- Amazon.co.jp ・本 (574ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101270227
感想・レビュー・書評
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前半は面白かったです。
読み進めるにしたがって、主人公の身勝手さや元恋人への執着心の強さが不快に思えて、後半は読むのがしんどかったです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
最初の方はいい。
でも中盤から主人公についていけなくなった。
読んでいて気分が悪くなった。
読まなきゃよかった本。 -
かなりしつこい物語
1/7/13 -
記憶をなくした男の話。じぶんを見つけるとは怖いことでもある
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医学、犯罪などもっとミステリーのトリックがあると思ったが、静かな淡々とした自分探しでイマイチだった。途中でギリシャ神話のオイディプス王を想像した。
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テレビドラマの「山崎まさよし」の印象が強烈に残ってしまっているが、元になった本作品は展開も背景もだいぶ異なるようだ。丁寧な 描写にもかかわらず展開が大きく広がっており、最終的な結論に愕然としてしまうのだ。このスケール感と採り上げられるネタが真保裕一の魅力となっていると思う。
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事故で記憶を失った克己は31歳になる。
もう8年も病院での生活を送り、母も亡くなった。
1人になり考えるのは、記憶のない昔の自分だった。
考えると昔の自分を知りたい衝動を押さえることは出来なかった。
ただ、思っていた以上に過去の自分を知る旅は辛く、哀しいものになった。
亡くなった母の気持ち、昔の友人たち。
病院では奇跡の人と呼ばれた克己の気持ちを思えば、理解できる旅でもあった。
しかし、それを望まなかった人の気持ちもまた理解できる。
2017.4.27 -
「奇跡の人」である主人公・克己にまったく同調することが出来なかった。
どんなに記憶をなくしても、人間としての本質は変わらないということなのだろうか。
失われた過去を知りたいという気持ちは理解できる。
自分がどんな人間だったのか。
自分はどんな生き方をしてきたのか。
わからないままでは落ち着かないだろうし、やはり知りたいという気持ちは誰にでも起きることだろう。
けれど過去を掘り起こし、過去の事実を知った後の克己にはひたすら嫌悪感しかない。
過去にあった出来事を知ることはできる。
でも、どんなに頑張ったとしても時間を遡ることはできないのだ。
他の人たちが過ごしてきた時間をなかったことになんてできない。
感情的で自己制御がまったくきかずに暴走する克己。
執着心だけは誰よりも強く、そして彼に見えているのは自分だけだ。
聡子を大切に思う気持ちなんて感じられない。
聡子の幸せなんてどうでもいいのだろう。
克己の欲求は馬鹿らしいほどに単純だ。
聡子をそばに置きたいからつきまとう。
自分が聡子を必要としているのだから、もしかしたら悪いことなのかもしれないし許されないことなのかもしれないけれど、聡子につきまとう。
だってどうしてもその思いを抑えることは出来ないから…。
中盤までの自立しようと頑張っている克己。
徐々に世間にも慣れ、前向きに頑張っていこうとしていた克己。
そのまま未来を見つめ歩いていく克己でいてほしかった。
人間の弱さをこれでもかと見せつけてくるような、後味の悪さが残った物語だった。 -
途中まで面白かったのに…何でそうなるの…