ネネコさんの動物写真館 (新潮文庫 か 68-1)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (156ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101272818

作品紹介・あらすじ

「あなたのペットの写真をとります」――そんな看板を掲げたお母さんの写真館を受け継いだ29歳のネネコさん。犬やキリン、トラ(!?)と一緒の記念撮影を依頼するお客さんを迎えるにぎやかな毎日ながら、話し相手がぬいぐるみのクマッチョでは、ちょっと物足りない。そんなある日、舞い込んできた仕事が、春風とともに温かい予感を運ぶ。大人の女性に贈るやさしい恋の物語。

感想・レビュー・書評

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  • フォローさせていただいている方のレビューを読み、手にした本。

    角野さんといえば、やはり「魔女の宅急便」はじめ、
    少年少女が主人公の児童書、の印象だけれど、
    本書の主人公ネネコさんは29歳の独身女性。
    「ペットとの写真をとります」という看板を掲げる写真館を
    お母さんから受け継いでいる。

    そのネネコさん、2年付き合った彼にフラれて、
    「しみじみひとり」を感じている今日この頃。
    ぬいぐるみのクマッチョと話して淋しさを紛らわせながら、
    毎日いろんなお客さんを迎える。

    おこづかいを握りしめてきたちびっこ、
    記念日には家族で写真をとるという老夫婦、など
    普通(?)のお客さんから、
    みずから写真をとってもらおうとやってくる猫さんや、
    なんとゴーストまで!
    お客さんたちとの会話にネネコさんのあったかい人柄が感じられ、
    読んでいるこちらもほっこりにっこり♪

    約150ページに14話なので、一話が短く、
    字も大きく挿絵も入っているのですぐに読み終わる。

    けれど、あんまり急いで読んでしまうのはもったいない。

    ワン ニャン ワン ニャン と鳴るドアベル。
    カシャ、カシャ、カシャ とネネコさんが切るシャッター。
    商店街のコロッケや、お不動さんの参道のきんつば。
    鏡みたいなビルに映る夕焼け。

    音や匂いや情景を浮かべながらゆっくりゆっくり読みたい一冊。

    • 九月猫さん
      takanatsuさん、こんばんは♪

      コメントありがとうございます。
      takanatsuさんのレビューを読んで
      「なんて優しそうな...
      takanatsuさん、こんばんは♪

      コメントありがとうございます。
      takanatsuさんのレビューを読んで
      「なんて優しそうなお話なんだろう!」と
      手に取った本です。

      ネネコさんの優しさあったかさにほっこりでした。
      そしてそして!
      ネタバレになっても・・・と思いレビューには書きませんでしたが、
      ラストの小林さんのなぞなぞ!!
      もーーっ、頬がゆるんじゃって(笑)
      幸せな気持ちで本を閉じました(*´∇`*)

      こちらこそ、ステキな本に出会わせてくださって
      ありがとうございます♪
      2013/05/19
    • 山本 あやさん
      九月猫さん、こんにちはー♡

      ワタシも今マンガと平行して角野さんの本を読んでるんですー♡
      角野さんのお話ってふんわりしてる中に
      ちょっぴり切...
      九月猫さん、こんにちはー♡

      ワタシも今マンガと平行して角野さんの本を読んでるんですー♡
      角野さんのお話ってふんわりしてる中に
      ちょっぴり切ない風景もきれいに入り込んでて
      ほんとステキなお話いっぱいですよね~[*Ü*]

      ネネコさんも積読棚に入ってるので、読むのが
      ますます楽しみになりましたー☆

      香月さんの本やジブリの映画のように
      風の音1つ逃したくないって本や映像ってたまらないですよね♪
      2013/05/20
    • 九月猫さん
      あやさん、こんばんは♪

      わあ、あやさんも角野さんの本読んでるところですか!
      魔女宅かしら?
      そしてそして、この本も積んでらっさると...
      あやさん、こんばんは♪

      わあ、あやさんも角野さんの本読んでるところですか!
      魔女宅かしら?
      そしてそして、この本も積んでらっさるとは♪
      読んでいて音や匂いや色が浮かんでくるステキなお話だったので、
      きっとあやさんにも好きになってもらえると思いますーっ(*^-^*)

      ああ、香月さんの本もまた読みたいなぁ。
      今年に入ってからブクログ☆ハイ(笑)で、わたしにしては
      速いペースで読んでるのですが、比例して読みたい本も増えるので、
      ぜんっぜん追いつきません(^▽^;)
      2013/05/20
  • とても優しい物語。
    1つ1つのお話は短いけど、すぅっと心を潤してくれる。
    笑顔も涙も心のとっても近いところからやってくるのかもしれない。
    大好きだから笑顔になるし、大好きだから涙が出る。
    そんな気がする。

    お話と同じくらい挿し絵も大好き。
    ネネコさんが撮った写真を想像して笑顔になる。
    ネネコさんが撮る写真には、撮る人と写る人達の優しさが写っているんだろうな。
    それはきっと写真が色褪せても消えないもの。

    きっと何回も読みたくなる。
    何回でも出会いたくなる素敵な物語。

    • まろんさん
      takanatsuさん♪ うれしいです!

      。。。って、まだ読んでいないのですけれど
      書籍広告で目にして、すぐに読みたい本リストに書き込んで...
      takanatsuさん♪ うれしいです!

      。。。って、まだ読んでいないのですけれど
      書籍広告で目にして、すぐに読みたい本リストに書き込んで
      図書館に入るのを、今か今かと待っている本なので。。。
      またまた例の、図書館で同じ本に手を伸ばしたふたり、のパターンですね(*'-')フフ♪

      笑顔も涙も心のとっても近いところからやってくる。。。
      takanatsuさんらしい素敵な言葉で、胸の中がぽっと温かくなりました。
      ものすごく読みたかった本ですが、takanatsuさんのレビューで
      読みたい熱がさらに急上昇してしまっています!
      2013/05/03
    • takanatsuさん
      まろんさん、コメントありがとうございます!
      「またまた例の、図書館で同じ本に手を伸ばしたふたり、のパターンですね(*'-')フフ♪」
      わ...
      まろんさん、コメントありがとうございます!
      「またまた例の、図書館で同じ本に手を伸ばしたふたり、のパターンですね(*'-')フフ♪」
      わぁ!それは嬉しいです♪
      本当に素敵な物語なので、まろんさんにも気に入っていただけると嬉しいです。
      どうやら文庫本と単行本で挿絵を描かれている方が違うようなんです。
      文庫の挿絵がすごく気に入っているのですが、単行本はどんな挿絵だったのか知りたいのでそちらも探してみようと思っています。
      まろんさんのレビュも楽しみにしています♪
      2013/05/03
  • 熱々のアップルシナモンティーを飲みながら。29歳、両親を亡くし、2年お付き合いした彼は別の女性のもとへ去り…一人ぼっちのネネコさんはぬいぐるみのクマッチョに話しかける日々。でも、彼女のお店には色んなお客さんが訪れる。ネコ、キリン、トラ、ソバージュヘアのプードル…シャッターをきるネネコさんの優しさが滲むような写真に引き寄せられて。

    ほのぼのと優しい作品群。

  • 柔らかい物語で、風が吹いているような感覚になった。

    挿絵もよく、心地よかった。

  • 絵本みたいな小説。

  • 下町、門仲がイメージ舞台らしい。
    角野さんの作品の舞台に下町があるなんて、うんうんとうなづけるお話もあった。

  • 優しい雰囲気で読みやすかった。
    童話みたいだなぁと思ったら、作者さん、童話作家さんだったのね。納得。
    ネネコさんの撮る動物写真、見てみたい。
    きっと、この作品みたいに優しい写真なんだろうな。

  • 穏やかで優しいお話の中に、ちょっとだけスパイスが効いている感じ。
    私もたまには『ずるしちゃおうかな』でコロッケ買いたい。

  • 久しぶりの優しい系短編集。
    こんな写真屋さんいいなぁ。

  • 温かいお話がつまった短編集。

  • ファンタジー続き。ちょっぴり毒入り。うそ。全然入ってない。

  • 大人用児童書?
    ちょっと物足りないなぁ・・。

    P51 下駄の音を・・といいながら、挿絵の爺さんはスニーカー・・なーぜー|д゚)

  • ペットと一緒の写真を撮るネネコさんの掌編集。一編一編が短いですが文字の大きさと相まってのんびりゆったり読むことができます。下町という舞台にファンタジーを少し振り掛けた雰囲気も素敵です。
    挿絵もその雰囲気を盛り上げるものなのですが、挿入された場所がどうしてもページをめくる時に目に入ってネタばれになってしまうんですよね。話の最後にもってくることはできなかったのだろうかと思ってしまいました。

  • 写真を撮るネネコさんと、写真に写る動物たちや周りの人たちとの交流に心があたたかくなった。私たちは日頃の生活の中で動物たちに癒してもらっているとしみじみ感じる。角野作品の「魔女の宅急便」と似たように、読後感がほのぼのとする。

  • 悪くはなかった。
    しかし、響かなかった。
    たぶん、今読む本ではなかったのだと思う。
    またいつか、気持ちが丁度の時に読んでみよう。

  • ■書名

    書名:ネネコさんの動物写真館
    著者:角野 栄子

    ■概要

    「あなたのペットの写真をとります」――そんな看板を掲げたお母
    さんの写真館を受け継いだ29歳のネネコさん。犬やキリン、トラ(!?)
    と一緒の記念撮影を依頼するお客さんを迎えるにぎやかな毎日なが
    ら、話し相手がぬいぐるみのクマッチョでは、ちょっと物足りない。
    そんなある日、舞い込んできた仕事が、春風とともに温かい予感を
    運ぶ。大人の女性に贈るやさしい恋の物語。
    (From amazon)

    ■感想

    ブックオフで見つけて、即購入。
    こういう本は、ブックオフじゃないと目に入らないと感じます。

    魔女の宅急便の作者さんの本です。

    なんだろう?
    読みやすいショートストーリーで、ほんわかしたお話しが繰り広げ
    られます。
    特に印象に残る話でもなく、すぐに読めてしまうのですが、つまら
    ないわけではありません。

    ただし、少し押し付けがましい温かさかな?と感じました。

  • 「魔女の宅急便」の角野さんの本ってことで読んでみました。
    大きな字で薄い文庫なのですぐ読めます。
    失恋したネネコさんが新しい恋人に出会えるまでの
    写真館に来たお客さんとの出来事を通しての物語。
    薄いファンタジー物語。
    どれも好きだけど「キリンといっしょ」や「鳥をあつめる青年」とかは特に好き。

  • 薄くて字が大きい。一時間ちょっとで、読み終わった。
    「下町の思い出にファンタジーの粉をちょっぴりかけて」というあとがきの文、まさにそんな感じ。
    身近にありそうな世界で、しかし、ちょっと不思議な出来事。
    ふんわりとしたお話だった。
    夕暮れの東京の下町を、カメラ持って散歩したくなった。

  • ほわんとした時に 読みたい本。

    動物と一緒に撮って って依頼されるんだけど
    ネネコさんは ちゃんとココロを撮してるな 
    って思ったよ。
    依頼主さんと 意志の疎通が出来て
    シャッターをきるの。

    私も 何かをちゃんと感じて
    心を込めて 写真を撮ろう!

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著者プロフィール

1935(昭和10)年、東京生まれ。早稲田大学教育学部卒業後、出版社に勤務する。25歳の時からブラジルに2年間滞在し、その体験をもとにしたノンフィクション『ルイジンニョ少年 ブラジルをたずねて』で作家デビュー。著書に『ズボン船長さんの話』『小さなおばけ』シリーズ、『魔女の宅急便』『ぼくびょうきじゃないよ』『おだんごスープ』『ラストラン』など数多くの絵本・児童文学作品がある。産経児童出版文化賞大賞、路傍の石文学賞、旺文社児童文学賞、野間児童文学賞、小学館文学賞、IBBYオナーリスト文学賞など受賞作品多数。

「2017年 『いろはにほほほ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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