うちの子が結婚しないので (新潮文庫)

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レビュー : 162
  • Amazon.co.jp ・本 (369ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101269535

作品紹介・あらすじ

老後の準備を考え始めた千賀子は、ふと一人娘の将来が心配になる。 28歳独身、彼氏の気配なし。自分たち親の死後、娘こそ孤独な老後を送るんじゃ……? 不安を抱えた千賀子は、親同士が子供の代わりに見合いをする「親婚活」を知り参加することに。しかし嫁を家政婦扱いする年配の親、家の格の差で見下すセレブ親など、現実は厳しい。果たして娘の良縁は見つかるか。親婚活サバイバル小説!

感想・レビュー・書評

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  • 娘のために代理婚活(親婚活)をする女性の話。
    親婚活というテーマに興味が湧いて読んでみました。
    いろんな立場の人たちを上手に描いてて、面白かった。
    結婚と男性に対する世間全般の怒りのようなものを、主人公が代弁してくれて、スッとしたり、一緒にイラついたり。

    親婚活で断られると、娘のすべてを否定された気がしてつらいっていう気持ちは、そうだろうなぁ。
    娘が「しょせん女は顔だよ」と言って落ち込んだときは、私も悲しくなってしまったもん。
    娘の友美が前向きで良い子だから、ついつい応援したくなってしまった。

    いろんな立場の人がいて、家族関係に悩みがない人なんていないんだよね。
    主人公も、友達の話を聞きながら、独身の娘だけがつらいわけではないって気付いてく。
    一番身につまされたのは、「釣り合った人が良いと言えるのは、恵まれてるから」「中国の貧しい農村の娘を、釣り合った家に嫁がせたいと思う人はいないでしょ」というところ。
    金持ちの家に嫁いだ娘から、お母さんは品がないと言われて、孫にもなかなか会わせてもらえない友人が、主人公にそう言うの。
    たしかに、暮らしのレベルを維持できれば、釣り合ってれば良いと思えるのは、自分の暮らしに満足してる証拠だよね。
    娘がお金持ちと結婚して幸せでも、親との溝が生まれてしまったり…全方位的に円満な家族生活なんて、幻想なのかもしれない。

    最後の最後に、モテは、人は生まれながらにして平等という憲法に違反してるようだ。って、いきなり憲法が出てきて笑った。

  • えらい本を読んでしまいました。「親婚活」だぁ!そんな過保護な~、と一瞬思いましたが、なに昔は親が、あるいは親戚のおじさんおばさんが、お見合いを持ってきたのでしたね。

    「親の合コンパーティー」そうですよ、昔は地縁血縁が色濃かったのですが、それも薄くなった今は情報を自分で取りに行かなくては、誰がしてくれるもんですか!

    でもね、うちの息子にはもう間に合いませんでした(笑)これからは茶飲み友達かな(笑)それなら自分で探せ。

    相変わらず垣谷美雨さんさんの本は、微に入り細を穿つルポルタージュ風、なのによく描けていておもしろいですね。

  • 結婚というものをあらためて深く考えさせられた。シリアスでなく軽いタッチで読みやすい。
    我ら夫婦生活を目の当たりに見てる子供たちに結婚のいいところを問われたら具体的に説明できるかな。

  • 福田千賀子・57歳。夫・清彦とのあいだに、一人娘の友美がいる。
    友人からの年賀状に、娘が結婚することになったと書かれていて、ショックを受ける千賀子さん。
    娘の友美はアパレル系の正社員だが、来年は30歳。
    このままでは生涯独身?
    孤独死?
    自分たちの老後より娘の老後が心配になった千賀子たち夫婦。
    夫も婚活本を読み漁り、ネットを検索し、二人は、親同士が子供の結婚相手を探し合う『親婚活』を始めた。

    千賀子の揺れる心情が細かに描かれるが、何と言っても親婚活の参加者たちが多彩で印象的、衝撃的、エキセントリック!
    「親婚活に参加してみました!」ルポルタージュのようでもある。

    読みながらいろいろなことを考えさせられすぎて…

    少子化、少子化と騒がれると、まるで“子供を産まない女が悪い”と女性だけが責められているように感じる。
    しかし、ここに描かれる独身男たちの幼稚なことといったら…
    彼らは、年老いてだんだん使えなくなってきたママの代わりが欲しいだけであり、ママも同じだったりする。

    独身男が妻になる人に求めること。
    共働きしてほしい。
    子供が欲しい(から35歳以下の女性求める)
    親の介護もしてほしい。
    家事と子育ては“できる範囲で”手伝います。
    その“範囲”が曲者。
    マンションを持っています、と威張るけれど、それは「住宅ローンを一緒に返して下さい」ということに他ならない。
    これでは、結婚したくない女性が増えて当たり前。

    一方、ずっと付き合っていても、男がなかなかプロポーズしないという。
    家賃も食費も光熱費も折半、いつでもセックスできる、飽きたら他の女に取り換えてもいい…
    同棲はいいことだらけである。
    籍なんか入れる必要はない。

    なんだかなー。
    時代が進んでも、女性の立場は向上なんかしていない。
    それどころかますます追い詰められている、と思う千賀子であった。

    しかし、男女とも「いつかは結婚したい」と漠然と考えている人が大多数で、生涯独身を決意して準備万端整えている人は少ない。

    娘が玉の輿に乗ったら乗ったで、下品なお里、と切り捨てられる母の悲しみ。
    娘がろくでもない男に引っかかって、すったもんだの末離婚して実家に戻ることも多い。
    あの時、強く反対していればと悔恨する父。

    どうすりゃいいんだ―――――!?
    とムンクの絵になってしまう。
    親の経験豊かな目で相手を家族ごと見極められる親婚活は捨てたものではないのよ、と千賀子さん。
    ここらで、とある程度のところで手を打つことも肝要ですよ、と夫の清彦さん。

    余談ではありますが…
    千賀子さん、子供っぽいとかお気楽みたいに言っていますが、あなたの旦那さんは、かなりの“当たり”なのではないでしょうか。
    いえ、とっても当たりですよ。

  • 最近好きでよく読むようになった垣谷美雨さん。
    今回も面白くて、一気に読んでしまいました。
    言葉の使い方も、会話文が多いので勉強になりす。

    身上書を交換してくださり、誠にありがとうございました。残念ながら、この度はご縁がありませんでしたので、身上書をお返しいたします。ご子息がご良縁に恵まれますようお祈り申し上げます

    というように書いて送るとか、相手を傷つけないようになど、それもそうだなぁなんて、勝手にいもしない娘の親の気持ちになって読みました。

    自分は外見の良し悪しなど意識しない毎日を送っていることに、改めて気付かされていた。そう考えてみると、歳を取るというのもなかなかいいものだ。男でも女でもない、単なる人間として暮らしている。

    あ、これ、私の事だ!

  • いつもの通りサクサク楽しく読みましたが、ちょっとくどいかなぁと思いながら読みました。こんなに上手くいかないよねぇとかも思いながら。結婚はほんとゴールじゃないですしね。ほんとは、婚活にここまで力尽くさず、結婚生活に注力したいけど。上手くいかないですよね。(本の感想からは、ズレてます。)

  • 親婚活。
    実際にあるのかな?
    要はお見合いみたいなものだが、
    親同士が子どもの代わりに婚活をし、
    お互いの子どもの身上書を交換して
    後日当人同士が会い気に入れば
    交際を進めるというもの。

    子どもとしては賛否両論あるかと思うが、
    個人的には、最初から親公認の相手だし、
    親が相手を探してきてくれるし、
    当人が相手のことを好きになれさえすれば
    ありがたいシステムだと思った。笑

    物語の主人公、千賀子の娘、友美もまた、
    親婚活に乗り気でいた。
    (親のため、乗り気のフリをしていた部分も
    あったが)

    この家族の偉いと思ったところは、
    自分たちの身の丈に合った相手を探していたところ。
    どうしても高望みしがちだが、
    自分の周りの人達に金持ちと結婚して
    うまくいったケースがなかったからだろうか。

    私も将来的に、子どもが結婚しないことに
    劣等感を抱くようになるのかなぁ。
    できれば結婚して欲しいけど、
    変な人に引っかかって辛い思いをするくらいなら
    独身で幸せな人生を送ってほしいけどなぁ。

    小説自体は読みやすくてサクサク読めた。

  • 親婚活なるものが存在しているのは知っていましたが、
    娘の自分の立場からすると、正直、親に結婚相手探してもらうなんて必死すぎじゃん。恥ずかしいわ(笑)くらいに思っていました。

    だけど、本当に結婚したいと思うのなら、
    親子が一緒に必死になって相手を探してもいいんじゃないか。
    そう思うことができました。

    周りからどう思われたって関係ないんですよね。
    だって、恥ずかしい思いをしようがなんだろうが、最終的に自分の幸せを掴めるなら、それが一番良いに決まってますよね。


    この作品にも友美とその両親を始めとする様々な親子が登場しますが、どの親も、自分の子の幸せを考えて参加しているだけで、それを恥ずかしい親だなんて笑うことは許されないなと思いました。


    最後の2ページの文章が好きです。
    『結婚したいのなら、周りを巻き込んで果敢に挑戦すればいい。人はあっという間に年を取る。先に行って後悔しないよう、やれるだけのことはやってみればいい。過保護だとか、いい歳をしてとか、他人が何と言おうが気にする必要はない。
    だって、たった一度の、かけがえのない人生なんだもの。』

  • 親同士のお見合い面白い

  • 下手な婚活指南書を読むよりもずっと良い作品です。
    うちにももうじき該当する子供がいるので、他人事ではないです。
    親が婚活するなんてと思っていたが、この本を読んで、そうでもなく、むしろ良いこともあるのかなぁと思いました。単に影響されやすいだけなのかもしれませんが。

    親だけでなく、これから結婚するかもという人にも読んでもらいたい本です。

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著者プロフィール

垣谷美雨

1959年兵庫県生まれ。ソフトウェア会社勤務を経て、2005年『竜巻ガール』で小説推理新人賞を受賞し、デビュー。テレビドラマ化された『リセット』『夫のカノジョ』の他に、『農ガール、農ライフ』『あなたのゼイ肉、落とします』『嫁をやめる日』『後悔病棟』『定年オヤジ改造計画』『うちの子が結婚しないので』『うちの父が運転をやめません』『希望病棟』など著作多数。

「2021年 『代理母、はじめました』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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