何者 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 20858
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101269313

感想・レビュー・書評

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  • 最後のところがもう自分に返ってきて、とにかく朝井リョウさんの本は読んだ後嫌な汗かきます
    好みでないけどすごい作家さんだなといつも思う

  • 承認欲求があるのは理解できるけど、SNSに求めすぎな現代はあまり好きでない。やっぱり直接相手に本音が言える人がひとりでも周りにいることが大切である。
    大学生までは年齢とともに勝手に肩書きが変わっていくけど、社会人になってからは自分で変えていくしかないんだってとこが一番印象的だった。

  • 朝井リョウさんの小説は『桐島、部活やめるってよ』『正欲』『死にがいを求めて生きているの』を読んだことがあり、いずれも人間心理の描き方が好きだったので現在就職活動中ということもあり本作を読むに至った。いつも思うが、朝井リョウさんの小説は特に読後どんな感想を述べても浅いものとなってしまいそうで、登場人物たちになにか言われそうで、妙な気分になる。しかし敢えて述べるとするならば、本作は非常に居心地の悪い作品だった。それは私が就職活動中だからということに他ならないだろう。私もこの時期でまだ内定が出ておらず、友人に内定が出たと知るとアプリでその内定先を検索し、年収が低かったり、ブラックと噂されるようなところだと少し安心する。最後の理香のシーンは自分に言われているようで本当に胸が苦しかった。私も心の中でずっと理香を馬鹿にしながら読み進めていたし、実際こういう子いるよな〜と、嫌悪感すら抱いていた。朝井リョウさんの小説は、そのように登場人物と読者をまるで一体化させて胸に刺さるような表現をしてくるといつも思う。非常に居心地の悪い作品だったが、読んで後悔はしていない。就職活動中に読めてよかったと思う。私もカッコ悪く泥臭く頑張ろうと思える本だった。

  • ずるい!と思ってしまう!
    自分の小ささや「想像力のなさ」を、思わぬ形でガツンと自覚させられる一冊でした。

    前〜中盤まで主人公の「観察」に共感しながら読み進めて、最後に「あなたのこういうところ、どうなの?」と突きつけられる。痛快。

    最後に、「かっこ悪いところに気付けた」という形で成長を描くところに、朝井リョウさんの物語がもつ爽やかさを感じました。

    登場人物の描写については、よくもこんなに些細でリアルな人々の姿を拾い出せるなぁ…。と感動です。

  • すごくリアルな感じの話。就活って本当に大変なんだなって思った。就活だけじゃなくて、普段の日常生活の中でも虚勢を張ったり、相手の気持ちが分からないことってあるから、すごく話が重く感じた。口にする言葉だけじゃなくて、心の中で考える言葉とか書き留めた言葉とかも、自分の生き方とか考え方に影響を与えるってきくから、SNSの使い方って本当に難しいなって思った。

  • 当時はあんまり刺さらなかった記憶。 就活はやっぱり嫌だと思った。
    今読んだら感想かわるのかな

  • たぶん中学時代
    iPodで中田ヤスタカの主題歌

    内容自体は就活がメイン?
    そこまでピンとは来てなかったけど、面白かった

    気づいたら佐藤健が主演で映画化されてた

  • 最後の展開がジェットコースターみたいで、こんなに加速度がある小説初めて読みました。

    「正欲」から朝井リョウさんの作品をもっと知りたくなり図書館から借りた1冊。

    それぞれ違う5人の性格、肩書きを就活で表現して色んなことが進展していく様も楽しかったけど、最後の主人公に向けて感情爆発して、「何者」にもなってない、なれない事を丸裸にさせられたのが印象的でした。

  • 若者の人間関係。ありがちな関係性を掘り下げていく。

  • 就活していた頃を思い出します。
    朝井さんの作品は人の弱みをズバッと晒すので軽い気持ちで読んでるとぐさっときます。

    就活に励む仲間との葛藤を描いたお話です。主人公たちと似ている性格の悪さを突きつけられる苦しい作品でしたが、一気に読んでしまいました。

    自分は友人が内定をとったときに心から喜べない嫉妬しがちな性格だと分かっていたので、自分の内定が出るまで大学へ行かなかった学生時代を思い出しました。

    好きな登場人物はいないです(笑)でも面白い。

著者プロフィール

1989年岐阜県生まれ。2009年『桐島、部活やめるってよ』で、「小説すばる新人賞」を受賞し、デビュー。11年『チア男子!!』で、高校生が選ぶ「天竜文学賞」を受賞。13年『何者』で「直木賞」、14年『世界地図の下書き』で「坪田譲治文学賞」を受賞する。その他著書に、『どうしても生きてる』『死にがいを求めて生きているの』『スター』『正欲』等がある。

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