- Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101268149
感想・レビュー・書評
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ヨーロッパで鉄道に乗りまくる(リッチ編)。
団体旅行、夫婦の旅行、友人との旅行の3パターンで。
どれも読むぶんにはおもしろかったけど、行くのは大変そうだなー。
長期の旅行だと荷物を持ち歩かないとけいなかったりしてなにかと大変そう。
あと、電車だと観光が難しいみたいだしね。 -
宮脇氏は若い頃からヨーロッパの鉄道にも頻繁に乗つてゐたさうです。しかしながら、本書を上梓するまで、一冊の欧州鉄道紀行を書いてゐません。
本人の弁によれば、アジアやアフリカ、中南米などと比較して、やはり先進国が集まるヨーロッパでは、元元鉄道が発達・進化してゐるため、実に快適で苦労がなく、トラブル遅延犯罪等に巻き込まれるやうな事も少ない為、執筆意欲が湧かないといふ事らしい。本来なら実に結構な事でありますが、さういふ障害の全くない旅行記などは、読者も読んで面白くないでせう。
そんなこんなで、今まで手を付けずにゐたヨーロッパですが、雑誌「旅」の編集部から勧められたこともあり、本書の誕生となりました。
三部構成で、まづは「1 高速新線の列車」。これに先立つて「宮脇俊三氏と行くスイス登山鉄道の旅」といふツアーが敢行されたさうですが、応募が殺到したため抽選に漏れた人が多く、さういふ人たちを救済するために、再度「ヨーロッパ鉄道旅行」のツアーが企画されました。その紙上再現がこの章に当ります。
さすがに安全安心のパックツアーですので、乗る列車も「ユーロスター」「ICE」「ベンドリーノ」「AVE」と一流、ホテルも一流、トラブルとは無縁の快適旅行であります。即ち紀行文としては、いささか緊張感に欠けるところです。まあ、しやうがないね。ユーロスターでドーヴァー海峡を潜るトンネルに入るまでは皆ワクワクしてゐたのに、いざトンネルに入ると、車窓は当然真ッ暗なので、忽ち退屈するのが面白いですね。
続く「2 地中海岸と南アルプスの列車」は、前章のツアーが解散した後、引き続き宮脇夫妻だけで続行した汽車旅です。もはやツアーではないので、ガイドも添乗員もゐません。乗車したのは、お馴染みの「タルゴ」や、「カラタン・タルゴ」など。スペインの「軌道可変列車」ですが、日本では中中実用化しません。ただし同じフリーゲージトレインでも、日本の新在直通列車で採用されるのとはかなり違ふ方式のやうです。
最後の「3 東欧と南イタリアの列車」では、元出版社勤務で現在文筆家の丹野顯氏との男二人旅。丹野氏は宮脇氏の恩人に当る人ださうで、恩返しのつもりで誘つたとか。丹野氏は海外旅行の経験は余りなく、海外も旅慣れてゐる宮脇氏が引率する筈が......
パリで若い女性数人によるひつたくり襲撃に遭ひ(被害はなし)、それ以降丹野氏は警戒を怠らず、宮脇氏が助けられる場面もあつて立場が逆転したところもあります。
やはり無責任な読者としては、旅人が難儀な目に遭つた方が面白い。芸人が想定外のハプニングをオイシイと感じるのに通づるものがありますね。
デハデハ。今日はこの辺でご無礼します。
http://genjigawa.blog.fc2.com/blog-entry-669.html -
二度目。
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本に出てくる始めの旅行は、成田を出てフランクフルト経由でパリ到着。翌日パリ観光後ユーロスターでロンドン、そこでの観光後ハンブルクへ飛行機で。次いでハンブルクからICEでミュンヘン、ECでヴェネツィア。ヴェネツィアからはベンドリーノでローマ。更に空路マドリード、そしてAVEでセビリアまで往復してマドリードに戻り、最終日フランクフルト経由で帰国の途へ。これが1994年の5月5日から14日までの10日間の旅程。
いくら鉄道旅行が好きだと行っても度が過ぎる。しかし面白い。 -
ヨーロッパの鉄道紀行。これまで日本の旅しか読んだことがなかったが海外でも宮脇節は健在。落ち着いた語り口と地理に詳しくなるトピックの数々は読んでいて単純に楽しい。一昔前のエッセイなので登場する列車が少し古いのが逆に貴重。旅行した気分を味わうには最適の一冊だと思う。
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とりたて面白いとは思えない本。
著者の描写に空気感が感じられないのが最大の弱点か、どこにいっても同じように書いてる気がする。
とはいえ、もう10年以上前の本なのでそう感じるのはしょうがないかも。
写真か何かが付いてるともっとよかったかも。 -
この本しか読んだことがないのですが
なかなか楽しい文章を書かれる方なのですね。
ヨーロッパは特に、鉄道で旅をするのが
楽しいだろうなぁと 思っているので
宮脇氏のツアーに参加された方々を
とても羨ましく思いました。
亡くなられたと新聞を通して知った時は
とても残念でした。