- 本 ・本 (448ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101268156
感想・レビュー・書評
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第1日北海道広尾出発~第34日鹿児島枕崎(最終日)までの旅の取材ノメモ。一筆書きによる遠回りの旅。紅葉・ミカン・カキ・夜明けの風景・車内で乗り合わせた人びと・車両形式・筆者自らが、そのアホらしさをしりつつのこだわりが伝わり・・どこまでも乗って行きたいと、同様に感じられます。
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この書籍は、「最長片道切符の旅」の旅行中?の見聞した物の取材メモです。
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「最長片道切符の旅」というタイトルがピンとこず、いわゆる食わず嫌い的に敬遠していたが、昨年末の鉄道旅を契機に、著者の旅のバックボーンとなるメモを読みたくなった。接続する列車の時刻表の羅列かと思いきや、2作目を創り出すためのとても面白い取材メモであった。いや、本書を面白いと感じる自分が相当の鉄道マニアで、しかも著者とベクトルを同じくする時刻表マニアなのだと思った。当時の鉄道網は非電化区間が多く、味のある気動車の旅が羨ましい。結末がとてもあっさり。原氏の解説よし(やや冗長)
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『最長片道切符の旅』は、宮脇俊三さんの2作目にあたる著作であります。
処女作『時刻表2万キロ』で国鉄完乗を果たし、ついで最長片道切符で「一筆書き」の旅をする。この時代の宮脇節は文句無く面白いのであります。宮脇氏の著作でおすすめを訊ねられたとしたら、私は「古ければ古いほど面白い」と答へるでありませう。
そして本書はその『最長片道切符の旅』の取材ノートであります。
「まえがき」を書いてゐる次女の宮脇灯子さんによると、宮脇俊三さんは旅の取材中はあまりメモは取らなかつたやうであります。しかし本書に関しては、ノート11冊分に及ぶ大量のメモ(といふか日記?)が遺されてゐました。それを書籍化したのが本書であります。
本来メモといふのは、備忘録と呼ぶごとく、あくまでも本人の記憶を助ける走り書きみたいなもの。それをそのまま商品化するのは、よほど歴史的価値を持つものとか、文壇史に名を残す大文豪のものくらゐでせう。
私も本書が単行本で出た2年前、「ファン垂涎の書」などと煽つてかかる商売をする姿勢に反発したのでした。しかしそれでも買つてしまふ読者の業よ...
しかし本書を一読して驚きます。メモといへば普通断片的なフレーズが箇条書きになつてゐたりして、第三者が見ても判別不能な暗号みたいなものですが、これは違ひます。
ほとんど日記と呼んでいい内容で、紀行作家のネタ帳としても一級品と申せませう。そして原武史氏のメイニアックな注釈。商品としても価値のある一冊と認めざるをえないのであります。
ただ、灯子さんがいふやうに、当の宮脇氏本人はあの世で、苦虫顔で悪態をついてゐるに相違ありません。残された者たちの愉しみとして許してくださいと、私はお願いするのみであります。
http://genjigawakusin.blog10.fc2.com/blog-entry-188.html -
憧れの本の取材ノート。福岡のあたりを見て即買い。
よく地理がわかるな。
地域性も細かくみている。
著者プロフィール
宮脇俊三の作品





