神の棘Ⅰ (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (541ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101269719

作品紹介・あらすじ

家族を悲劇的に失い、神に身を捧げる修道士となった、マティアス。怜悧な頭脳を活かすため、親衛隊に入隊したアルベルト。寄宿舎で同じ時を過ごした旧友が再会したその日、二つの真の運命が目を覚ます。独裁者が招いた戦乱。ユダヤ人に襲いかかる魔手。信仰、懐疑、友愛、裏切り。ナチス政権下ドイツを舞台に、様々な男女によって織りなされる、歴史オデッセイ。全面改訂決定版。

感想・レビュー・書評

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  • 赤と青紫とモノトーン、あまりのカッコ良さに目を惹かれ,須賀しのぶさん初読。

    感想は下巻で。

  • 少し読みづらいが、最後どんでん返しかな?次作期待してます。

  • 学生時代を共に過ごし、心通じ合った2人が不運に揉まれ、修道士とナチスの親衛隊というそれぞれの道を歩く中で再開して・・。
    ドイツがナチスに支配されユダヤ人の迫害から障害者も生存を妨げられ、当初協定を結んだカトリック教会も迫害の対象になっていく。ここで抵抗するのか保身に走るのか。背景が丁寧に描かれて知識がなくてもぐいぐい引き込まれていきます。
    続きがすぐに読みたい!

  • 友だちからプレゼントしてもらった小説。
    ナチス時代のドイツの物語。
    ナチスと教会の対立、ユダヤ人への迫害、そして親衛隊の内部。
    主人公は、修道士のマティアスと、親衛隊のアルベルト。かつて旧友だった二人は、時代と共に対立する立場になる。

    私はあまり歴史には明るくないので、歴史物の小説を自分で選ぶことは少ないから、読んでみていかに勉強不足かということがわかった。これまではこの時代のドイツのこと、本当にざっくりとしか認識出来てなかった。
    疑問が湧いた部分はたまに調べながら読み進めたのだけど、分かりやすくこの時代ドイツで起きていたことを知れたし、骨太で為になる小説。

    この先Ⅱに続いてそれで完結。
    Ⅰの最後の方でナチスがポーランド侵攻を始めたという記述があって、それがきっかけで第二次世界対戦は始まったわけだから、もしかしたらⅡはさらに厳しい内容になるのかもしれない。

  • 『革命前夜』が良くて勧めたら、これも良かったよと言って貸してもらった作品。
    須賀しのぶ、ちょっとアツい。

    ナチスドイツを舞台に、かつて堕落の道を辿り、神の恩寵によって救われた修道士マティアスと、マティアスとかつて親しかったが今や親衛隊のエースとなったアルベルト。
    ナチスによって生かされる者と、虐げられる者の差。ただし、生かされていることが決して幸せではないのだということもまた、切ない。

    ロシアの秘密警察モノを何冊か読んだことがあるのだけど、近いニオイがする。
    人間って同族に、同じ意識ある者にここまで酷い仕打ちが出来てしまうんだな、という哀れさ。
    文章は堅いから?か、なかなか進まなかったが、前半のマティアスとテオドール、アルベルトの三者が絡み合う場面はかなり面白かった。

    二人がどのような生き方をしていくのか気になるが、個人的にはマティアスの妻、イルゼの行く末が見放せない。
    彼女もまた、大きな渦に巻き込まれた一人。
    どうか救いのある結末であって欲しいと願うのだが。

  • 須賀さんらしい重厚で読み応えのある本です。とりあえず上巻はここまで。

  • 戦争に突入し、それぞれ別の道を歩むもきっと再会する2人。

    それが、
    どのような場面で
    どんな状況なのか

  • 『また、桜の国で』、『革命前夜』を読みましたが、これも読み始めたら止まりませんでした。Ⅰを読み終わったばかりですが、Ⅱを読むのが本当に楽しみです。

    舞台はナチス政権下のドイツ。マティアスとアルベルト、正反対のような生き方をしている二人が、ラスト、どうなるのか。
    神、信仰、救い、悪、それは今の時代も変わらずある問い。それが後半どのように語られ、展開していくのか楽しみに読みたいと思います。

  • 上巻読了(^^)

    上下巻なので、本書の中盤から面白くなってきた感じです。
    ちゃんとした感想はⅡに書きます!

  • 913

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著者プロフィール

『惑星童話』にて94年コバルト読者大賞を受賞しデビュー。『流血女神伝』など数々のヒットシリーズを持ち、魅力的な人物造詣とリアルで血の通った歴史観で、近年一般小説ジャンルでも熱い支持を集めている。2016年『革命前夜』で大藪春彦賞、17年『また、桜の国で』で直木賞候補。その他の著書に『芙蓉千里』『神の棘』『夏空白花』など。

「2022年 『荒城に白百合ありて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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