ストロボ (新潮文庫)

  • 新潮社 (2003年4月24日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784101270234

感想・レビュー・書評

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  • 1人の写真家の人生を50代から遡っていく連作集。ん?最近読んだなこの構成。本作はもっと分かりやすく彼の辿った道のりが徐々に明らかになっていく構成は見事。どの短編にも「死」が絡んでおり泣かせる。私自身はこういうのは好まないのだが泣けるものな泣けるのでしょうがない。写真家、喜多川が絶妙にダメ男なのが、またにくい。読み進めるごとに夫婦の物語なのだと実感していく。それが最初の1編の遺影のラストに重なっていくのが堪らないのだ。若さ故のがむしゃらさや仕事に対する向き合い方を見つめる良作だった。

  • 星4つと迄はいかないものの、良かった。

    人生のターニングポイントを5編構成で描く。

    ノンフィクションのようなフィクション。
    リアル感があった。

  • カメラマン喜多川の半生を巡る連作短編集。
    人生の節目節目で関わり合いを持つことになった女性や、仲間たちとの触れ合いを通して、それぞれの価値観や考え方がぶつかりあい、人間として少しずつ成長していく様が描かれます。
    ネタバレになるのであまり書きませんが、あとがきにもある、ここに書かれていることは、第五章を冒頭に持ってきたことでよくわかる。

    でも、優しい終わりにするなら、第四章から第一章までいって、最後に第五章を入れた方が良かったのではないかと思います。


  • 一人のカメラマンの人生を振り返る、連作短編集。飽きの来ない作品に仕上がっている。
    第五章と、第四章はお勧め。

  • ずいぶん前に借りて読んで面白かったので、買ってしまった本。

  • あぁ、そういうことか。
    フィルムと同じという。すごく良かった。読みやすいのに、少し時間が掛かってしまったのは、心理描写が丁寧に書かれていて、それを読み落としたくないと思ったからか。男性の作者にしては、出てくる女性が魅力的。晴美の章が一番グッと来て、最後は涙が出そうになった。逆に第4章で期待が高まった分、その後それを超える章がなかったなぁとは思ったが、それは読む人や読むタイミングで違うのだと思う。そして最後の回収で納得できるのだろう。

  • こういう、エピソード多き人生を送りたい。一瞬一瞬これだけ濃くて一生懸命生きてても、歳をとって振り返ると後悔が残るものかとちょっと怖くなった。カメラ欲しい。

  • 喜多川光司50歳。写真家としての地位と名声は手にしたが、写真に対するかつての情熱がなくなっているのを感じた彼は、自らの来し方を振り返る。
    40代、30代、20代…時を遡るように配置された5つの章からなる短編。
    人の行動にはその人なりの理由がある。そんな出来事をミステリー仕立てにして読ませる。
    同じ世代の男性なら、我が身に置き換えてひりひりと、身に詰まされるものがあるかもしれない。
    これまで読んだ長編ミステリーとは印象が違う作品だった。

  • とあるカメラマンの人生を、記憶をさかのぼるように描写した話。
    読み始めて、若干違和感があったが、進めるうちに、その意図が理解できて、ハマり込んでしまった。

  • 人生のアルバムをめくるように、若い頃のがむしゃらや、自分の写真家としての信念を見つめ直して行く

  • いい意味で、男臭い感じの小説
    男の矜持がガンガン伝わってくる感じが好き

  • 結論から話がはじまり徐々に話が戻る不思議な構成です。
    青春時代を逆戻りしていくので話がわかりずらいです。

  • 今回は、第五章から始まり第一章で終わる
    という構成で初めてのパターン。
    カメラマンが、過去を遡っていく。
    短いストーリーが繋がってるのが良い。
    面白かったです。

  • 『50歳。写真家としてまずまずの成功を収めている主人公。安定した生活を手に入れた自分を肯定しつつ疑問を抱く。そして不安定だったが尖っていた昔を思い出す。』
    って話でしょうか。
    だれしも「あの頃の未来に僕らは立っているのかな」と思う時があると思います。ここへ来るまで色々あった。でも今が最良の選択の結果だったはず。それでも振りかえってしまう時があるのでしょう。50歳になって過去を振り返る時どんな感慨を抱くのでしょうか。

  • ある有名写真家の人生を50歳から22歳までを
    写真を軸にしたストーリーの作品。

    「ホワイトアウト」や「奇跡の人」とはまた、テイストの全く異なりました。引き出しの多い作家さんです。

    第五章からはじまとこり第一章で終わる構成の面白さはもちろんですが、各年代で変化している「写真」を捉える価値観の変遷、恋愛を含めた人間関係の変遷が、時間軸を逆に進むスタイルのせいか、じんわりと心に届いてきました。

    特に40~50代の男性には、胸がぐっと熱くなってくる作品ですね。

  • 現在から過去に遡る展開だけど、特に伏線も見当たらないと感じてしまいました。とにかく過去を振り返る内容。一つ一つのエピソードは良くてたまに涙しそうなところもあったけど、五章から始まり一章に至る奇なる展開のわりには本当に過去に遡るだけと言ったがっかり感がぬぐえませんでした。とは言えカメラマンのお話でアルバムを連想させるこの構成にはきっと深い意味が込められてるのでしょうね。自身の読解力がまだまだ甘いんだなと思ったので星四つ!

  • 写真に写された人生。
    節目を振り返りながら若い日の思いを振り返る1人のカメラマン。
    あとがきまで読んでなるほどぉ!と思いました。

  • 晩年に差しかかった写真家がそれまでの人生の節目を回想する。
    タイトルにふさわしく、ふとした時に一瞬過去が浮き上がる。
    だんだんと過去を遡っていく構成が良かった。

  • ミステリを交えながら、一人のカメラマンの人生を振り返る連作短編。

    時系列が順に遡る形式で、それが上手い。最後の一文が特に印象的。

  • 構成の消化はまずまず。ギョーカイの男って本当にどうしようもない。彼らに「自分が同じ事をされたら」という発想はないんだろうな。

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著者プロフィール

真保裕一(しんぽ・ゆういち)
1961年東京都生まれ。91年に『連鎖』で江戸川乱歩賞を受賞。96年に『ホワイトアウト』で吉川英治文学新人賞、97年に『奪取』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞長編部門、2006年『灰色の北壁』で新田次郎賞を受賞。他の書著に『アマルフィ』『天使の報酬』『アンダルシア』の「外交官シリーズ」や『デパートへ行こう!』『ローカル線で行こう!』『遊園地に行こう!』『オリンピックへ行こう!』の「行こう!シリーズ」、『ダーク・ブルー』『シークレット・エクスプレス』『真・慶安太平記』などがある。


「2022年 『暗闇のアリア』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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