ローカルバスの終点へ (新潮文庫 み 10-9)

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  • Amazon.co.jp ・本 (292ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101268095

感想・レビュー・書評

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  • 宮脇さんの旅行記は本当に面白い!
    宮脇さんの旅行記を読んでいると、本当に旅行に行きたくなる。
    本書を読んで、影響されてしまった。
    私も次の休みの日にバスに一時間以上、揺られてみようと思う。
    揺られて山奥の観光客がいないところに行ってきます。

  • 鉄道よりもバスの方が、地域の様子をより詳しく得られるような気がする。兎にも角にも、宮脇先生の文章って好きだな。昨今よく目にする鉄オタやバスオタのそれとは全然印象が異なって断然いいんだけど、何故だろう?

  • 1991年刊(初出89~91年)。ローカル線の終着駅、或は途中駅は、ローカルバスの起点でもある。数多のローカル線の終着駅に歩を進めてきた著者はバスの終着も求め行く。月刊誌「旅」連載の紀行文を集積した本書。①乗車時間約一時間、②有名観光地を排除、③行楽・登山等の季節運行限定のバスは除外、④著者にとって未知の路線・終着であることを基準とし、全国各地のバスに乗車する。また、著者のことなので、単純な行楽記ではなく、その土地の歴史や風土、産物、食事にも筆が及ぶ。しかも、もっと知りたいと思う直前で筆を止める心憎さ。
    「もう、旅に出たくなってしまうじゃないか」という焦らされ感が、旅に誘う文章として実にいい。もちろん、日常風景しか描けない目的地も散見され、派手とは言い難いものも含まれるが、先の②③に表れる、今、そこに居る人の日常を切り取りたいという著者の想いは十分伝わる。

  • ローカル線に飽き足らず、その先の終点へ、とばかりに書かれたバス紀行。取り上げた終点のほぼ、いや全部がマイナーですが、マニア臭が全くしないのは宮脇さんならではです。

    お父上を思い出し声を詰まらせる、下栗(程野)の熊谷さん、元気に笑う、大杉のおかみさん。ニッポンの奥の奥で、たくましく暮らす人たちの姿にも心打たれます。
    執筆から20年、こんな風景、まだ残っているのでしょうか。

  • 13/11/02、市川市立図書館のリサイクルブック市で手に入れる。

  • やはりちょっと時間の経過を感じる。宮脇俊三さんの様に、ゆっくり旅でもして見たい。仕事がこういう仕事だといいなと毎回感じる。

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著者プロフィール

宮脇俊三
一九二六年埼玉県生まれ。四五年、東京帝国大学理学部地質学科に入学。五一年、東京大学文学部西洋史学科卒業、中央公論社入社。『中央公論』『婦人公論』編集長などを歴任。七八年、中央公論社を退職、『時刻表2万キロ』で作家デビュー。八五年、『殺意の風景』で第十三回泉鏡花文学賞受賞。九九年、第四十七回菊池寛賞受賞。二〇〇三年、死去。戒名は「鉄道院周遊俊妙居士」。

「2023年 『時刻表昭和史 完全版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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