子供の死を祈る親たち (新潮文庫)

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  • 新潮社 (2017年3月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (448ページ) / ISBN・EAN: 9784101267623

作品紹介・あらすじ

親子間の溝はますます深くなっている。自室に籠もり、やがて自殺すると脅し親を操るようになった息子。中学時代、母親の不用意な一言から人生を狂わせ、やがて覚醒剤から抜け出せなくなったホステス。刃物を振り回し、毎月30万も浪費するひきこもりを作ったのは、親の学歴信仰だった。数々の実例からどのような子育てが子供の心を潰すのか徹底的に探る。現代日本の抱える病巣を抉る一冊。

みんなの感想まとめ

親子の関係の複雑さや、現代社会における子育ての難しさをテーマにしたこの作品は、特にひきこもりや家庭内の葛藤に焦点を当てています。著者は、親の価値観が子供に与える影響や、無意識のうちに子供を追い詰める行...

感想・レビュー・書評

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  • 「『子供を殺してください』という親たち」を読む前にこちらを読んでしまった。

    引きこもりの子供を親が殺した
    精神疾患を疑われる子供を監禁した親が逮捕された
    家庭内暴力がひどい子供と無理心中した親
    親兄弟、家族を皆殺しにした子供
    など…

    最近のニュースでもよく報じられている。

    著者の押川剛さんはそんな引きこもりや立てこもりの子供たちを保護し、病院や施設に移送する「精神障害者移送サービス」を立ち上げ自立・更生支援にも関わっている方。

    この本では6つのケースが取り上げられている
    DVで奴隷化した家族
    ゴミ屋敷と化した家
    ひたすら「金」を無心する子供
    精神的に病み、ひきこもってしまった子供
    など…

    どのケースも本当に読むのがつらく思うほど
    読んでいる私が思うぐらいだから、実際に関わった押川さんは、それ以上に、親や子供たち、行政などに歯がゆい思いをしつつ、つらい思いを感じつつ、それでもどうにかしたいと関わってきたのだろうな…

    子供にちゃんと向き合わない親
    自分の価値観を押し付ける親
    そして「いい子」であろうと無理をする子供
    反抗期のない子供
    「お金」主義の子育て
    過干渉の親、無関心な親

    引きこもりやたてこもりなどの多くに「家族の問題」が関わっているという。

    これを読んで「うちには関係ないよ」
    なんて言える人っているんだろうか…

    子育てに正解も不正解もない
    「うちはちゃんと子供に向き合ってるから」
    なんて自信をもって言える親は少ないのではないだろうか?

    「座敷牢」と今の「引きこもり」や「立てこもり」は似ている
    家族以外に「恥ずかしいもの」を見せないようにした座敷牢
    自ら家族とのコミュニケーションを断ち、その空間でしか生きられない「引きこもり」「立てこもり」

    事件が起きてニュースになると「引きこもり」「立てこもり」の子供が悪いっていう意見も多い。かばう気もないけど子供だけの問題じゃない。これは家族全体の問題。子供が家族にSOSを出しているのに家族が気が付かないふり、見ないふりをしているんじゃないかな…

    私は子供を育ててことがないから説得力がないかもだけど、時々心配になるような親子を見たりする。

    この本が著す親子関係の問題は、今の日本、今の人間社会が抱える病巣…なのかもしれない。

  • 家にひきこもり、親に暴言暴力、そんな子供と親の相談にのり自立を助ける仕事をする著者が書くルポルタージュ。こういう現実はメディアにもあまり取り上げられないのでこの本を読んで驚いた。ひきこもって自宅のトイレを使えないケースも多いらしい。読んでいると当人、家族を救うのはかなり難しそうだ。子供を追い詰める親の価値観の押し付け、これほとんどの親は無意識にしているのではないか。親から制約を受け育ち社会で挫折することが「ひきこもり」のきっかけになってるケースが多いような気がした。

  • かなり重いです。読んでとてもためになる内容だと確信していますが、あまりにも辛くて2回は読めないかな…と思いました。

    これから親になる人、家族関係について悩んでいる人、自分は幸せな家庭を築けると信じている人などできるだけ色々な人にワンエピソードだけでも良いから!読んでいただきたいです。お願いです。

  • 『「子供を殺してください」という親たち』の読了後、続編のこの本も即購入。目を背けたくなるような現実があることを知った。親と関係を絶つことも解決のひとつ、みたいな記述があって、親に悩まされている自分には響いた。

  • 押川剛『子供の死を祈る親たち』新潮文庫。

    『「子供を殺してください」という親たち』に続き読んだが、こちらもつまらないノンフィクションであった。前作と同様、著者が行っている事業である精神障害者移送サービスの宣伝と思われるような内容が殆んどである。

    本書の大半を構成するのが、第一章のドキュメントで、著者の扱った6つの事例を掲載している。読んでいると『他人の不幸は蜜の味』という文言が頭の中を過る。第二章から第六章にこうした事例を総括する形で将来的な展望を軽く述べ、最後にあとがきというのが全体的な構成である。


    以下は私見となる。近年の精神障害、薬物依存の増加は世の中に余りにも多岐にわたる刺激が溢れているが故に、選択を誤ったり、知らぬうちに受容のキャパシティを超えてしまうことが原因ではなかろうか。テレビやゲーム、ゲーム、インターネット、アルコール、ギャンブル、薬物、恐ろしいくらいの外的な刺激が溢れている。一方で、近隣社会のみならず家庭内でもコミュニケーションの機会が激減したことで、家族の精神障害、薬物依存の進度になかなか気付かないというのも、こうした現象の一因になるのだろう。

  • これを他人事と捉えない意識が大切、かなり衝撃的な内容が多くメンタルがやられてしまいそう

  • 前作に続いて読んだが、前作同様面白いのは前半のドキュメント部分だけで、後半の御託部分厚生労働省のガイドライン他の話はいらない。せっかく他の人が出来ない読むに値する貴重な経験をしているんだから、その部分をたくさん書いて欲しかった。ページ数を稼いで売り上げを伸ばす作戦なのかと訝ってしまう。

  • 心が壊れてしまい、親への復讐や無心にはしる子供のモデルケースの紹介は前作と同じであるが、前作よりは登場人物達に希望の光が見えた。

  • 子供を殺してくださいという親たちが良かったのでこちらも読んでみた。前作同様、こういった世界も現実にあるということを教えてくれる一冊。

  • ずいぶん前に、『子どもを殺してくださいと言う親たち』を読んだ。
    本作は、第1章のドキュメントの分量が多く、重篤な患者と家族の問題が綴られている。

    心が壊れていった子どもたちを育んだ家庭には、見えにくい闇が潜んでいる。
    様々な問題を抱えた家庭の子どもが必ずしもそうなるわけではないことは明記しておくが、やはり、等身大の自分を受け入れてもらえないであるとか、親の価値観を押し付けられ続けるであるとか、本来与えて然るべきの愛を受けられなかったことに大きな原因がある。
    ただし著者は、親に責任を全て求めてはいない。
    親の生育歴(地域社会や家庭環境)のほか、変化し続ける社会全体に、問題の根源があることを指摘している。

    患者やその家族が関係機関をたらい回しになり、結局適切な治療や支援を得られていない現状を理解することができた。
    相談機関を一本化することや、移送のスペシャリスト集団の設立などの提言もあった。
    本人たちの苦しみだけでなく、地域住民の苦しみや悲しい事件事故をなくすためにも、国や地方自治体は動くべき時がすでに来ている。

  • 親子間の溝はますます深くなっている。自室に籠もり、自殺すると脅して親を操るようになった息子。中学時代、母親の不用意な一言から人生を狂わせ、やがて覚醒剤から抜け出せなくなった娘。刃物を振り回し、毎月30万も浪費するひきこもりを作ったのは、親の強烈な学歴信仰だった…。数々の実例からどのような子育てが子供の心を潰すのかを徹底的に探る。現代日本の抱える病巣を抉る一冊。

    ここまでこじらせてしまうと、医療につなげるのは命がけである。警察ほどでなくても、ある程度の「力」をもった「組織」がかかわった方がよいと思う。

  • 書店で見掛けて購入。

    引きこもりの家族に悩んでいる家って他にもあるんだ、と実感。

    第1章 ドキュメントのケース5とケース6は「死んでほしいきょうだい」ということで、兄弟にもスポットが当たっています。

    精神障害者の脱施設化・地域移行の流れについての説明、先行して精神障害者の脱施設化を進めたアメリカの現状など、興味深いです。

    いざとなったらこういう民間業者に依頼して解決を図るのも手かなぁ、と思いました。正直、役所や保健所はあんまり期待できる気がしないです……

  • 子供の死を祈る親たち。
    押川剛さん。

    「精神障害者移送サービス」の代表をしている著者。

    引きこもり。
    毒親。
    精神障害。

    辛い話でした。
    どうしたらよいのだろうか?

    行政も、辛い。
    警察も、辛い。
    病院も、辛い。

    親も家族も辛い。

    本人も辛い。

    どうしたらよいのだろうか?


  • 今回はかなりドキュメンタリーな部分が多くて良かったですよ! 著者の描写力が的確だからでしょうか、問題のある家族がリアルに浮き彫りになって僕の脳内に浮かび上がってきました…社畜死ね!!

    ヽ(・ω・)/ズコー

    でもまあ、後半になるにつれ、今の精神医療の問題点などを挙げていくのですけれども、あまり興味のない者からしたらやや退屈に感じましたねぇ…これは前著でも言えることですが。

    ヽ(・ω・)/ズコー

    まあ、それでも! 「お金に重きを置いた子育て」は失敗する、とした著者の意見には僕も賛同ですねぇ…。大金を稼ぐことがイイこと! なのは分かりますけれども、それだけじゃないでしょ、ってところに子供を導かないと…大人になった時、うまく社会に適応できない人になっちゃうんですねぇ…。

    さようなら…。

    ヽ(・ω・)/ズコー

  • 前作に続き、驚きの実例がたくさん。本人、これよく耐えられるな…と思うような生活をしている移送対象の人ばかり。でもそれは他人事じゃないんだ…というのも感じさせられた。なんかこう、どの業界においても限界が感じられる。普通の幸せ、が難しいことがよく分かるし、それを実現するためには積み重ねていくしかない。壊すのも一瞬、なんだけど、一瞬に見えて実は積み重ねられて壊れていってるのかもしれない。
    うちの実家も一歩間違えばこうなってたかも…と思った。
    現場からの声を大事にしてほしい。と自分のいる業界を振り返っても思う今日この頃。

  • 著者は、精神障害者移送サービスという聞き慣れない仕事を営む。彼は、引きこもり・家庭内暴力など、家族では抱えきれなくなった子供を精神病院に移送し、その後の患者の自立あるいは親からの独立まで向き合っている。複数のモデル事例を仮名で紹介したのち、福祉政策も提言。現場の声は重い。

  • エピソードはびっくりしながらサクサクと読めました。現代の精神医療の問題点に言及していて、
    わたしも医療者として経験してきた問題を明らかにしてくれます。
    また、子育てのヒントも詰まっている一冊でした

  • 子育てしてる身としてキツイ現実…

  • 所得の高い低いに関係なく、お金に固執した子育てをしない。ご飯は皿に盛る/一緒に食べる、だけでもいいから「手作り感」のある子育てを。大人の希望通りの能力が備わっていると思わない。風通しのよい家庭。親以外の大人とも関わりを。反抗期があるのはいいこと。子育てに悩んだら、まずは親の育ち方に疑問を持つ。成績は上にも下にも飛び出さなくていい。人との関わりや、生きる力や意欲を大切に。

  • 必要なものは責任と覚悟

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