女の警察

  • 新潮社 (1981年11月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784101259017

感想・レビュー・書評

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  • 構造的汚職 鉄鋼業界と不動産と政治家が
    結託して、山陽新幹線の利権をあらそうという話だ。
    あるジャーナリストの死から、そのジャーナリストの友人が、
    疑問を持ち、挑戦していく。どんどんと一点に集約していくのは、
    興味があった。しかし、その友人 カガリ も殺されてしまう。
    結末は、とてもリアリズム的である。

    登場人物のなかに、暁興業 社長 小平賢治なる人物が
    でてくるが、小佐野賢治を連想させる。
    梶山季之の視点は、確かに 社会の腐った部分を抉り出そうとしている。
    キャバレーに生きる人々の人権をささやかながら、主張している。
    が セックスに流れるがゆえに、人間描写がどうも物足らない。

  • チャンネルNECOにて、小林旭主演の「女の警察」シリーズ全4作が一挙放送されました。
    いやあ、いいですね。マイトガイ。日活も末期の作品群なので、共演陣はまとまりのない顔ぶれであります。
    その中で、シリーズを通して出演する青江三奈さんは「女の警察」にぴつたりであります。
    映画に満足したところで原作の梶山季之『女の警察』を読んでみました。

    主人公・篝正秋はキャバレーを経営する<暁興業>の保安部長。保安部とは、店に勤めるボーイやホステスなどを管理する部門なのであります。女性のスカウトや引き抜きをしたり、時には借金を作つて逃げたホステスを、草の根を分けても探し出して来るので、人は彼のことを<夜の署長>とか<女の警察>などと呼ぶのでした。

    篝の友人である玖島太郎が自動車事故で死亡するところから話が始まります。酒を飲んでの運転といふことで、警察では運転操作を誤つての事故死と断定しました。
    しかし彼の未亡人が語つた<夫は殺された>といふ言葉から、調査を始めるのであります。
    それとは別に、60万円の借金を踏み倒して逃げたホステスを捜索するうちに、友人玖島が殺されたことをつきとめ、さらに山陽新幹線の用地買収をめぐる汚職を嗅ぎ付けてしまふのです。この辺はいかにも梶山季之らしい。
    これらの事件が最後にはすべてつながつてゐることが分かるのですが...

    映画を先に観てしまつた人にとつては、「あつ」と驚く結末になつてゐます。
    佐野洋氏は「盛り場ミステリー」なるジャンルを命名し、「女の警察」もその優れた実例のひとつであるとしてゐます。
    しかし梶山季之の再ブームも遠くなり、入手はあまり簡単では無いかも知れませぬ。ご無礼しました。

    http://genjigawakusin.blog10.fc2.com/blog-entry-181.html

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著者プロフィール

梶山季之:かじやま としゆき
1930年1月2日 - 1975年5月11日
多くの商業雑誌に記事を執筆し、週刊誌創設ブーム期にはトップ屋として活躍。
その後『黒の試走車(テストカー)』『赤いダイヤ』などの小説でベストセラー作家になる。
活躍分野は、産業小説・経済小説・推理小説、時代小説、風俗小説、社会小説、痛快小説、SF小説、時代小説、実録小説、少年少女向けの冒険小説等とあらゆる分野に作品を残した多才・多作の作家。
まさに波乱万丈、破天荒、文字通りの無頼派作家。

「2025年 『実力経営者伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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