- 新潮社 (2012年10月30日発売)
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感想 : 176件
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Amazon.co.jp ・本 (528ページ) / ISBN・EAN: 9784101271811
作品紹介・あらすじ
嘉永六年(一八五三)六月、ペリー率いる米艦隊が浦賀沖に出現し、役人たちは周章狼狽する。やがて京の都はテロに震えだし、坂本龍馬も非業の死を遂げる。将軍慶喜は朝敵となり、江戸城は開城、戊辰戦争が起こる。新政府が樹立され、下野した西郷隆盛は西南戦争で城山の地に没す――。波乱に満ちた二十五年間と歴史を動かした様々な男たちを、著者独自の切り口で、語り尽くす。
みんなの感想まとめ
幕末という激動の時代を描いた本書は、ペリー来航から西南戦争までの重要な出来事や人物を、口語調で親しみやすく語りかけています。特に、阿部正弘が民衆の意見を求めたことが、歴史の流れにどう影響を与えたかを考...
感想・レビュー・書評
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最近幕末に興味を持っていくつか本を読んでいます。本書は口語調なのが意外にもなじみ、ときおり主観が入ってくるところも口語調との相性が良く、読んでいて楽しかったです。
特におもしろかったのは、1回目のペリー来航後に阿部正弘が下級武士や民衆に意見を求めたことで、意見って言ってもいいんだ!と変に自我を芽生えさせてしまうことになり、それがゆくゆくは倒幕に繋がってしまう、、という流れがみえたことです。
これフランス革命の三部会と同じ構造ですよね。
そして、私自身、会社で働いていても同じような構造に取り込まれていてむかついています。
意見聞かれたのに反映されないとむかつくのは江戸時代も同じですね。このままいくと、我が社もいつか反乱起きそうな気もします。
ほかにも、慶喜が参勤交代の盛り上げ役?の民衆に対して、意味ないからやめさせようとしたら仕事奪うなって怒られてるのも、現代と同じすぎて笑いました。
こういうのが見つかると歴史を学ぶのが楽しくなります。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
映像を見たわけではないのに、幕末を描いた大河ドラマを見たような読後感だった。ペリー来航から大久保利通の死までの、講義12回分をまとめたもの。登場する人物たちの言葉や行動が、詳細に、眼に浮かぶように語られる。自分が知識として持っていた出来事と出来事が、必然性を持って繋がっていったような気がした。う~ん、それにしても「錦の御旗」の威力はすごいなぁ、とか、大久保利通の非情さや壮絶な最期から、明治があるのかぁとか…。他の幕末のものを読むときに、また読み返したいと思った。
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国家の成り立ちやそこで活躍した人の物語に興味を持ち始めたので、読んでみた。
ペリー来航から西南戦争終結あたりまで。受験で覚えた人命や出来事の意味や背景が分かって面白かった。
勝海舟のような先見の明がありながら、出世欲が強くなくともその才能により登用され続ける人はかっこいいなぁと感じる。
戊辰戦争後は、大久保利通が政治の中心であることを世間的にあまり知られていない気がする。合理的な政治は野球の監督で言うところの落合的な感じ?人情、破壊系の西郷は星野仙一?確かに後々人気を博するのは分かりやすい西郷なのかも
一橋慶喜は頭がキレすぎて周りがついてこれない超天才系?
なんせ、それらのスターたちをもっと知りたくなった。また、それらの改革がどれほど難しいことなのか、それが今にどう繋がっているのかもっと理解できると、いまの仕事とかに生きるんやろうと思う -
長かった〜。けど楽しかったー。
「薩長土は略奪行為だ」と知り、
坂本龍馬好きの私にとっては目から鱗。
「勝てば官軍負ければ賊軍」
今まで積んできた幕末の知識は勝った側の視点だったようだ。
私の生まれ故郷の偉人、勝海舟。
彼は立派な人だったんだなぁ。
誰か向島に博物館でも作ってあげてよ(笑)
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2021年4月再読。
この本で扱っているのは、1853年のペリーの浦賀来航から、明治維新を経て1878年、明治10年の西南戦争の終わりまでである。
鎖国を続けていた徳川幕府が、開国を要求されたことから歴史が急展開する。江戸城の無血開城、大政奉還を経て明治維新により、天皇・朝廷を抱く明治政府が出来る。もちろん、そういった事がスムーズに進んだ訳ではない、というよりも、本書に示されている通り、それはいくつもの意味での権力闘争の果てに、「そういうことになった」とも解釈できる。
ともあれ、侍が支配していた日本が、近代国家となった。ここから日本は、幾つもの戦争に突入していく訳であるが、それは別の話である。 -
『昭和史』(前半)から間が開いてしまったが読了。
筆者が主張しているように、世の中にまかり通っている、薩長史観にモノ申したいというのがこの本。薩摩・長州出身者たちが理念を掲げて新しい国家を築いていった。明治維新とはそんな輝かしいものなんだ、という考え方は違うのだと。そんなに単純でも美しいものでもない。「維新」ではなく徳川家の「瓦解」であり、言ってしまえば「革命」である。多くの人が犠牲を強いられ、血を流した。その血は必ずしも必要でなかったかもしれない。
とはいえ、それまで政治などの経験がない素人集団が(大久保利通という生粋の政治家などがいたにせよ)、大した理念もビジョンもなく新しい国家の礎を築いていったものだなと思う。
右往左往しながらも、結局は勢力争いであり、自分たちの利権のことしか考えていなかったかもしれないが。山川の教科書を見返すと、さも理屈づけられてストーリーになっている。
今更ながら、教科書の一行一行のあいだには数々のドラマがある。この本でもそれが大いに描かれている。
特に新たな発見があったのは、徳川慶喜、大久保利通、勝海舟。
どの人物も、歴史が、その当時の日本が必要としていた人なのかもしれない。 -
読みやすく、幕末の理解が難しい方向性の変化などの流れや当時の考え方が分かり。腹落ちができる一冊。
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講座か何か聞いているような、とてもわかりやすい幕末史。
こんなに読みやすい幕末から明治までの本あったのか!と思ったくらいに読みやすかった。
あとがきに書いてあった「明治維新は明治革命だ」と言っている。
これには私も同感だ。
維新という言葉1つで片付けれないくらい紆余曲折ありの
全く関係ないであろう、私情にもつれた明治最初に
たくさんの人の血は流れたのは間違いない。
薩長が近代社会を築き上げたんだ!さすがすごいぜ!と教育された人もいることでしょう
ただそれは美談として語られることではなく。というね。
この明治から大正昭和と続き国を作ったと言われてはいるが
結局のところ長々と続いた、そんな薩長で固められたお偉いさん集団が終戦とともに
国を終わらせたようなもんだ。とも思う。
まぁ人それぞれ考えることは違うだろうけども。
戦争なんてやってもロクなことないな! -
従来の幕末史を薩長史観による一方的な史実と論じ、新たな視点を提供してくれる一冊。現れては消える人材。その行動が絶妙なタイミングで紡ぐ歴史。いや、寧ろ、タイミングが合わなければ史実に取り上げられないのだから、歴史とはそのようなものか。
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当時の人間関係、人となりがわかり、幕末史がより一層理解できる作品
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なんとなく学校で、主要な出来事が何年に起こりました、ということを学んだにすぎない幕末から明治初期にかけての出来事を、非常に詳細に、また語り口調でわかりやすい言葉でまとめられた内容でした
とても勉強になりました
ペリー来航から西南戦争までの内容です
徳川幕府の終わりと明治政府の始まり、その間がいかにドタバタで革命的であったかがよくわかりました
よく、200年以上続いた徳川幕府の時代からあそこまで一気に時代が進んだなぁと、一気なんやけど、意外にもビジョンはなくて権力闘争の成れの果てだったのは意外でした -
左に偏りすぎてる。作者の思想がかなり強く出ていることが最初の数ページで伺えたので、本編は流し読み、捨てました。
作者の方は共産党員だったのですね。事前に調査しなかった私のミスですが、あくまで中立な本が読みたかったので、残念です。同じ思想を持つ方々にはいいのかもですが、文章も読みづらかったし、高評価なのが不思議です。 -
幕末の初心者に是非!
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生涯学習講座の講義録をまとめたもの。
歴史は苦手だけど、令和3年1月に著者が亡くなり話題になっていたことから、幕末史をおさらいする気持ちで購入。軽妙な語り口調で読み進みやすく、大河ドラマ「晴天を衝け」とも時代が同調していて、相乗効果でとても楽しく読み進められた。
反薩長史観の幕末史。「御一新」ではなく「御瓦解」、薩長が徳川から政権を奪取したに過ぎず、この国のかたちが大きく変わったわけではないという見方には共感。実際、政策の実務は旧幕臣無くしては成り立たなかったことは大河でも描かれていた。木戸孝允らが書簡で、戊辰戦争に勝ってうかれた連中が今後の日本をどうするかを考えずエコイムズだけで政府にあれこれ申し立てている、幕府は倒したけれど、あとの青写真は持たず、だれも責任をもって職責を果たそうとせず、勝手を言っているだけ。これでは崩れるしかなく、我々が一生懸命やってきたことは何だったのか、と嘆いている。
何となく民主党政権時代の混乱を思い出してしまったが、今の日本の政治は薩長の明治からどれだけ進化しているのだろうと思ってしまった。
半藤氏の作品にもっと触れてみたいと思う。 -
明治維新=薩長史観→褒め称えられる薩長の革命、著者はそんな一方的に評価されるべきでない、歴史は公正に評価されなければならない、いくら訴えても支持されない無念、後世にそう言う時はくるのだろうか。もし来たとしても生きていないだろうな。
著者は統帥権にこだわっている、それが太平洋戦争の悲劇に繋がっているから。
福沢諭吉をあまり好きではない理由が知りたい。 -
PodcastのCoten Radioで紹介されている参考図書の一つ。
いまいち幕末とかイメージがあやふやだったりしていたけど(徳川慶喜と薩長土肥はどういった立場で対立したの?などなど)、丁寧に且つ講談的な味のある語り口でとってものめり込みながら理解を深めることができた。
ただ歴史の教科書で列挙された人物たちと出来事が、人間臭いドラマといて捉えることができたのは、歴史の面白さってこうやって感じるのだなーと今更ながらの気づき。何であんなに学校の歴史はつまんないのだろうの裏返し。
特に印象深いのは、勝海舟の偉人感と慶喜の無機質さ。慶喜は天皇への忠義を誰よりも深く持ってたはずなのに賊軍との扱いを受けて、ほろろな立場よね。
著者の「昭和史」もぜひ挑戦してみたい。楽しみ。 -
幕末の動乱ぶりがストーリーとして繋がった。地元水戸藩の動きもよく分かった。
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他の人の感想に大河ドラマを見ているようだと書かれていたが、まさに同感
戦国時代は大好きなのに、幕末の流れは、よく分からず
最近、大奥(吉永ふみ)を読み天璋院篤姫を読み、今の大河ドラマを見るにつれ、一つ一つの出来事が大きな流れに変わって行く
あー、これがそうだったのかと一人で合点が行き、私のような幕末オンチの人間にもわかりやすく、読みやすくなっている
最後に、本文中に大日本帝国は、薩長がつくり薩長が滅したと言う一文が印象的だった -
明治維新に対する認識がちょっと変わった。勝者が作った歴史になってします訳だ。
著者プロフィール
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