃ歯が立たんだろうと感じたので、まずはネットで感想や評論を漁った。
    あまり読み込まないようにしながら、短編一作ずつ分けて言及しているものを探し、evernoteにコピペ。
    ざっくり感想というか所感を書いている記事、逐語的にあらすじをまとめている記事、丁寧に解説してくれている記事、と分けた。
    各短編を読む前に、記事内検索を駆使して、ざっくり所感を読んだ上で、短編を読んだ後、逐語的あらすじで思い出し、しこうして丁寧解説を読み、と集合知の手助けを得ながら読んだ。
    感想。面白い!(小並感)

    で済ますのも自分にとってもったいないので少し感想を書くが、そういう本の読み方(コピペとか検索とか)も包括するような内容が、まさに書かれていると感じた。
    文字の戦い、漢字とかなの領地を巡る戦争とか。……神経系が人間の寄生生物だという発想があるが、文字も人間に仕えるふりをして人間を侵略している。縦軸。
    縦軸から限りなく横軸に近い、ここ数十年の話題として、(木簡→)紙→フレキシブルディスプレイ=帋。
    そのタイミングに草書→行書→楷書といった書体の変遷、UnicodeやテキストデータやIMEや、文字と情報のかかわりがゴタゴタして、そのへん理系の人なら判るんだろうなと憧れてしまう。
    わかることと、わからないところと。
    先行作品としては、「プロローグ」「エピローグ」ともつながっている。はず。どうつながっているかはわからん。
    しかし円城塔のサービス精神、パロディ精神、笑ってねというメッセージはじゅうぶんに受け止めた。

  • 難しい!
    文字の歴史と生態を、史実と絡めて書いている(と思う)のだけれど、知識が足りず表層だけしか掬えていない気がする。
    え、むしろこれは実在の話では…?(混乱)
    久しぶりに解説で、本当に解説してもらいました。

    とはいえ表層だけでも文章やギミックそのものが面白く、クスッとする場面もあって楽しみました。

    いつかすごく時間がある時に、参考文献あたりながら、調べながらリベンジしたい…。

  • はぁっ、はぁ、はぁーっ。読み終わった!この文字の攻撃は完全に未体験!
    思いっきり脳に汗かいて読了!
    何だろう、無茶苦茶なもの、エライものを読んでしまった…

  • 内容は下らないギャグなんだけど、下らないギャグだと分かるために色々と調べないといけなくて、時間をかけて読んで、分かってニヤニヤするのが至福。一生遊べる本。小説なのかは、まだ分からない。

  • 境部さんが可愛い

  • 難しい。哲学的であり、科学的であり、とらえどころがない。

  • 文字がひとりでに動き、呼吸し、世代交代し、他の文字を制圧し、テキストからの脱出を試みる。ざっくり見ればメタフィクションであるが、それだけでは語れない異常な文字空間が広がっている。著者の他作に漏れず、理解不能な部分は大いに含まれているが、その圧倒的な理解不能性に酔いしれた。

  • 『文字渦』
    女、貝、馬、立、鳥、禾、女、女、土、叟、金、魚、革、連、糸、女、羊、果、芦、虫、晶、衣などに入れ替わっている。

    "無論、時間の中で変化を続けるこのわたしの像をではない。"
    "くるくると印象が変転してとどまらない。"
    "おおよその形をとって目を上げると、そこにいるのはもう別人である。"
    "先日、秦の文字を参考にせよと申されましたが"
    "どれもが同じ嬴であったが、目を凝らせばどれもが異なる嬴だった。"
    "それぞれが別の人物なのだが、あくまで同一人物なのだった。"

    一部分だけが入れ替わっていることをこう表現するのか。納得しつつもう一度読み返した。

    阿語生物群。
    収斂進化とは、まるで生き物みたいな扱いをする。
    血縁ではなく、部首によって繋がれた子孫。

    『緑字』
    島の周囲に寄せては返す機械の言葉。
    なんだかDNAを連想する。

  • 今読むと、井上ひさし『吉里吉里人』とちょっと似てるかも。いや、全然違うけど系統は近い。

  • その作家の作品全て読みたいと思える作家に出会えるチャンスは、偏読傾向のある私にはかなり稀なものになってしまうのですが、今絶賛傾倒している劉慈欣先生の未読作品が残り一冊という絶体絶命の境地に立たされていた中で円城塔先生が救いの手を差し伸べてくれました。
    本作は第39回日本SF大賞を受賞した「文字」に関する短編集です。

    文字について「人間が記録を残したり、何かを伝達するためのツール」以上の印象を持ったことはないし、書道の良し悪しもわからないし、フォントについてもパワポや動画編集でみんながなんとなく使ってて読みやすいものの中から何となく選ぶ程度の美的感覚しか持たなかったけど、読み終わる頃には文字に対して人見知りしてしまうような、深遠な感情を抱いてしまうような感覚になった。

    表題作「文字渦」では秦始皇帝の難題に応える俑工の話で、嬴政の「エイ」の文字がさまざまな形をとるように始皇帝自身の姿も瞬間を捉えられないと解釈するのが面白かった。オーディオブックにしたら「エイエイエイエイエイエイ」となってしまう箇所があるので、音声化を断ったってエピソードも好き。というか「文字渦」収録作品に関しては、目で文字を追う読み応え自体が重要なストーリーの仕掛けになってるのがすごい。
    「梅枝」では、レディー・ムラサキ(紫式部)の「源氏物語」のうち第40帖「御法」を筆で写す機械が、「御法」という作品を過学習しすぎて、まるで涙を流すように震えながら筆を運ぶし「御法」しか書かなくなるという失敗とかめちゃくちゃ面白い。
    「緑字」では読み始めた直後なんのこっちゃとなったけど、物質宇宙のように三次元空間に人の用途を超えた文字が離散している状態を観察し、光っている文字の共通項を見つけようとしたり、人間にとって何か意味があるように解釈に挑戦するけど、人間の解釈を前提にしない法則のない挙動をする、いわば情報生命としての文字の観察レポートでこれもすごく面白かった。人間の解釈を無視した生命っていうモチーフでは「ソラリス」っぽさを少し感じたし、個人的にかなり好きなモチーフ。
    「誤字」は一番好きな作品。文字が意思を持って移民になったり、身を潜めて時が来たら増殖したりする生命のような動きをする中で、ふりがなである「るび」が作中で暴走してるのがすごく心打たれた。こんな読書体験あるんだって感動した。文字の戦争って発想もすごい。

    文字というパーツの組み合わせ、時代や地域で表現や用途が異なること、神聖なものだったり利便性だけ求められるもの、必ずしも文字の連なりは一次元ではないということ、政治の道具として一国の運命を変えてしまうこと、文字が実は情報生命で、人間は増殖に利用されているだけかもしれないということ。改めて考えたこともないけど、こんなに身近で毎日目にしていて、当たり前に習得して使っている文字は人間がゼロから生み出した数学と同じように概念的なものでしかなく、だからこんなに解釈のしようがあるっていう楽しさに気づけた素晴らしい小説だった。
    なんだか難しく書いてることや具体的すぎるほど史実を引用している箇所があるけど、調べたりよく考えてみたら「これ嘘じゃん」ってなるエピソードもたくさんあって、それが本当に笑える作品になってると思う。超真面目な顔でまるで事実のように大法螺吹いてることに気づくと、一見難解そうでも急に肩の力を抜いて読めるようになる。長い冗談を聞いてる感じが最高だった。
    円城塔先生かなり多作なので他の作品読むのもめちゃくちゃ楽しみ!

  • めちゃくちゃ難しかった。途中何を読んでいるのかさっぱり分からなくなり、同じ言葉なのかと考えると凄すぎるなと圧倒された。分からない漢字が多すぎるのと本当に存在するのかと思える漢字もある。作者の頭の中はどうなっているの…

  • 文字渦:幻想文学?
    緑字:不条理小説?筒井康隆的

  • 《目次》
    ・文字渦
    ・緑字
    ・闘字
    ・梅枝
    ・新字
    ・微字
    ・種字
    ・誤字
    ・天書
    ・金字
    ・幻字
    ・かな

  • よくわからないままだった。たぶんもっと理解できればすきそうではある。わからないなりに、「文字渦」「闘字」「新字」がよかった。

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著者プロフィール

1972年北海道生まれ。東京大学大学院博士課程修了。2007年「オブ・ザ・ベー
スボール」で文學界新人賞受賞。『道化師の蝶』で芥川賞、『屍者の帝国』(伊
藤計劃との共著)で日本SF大賞特別賞

「2023年 『ねこがたいやきたべちゃった』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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